晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北ア 横尾本谷右俣から黄金平① 2018.10.07

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静寂のカール

<メンバー>

<山域、形態>

<コース>
上高地(7:15)~明神(8:00)~徳澤(8:55)~横尾(9:4510:20)
~本谷橋(11:20)~横尾本谷~涸沢出合(12:1012:25)~黄金平(14:50)

<天気>
晴れ

 10月の三連休は静かな北アルプスの紅葉を楽しもうと横尾本谷を目指す事に。当初は欲張って大キレットを絡めて2泊のコースを考えていたが、初日の天気が悪そうなので横尾本谷から槍沢周回の1泊2日とする。

 初日の天気が悪かったせいかアカンダナの駐車場もすんなり停める事が出来た。平湯に着いた時にはまだ霧雨が降っていたが回復傾向は判っているので予定どおりスタートする。

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上高地では天気回復

 横尾までは退屈な林道を登山者の行列に交じってぞろぞろ歩く。明神、徳澤と順調にペースを稼ぎ横尾で大休止。横尾大橋の前の広場は「ここはどこかの駅前か?」って位の混雑だ(自分たちもその中に含まれているのだが)。

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徳澤

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徳澤ヒュッテ

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林道をぞろぞろ

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横尾

 休憩しているとファイントラックのスタッフがアンケートを取っていた。要望は?と聞かれて「色のセンスがね~」と言ったらスタッフの方々も「我々も言っているんですけどねえ」との事。なるほど、課題だとは思っているんだ。アンケートに答えたら粗品に小銭入れをもらった。(これからもがんばってください、特に沢用品)。

 その時の結果(我々も映ってます)→ファイントラックUsers Voice

 横尾大橋を渡って本格的な登山道に入ると何だか雑踏の中を歩いている感じ、いろんな恰好をしたいろんな人が歩いている。ふう。

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屏風岩

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二俣が見えた

 本谷橋で小休止。ここから登山道を離れて横尾本谷を歩いて行く。たくさんの人が休憩しているので登山道を離れて歩いて行くと「道間違っていますよ」とか言われるかなと思ったが心配無用だった。

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本谷橋

 登山道を離れると今までの喧騒がうそのような静かな山歩き。涸沢出合を過ぎ、横尾本谷の高度を上げて行くと前穂北尾根のギザギザが紅葉の中に浮かび上がって美しい。

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ここから登山道をはずれる

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右が横尾本谷

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水量多めかな

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紅葉はこの辺りがピーク

 沢沿いには残置ロープなど道の痕跡はあるが決して歩きやすいとは言えない。右俣に入ると傾斜は増し、ちょっとした沢登りのようになってくる。正直もっと簡単だと思っていたが嬉しい誤算。ついついペースが上がってしまい、なおちゃんから指導を受ける。

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右俣へ入る

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本格的な沢?

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あそこで終わりかな

 傾斜が緩くなると静かなカールが目の前に広がった。時間的には残念ながらここでビバーク、水が切れる直前で素敵な場所を見つけたのでテント設営。

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カールがバーン

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お疲れ様

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今日はここで終了

 結局、この広大なカールの中に我々を含めて8人のみ(涸沢の100分の1以下だろう)風の音と途切れ途切れに聞こえる他のテントからの談笑の他は何も聞こえない。横尾本谷の適度な難易度がこの静寂を保っていてくれているのだろう。

 小屋が立つ前の涸沢もこんな感じだったんだろうなあ、なんて考えながら鍋をつつき、お酒を飲みながら贅沢な時間を過ごす。

つづく