晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

西穂高岳 雪の穂高へ挑戦(偵察編) 2015.03.21

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あれが西穂だよ(ピラミッドピークより)

<メンバー> サークル 8人

<山域、形態> 北アルプス ハイキング

<コース> 西穂高口(10:35)~西穂山荘・昼食(11:40~12:30)~独標(13:40)
    ~ピラミッドピーク(14:30)~独標(14:45)~西穂山荘(15:30)

<天気> 晴れ

 この冬の目標、西穂高岳にチャレンジする日がやってきた。参加メンバーは8人(独標まで1人を含む)。天候の関係で思うような訓練が出来ず、一緒に行くべきか悩むメンバーもいたが、とりあえず行ける所まで行く事にする。

 新穂高温泉には9時過ぎに到着。既に始発の喧騒は終わっていたのでのんびりRWに乗る事が出来た。(ちなみに第1RWは今日運転再開との事)


 西穂高口駅では歓声をあげるアジア系外国人観光客を尻目に出発、空を見上げると雲ひとつ無い空にギザギザの稜線がくっきり見える。明日はアソコに立てるのかと少しだけ思ってしまう。

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ギザギザの稜線
 
 いきなり高所に上がってしまったので慣れないメンバーがいるか心配したが、いつもばてているTBっちを除いてまったく問題なし。TBっちをフォローしながら最後尾で登っても西穂山荘まではほぼコースタイムどおりだった。


 天気予報では今日は春の陽気、22日は寒気が南下で風が強まると言っている。明日は朝から断念という事にも成りかねないので偵察がてら独標から少しでも先へ進んでみようと思う。独標までにアイゼン歩行が不安なメンバーがいたら明日は留守番してもらうつもりだ。山荘前で簡単に昼食を摂り、独標を目指す。



 天気は穏やかなポカポカ陽気で風も殆ど無い。歩いていると汗をかくのでアウターはザックの中に仕舞い込む。先頭のNちゃんはブランクを感じさせない軽快な歩き、TBっちを除く他のメンバーもどんどん先に進んでいく。



 問題のTBっちはパーティーから大きく遅れて亀足状態。これが通常の山行であれば荷物を軽くしてサポートするのだけど今日は厳しく接する。何度も足が止まりそうになりながらも何とか独標に到着。がんばりました。


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先頭はのんきに手なんか振っている





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ピラミッドピークに立つ人が見える

 まだ時間に余裕があるので少しだけでも進んでみる。独標からの下りも雪面が安定していたのでみんな問題無く下って行く。次の小ピークの下りはある記録で一番怖かったと言っていた箇所。確かに角度は急で降りていく先は雪庇のついたリッジ、高度感はあり過ぎる程だが、多くの登山者が歩いているので雪面はステップが切られたように階段状になっていてここも問題なし。あれよあれよという間にピラミッドピークに到着してしまった。







 ピラミッドピークで独標から西穂高まで1/3位の距離。今日のみんなの歩き方も問題なさそうだったのでとりあえず一安心だ。TBっちの待つ独標に慎重に引き返し、西穂山荘に向かう。途中、腐った雪にTBっちがはまり込み、スコップで救出するというハプニングがあったが1日目はほぼ満点の出来。これで明日の天候が安定すれば西穂高もたぶん行けるだろう。



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こうやって見ると怖いところ登っているなあ


 西穂山荘は夏場を思わせる混雑。幸い我々パーティーは8人一部屋だったが他は布団2枚に3人ぐらいの混み具合。部屋での飲食禁止なので登山者は廊下に溢れている状態。水は全て500cc/300円のペットボトルを購入しなければならず、小屋の印象としてはかなり↓。


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夕日を眺めて(明日はいい天気かな)



 天気予報の最新情報では明日は寒気の南下が遅く、稜線の風も少しは弱まるらしい。今年の冬は天気に泣かされてきたが最後の最後で運が向いて来たか。

 その夜は緊張なのか、メンバーのいびきなのか、あまり良く眠れなかった。

続く