晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

長次郎谷から劔岳 ② 2016.05.29

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八峯のギザギザ

 

<メンバー>
サークル 7人

 

<山域、形態>
北アルプス バリエーションハイキング

 

<コース>
劔沢野営場(4:00)~長次郎谷出合(5:15)~熊ノ岩(6:45)~長次郎のコル(8:05)~劔岳(8:45)~平蔵谷のコル(10:05)~平蔵谷出合(11:00)~劔沢小屋(12:15)~劔沢野営場(13:40)



<天候> 快晴

 

 前夜、たっぷりとごちそう食べゆっくり寝たせいか夜中の3時にすっきり目が覚める。天気の崩れは徐々に遅いタイミングになっているようだが、山頂でガスガスは頂けないので4時出発。ヘッデンをつけて雪渓の中を下って行くのは幻想的な雰囲気。雪のせいか辺りはぼんやりと明るい。

 

 

 劔沢小屋で記念撮影、この看板が見たかった。眠いのか緊張しているのかみんなの表情は硬い。サクサクと雪渓を下って行くとすぐに明るくなって来た。

 

 

 

 左から入る谷と地形図を照合しながら降りて行くと下降路に使う平蔵谷出合に到着。下から眺めると緩やかな雪渓が一直線にコルまで伸びている。これなら帰りは楽勝かな、なんて思う。入り口は崩壊した岩が散乱しているようだ。

 

 

 出発から1時間程で長次郎谷出合。さあ、いよいよだ。ばてないようにゆっくりゆっくり高度を上げていく。いざ登りだすと見た目より急に感じる、脹脛がすぐに悲鳴を上げだす。

 

 

 最初の目標の熊ノ岩はすぐに見えた。でもなかなか近づいて来ないのがアルプスか。側壁からブロックや岩が落ちて来ないか気にしながら歩いていたが、その心配は無さそうだ。

 

 

 

 想像した程の悪場も無く坦坦と雪渓を登って行く。こういう無心で歩ける所はFFさんの独壇場、気を抜くとあっという間に置いて行かれる。気が付くと熊ノ岩はすぐそこだった。

 

 

 

 高度が上がるにつれ、背後の後立山の山々がくっきりと見え始めた。登った2回はいずれもガスガスだった鹿島槍も今日は頂上がくっきり見えている。

 

 

 熊ノ岩は右から回り込んで上で休憩。テントを張ってもいいくらいの平坦地だ。ここまで出合から1時間半、なかなかいいペースだ。ここからは長次郎のコルに向けて急斜面が待っている。大休止をして景色を楽しむ。

 

 

 

 下を向いて左は八峯、右が源次郎尾根、クライマーの世界だがこうやって間近で見るとやっぱりギザギザだなあ。いつか登ってみたいけど、そんな日は来るのだろうか。

 

 

 

 

 

 記念撮影の後はいよいよ長次郎のコルへ向けて最後の登り。最初はジグを切りながら登っていたが、トラバースの方が滑落が怖いので直登に切り替える。というとかっこいいが、先行するガイドパーティーのトレースをちゃっかり拝借しただけ。これでずいぶんと助かった。

 

 

 

 傾斜がゆるくなって来ると長次郎のコルはすぐそこだ。思ったよりもあっさり来てしまったかな。ていうか先週の穴毛谷の方がいろいろ緊張したなあ。最後はのんびりと景色を眺めながらコルに到着。さあ、剣岳は目の前だ。