晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

不運な順番

 先日、知人が山で亡くなった。一緒に何回か沢や雪山へ行った間柄。
 
 一報を聞いた時、不思議と驚きは無く、「いつかはこうなると思ってたけど、今だったか」と思った。不運な順番が今回はその人に巡って来たという感じ。
 
 ロープを使う山(沢)をやる以上、その他の趣味や日常生活に比べると何倍も危険な事をしている自覚はある。体力、技術、経験だけではどうにもならない「運」に左右されてしまう事もあるだろう。
 
 いつかはその順番が自分にも回ってくるかも知れない、とも思っている。
 
 これで、一緒に山に行った事がある人が亡くなったのは4人目。普通に考えれば恐ろしい確率だ。(同行中の事故死は今まで経験が無いが)
 
 沢では時々、70歳近くでも現役で登っている人と会う事がある。
 
 何十年も沢や岩をやって「生き延びて来た人」と「そうでない人」の違いは「運」以外に何があるのだろうか。それが知りたい。
 
 眠れない夜にそんな事を考えてしまった。
 
 山を辞める気も自分のスタイルを変える気も今のところ無い。