晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

焼岳 厳冬期北アルプス、ホワイトアウトでヒヤリ 2016.02.27

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もう少しなんだけど・・

<メンバー> サークル 13人

<山域、形態> 北アルプス ハイキング

<コース>  中尾高原(7:15)~中尾峠(11:15)~P2393(12:55)
     ~中尾峠(14:50)~中尾高原(17:00)

<天候> 晴れのち雪

 不発の雪山が続く中、ここなら雪があるだろう、逆に暖冬の今年は頂上に辿りつける確率が高いのでは?と目を付けたのが焼岳。去年はルートを間違って辿りつけなかったのでリベンジも兼ねている。
 
 さすが有名どころだけあって参加メンバー13人。雪不足の今年は鈴鹿でのトレーニングが不足し、アイゼン、ピッケルにまだ慣れていないメンバーもいる。若干の不安を覚えながら中尾高原を出発。

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出発前の自己紹介 人数が多いと大変



 やっぱり今年は雪が少ないようだ。順調に登山道を進む。白滝までの道は問題なし、そこからトラバースしながら中尾峠まで向かうルートも道型を見つけられるほどの積雪だったので迷う事は無かった。ゾロゾロと歩いて行く



 梓川の対岸に聳える笠ヶ岳を眺めたり、デブリの跡を越えたり、順調に進んで行く。標高1950m辺り、傾斜が緩やかになり、谷の中を進むようになると雪が深くなりちょっとしたラッセル状態。天気は午後から下り坂だが、ここまでは日差しもあって穏やかな雰囲気。





 ほぼ予定通りの時間で中尾峠に到着。天気予報通りガスが出て来た。先に進むか迷う所だが、ここから頂上までは夏山のコースタイムで1時間10分。雪も深く無いし、今は頂上も視認できるし大丈夫だろうと判断して登り始める。しかしこれがきつかった。



 斜面はクラストしており、ちょっとでも躓くと滑落の危険。いやなトラバースは避けて極力尾根芯を進むが、視界はどんどん悪くなりアイゼンワークに慣れていない事もあってペースはガクンと落ちる。



 それでも何とか火口付近には辿り着いたようだ。視界は20m程、そろそろ頭の中の危険信号が警報を発し始めているが、頂上に拘るメンバーはせめてP2393までと中々引き返そうとしない。うーん。



 P2393まで行ってやっと納得したのかリーダーが引き返してきた。下山は視界10m以下、難易度の高いクラスト斜面の下りだ。GPSで方向を確かめ、メンバーが間隔を空けないように声をかけながら神経を擦り減らしての歩き、やっと中尾峠に辿りついた時にはホッとした。


 中尾峠からはトレースを辿って中尾高原まで、疲れた足に鞭をうって何とか明るい内に下山出来た。しかし今回は、メンバー構成と難易度のバランス、引き返すタイミング、などいろいろ反省の多い山行だった。全員無事帰って来られたのはラッキーだったかも。最近、新規メンバーも増え、山行人数も増加し、力量把握の困難になってきた。山行計画はより慎重さが必要だと改めて思った。参加の皆さんお疲れ様でした。