晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北アルプス 金木戸川 小倉谷③ 2016.08.13

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笠ヶ岳 感動のゴール

<メンバー> サークル 3人

<山域、形態> 北アルプス 沢登

<コース> 奥の二俣(5:40)~旧登山道(10:00)~笠ヶ岳山荘(10:30)
    ~笠ヶ岳(11:00)~笠ヶ岳山荘(11:15~12:00)~笠新道
    ~左俣林道(17:35)~新穂高温泉(18:40)

<天候> 晴れ

 いよいよラストの三日目。さくっと頂上を目指して長~い笠新道に備えたいところだけどいきなり15m滝がお出迎え。まだ体が起きていなかったけどいい緊張感で直登。朝一から盛りだくさん。


 谷はどんどん傾斜を強めて来る。支流に出る度に方角を確かめるがついつい笠ヶ岳山頂を目指すルンゼに入ってしまったようだ。何時までも出て来る滝に少々うんざり。



 水は乏しくなって来る代わりに傾斜はさらに立って来てついにはガレガレのルンゼを登る事になる。山頂直下は怖いだろうなと思いながらふと横を見るとペンキで〇印。古い登山道にぶち当たったようだ。



 これ幸いにと辿ってみたら、笠ヶ岳山頂を上手くトラバースし笠ヶ岳山荘に飛び出した。おそらく山頂を迂回してクリヤ谷に向かう登山道の跡なのだろう。我々登って来たルンゼで途切れていたので今も使えるかは不明。それにしても助かった。





 小屋の前にザックをデポし、山頂を目指す。ちょうど頂上に着いた時には残念ながらガスガスだった。ふと見るとハーネスを付けた沢登りらしい二人連れ。声をかけると何とこの3日間ずっとつかず離れず一緒だった神奈川のパーティーのお二人。ルンゼをそのまま直登したそうだ。

 更に驚いた事にリーダー格の方は今年古希を迎えるとの事。すごい。我々もあの年まで沢を続けたいねと握手をしてもらう。




 山荘に戻りキリンレモンで乾杯。三日間の感動と苦難を振り返る。(本当の苦難はこの後だったけど)うーん、本当にいい沢だった。頑張り過ぎて短パンもズタズタに。


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短パンもこんなになってしまいました


 あとは下山だけ・・とは行っても下りは「二度と歩きたくないルートナンバー1」の呼び声高い笠新道。ガスが湧き、展望も無く、湿度が高いので汗だくになりながらもくもくと下って行く。すでにコースタイムで歩くのも怪しくなって来た。





 歩けども歩けども高度は下がらない。やっとの思いで林道についた頃には疲労と軽い熱中症でフラフラになってしまった。登山口で水分補給し、さらにフラフラになりながら何とか新穂高温泉に到着。



 タクシーを呼んで林道まで車を回収し、お風呂に入っていると夜の9時過ぎ。高山のガストでノンアルコールで打ち上げし、がんばって名古屋まで戻る。最終日の下山の辛さで素晴らしかっった遡行の記憶がだいぶ薄れてしまったかも(嘘)。

 数年前から温めていた憧れの金木戸川小倉谷。天候、メンバーに恵まれ、夢のような三日間を過ごせた。今までの経験、トレーニングの成果がすべて生かされた会心の遡行だった。(下山の熱中症は余計だったけど)

 御一緒いただいたFFさん、Tよっさん、本当にありがとうございました。がんばって70歳まで沢登りを一緒に続けましょう。よろしくお願いします。