晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

奥穂高岳から西穂高岳 2日目 2014.09.21

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さあ、行くぞジャンダルム

<メンバー> サークル 4名

<山域、形態> 北アルプス ハイキング

<コース> 穂高岳小屋(4:45)~奥穂高岳(5:25)~ジャンダルム(6:20)
    ~天狗の頭(8:20)~間ノ岳(9:00)~西穂高岳(10:35)~西穂独標(11:45)
    ~西穂山荘(12:45~13:15)~新穂高RW(14:10)


<天気> 晴

 4時前、出発の準備をする人の動きで目が覚めた。昨夜は途中で起きたのは1回だけ。布団で広々と眠るのはやっぱりいいなあ。直ぐにザックをもって部屋の外へ出る。まだ小屋の外は真っ暗だ。

 出発は4時45分。涸沢方面を見ると、仄かに明るくなり始めた雲海の上に月が明るく輝いている。奥穂高岳涸沢岳には既に登山者が取り付いており、ヘッデンの明かりの列が出来ている。我々もヘッデンを点灯し登り始める。



 ほぼ、真っ暗の中をヘッデンで登るのは思いの他緊張する。これからのコースへの不安からだろうか。体が温まり始めたところで奥穂高岳山頂。祠の横で日の出を待っていると辺りが一気に赤く染まってきた。いいタイミングだ。




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シャンダルムをバックに余裕の笑顔


 山頂で適当に写真を撮ったらいよいよスタート。すでに複数のパーティーが出発しているようだ。真っ赤な朝日に照らされながら馬の背に向かう。


 いきなり難関とされている馬の背。高度感があり緊張するが、基本ホールド、スタンスは豊富で困難と言うほどでは無い。今回はファイブテンのアプローチシューズを履いて来たので岩へのグリップもすごく良好。


 馬の背を通過すると次はジャンダルム。まるで要塞のような岩の塊で遠くから見たら何処を歩けばいいのだろうと思ってしまうが、近づいてみれば確かなルートがある。




 ロバの耳を巻き、ジャンダルムは奥穂側から直登。ふみふみさんが少し苦労したが、なおちゃんは例によってスイスイ登り、次郎さんも問題なし。ジャンダルムの頂上は思ったよりも広く、のんびりと展望を楽しみながら記念撮影をする。目指す西穂は思ったよりも近くに見えた。





 ジャンダルムから激下りをこなして天狗のコルで休憩。ここで小屋で作ってもらった弁当を食べる。岳沢方面から九州から来たという高年パーティーが登ってきた。これからジャンダルムに登るという。元気だなあ。





 天狗岳間ノ岳と岩稜帯が続くが慣れてきたせいか、問題となる箇所は無い。逆層スラブもファイブテンのアプローチシューズなら鎖に頼ることなくペタペタと下っていけた。

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ジャンダルムからの激下りを振り返る



 出発から6時間弱で西穂高に到着。これまでと違って人が増えて喧騒の世界。しかし、道は安定するものの、ここからも油断できない急降下が続く。緊張が解けたせいかNちゃんが眠たそうに歩いているので少し注意する。先週は独標手前で滑落者が出ている。










 独標からは更に人が増え、下るのに渋滞待ちになる。ちょっとしたアクシデントもあり、西穂山荘まで2時間もかかってしまった。

 やはり人でごった返す西穂山荘でソフトクリームを食べて一息入れる。ロープウェイ駅までの道も思ったよりも長くてぐったり。出発から9時間30分でロープウェイ駅に到着した。皆さんお疲れ様でした。




 下山後は新穂高の野趣溢れすぎる露天風呂で汗を流し、帰路に着く。混雑も無くスムーズに名古屋に到着。

 今回、難コースとして有名どころの奥穂高から西穂高を歩いたが、天候に恵まれ快適な縦走を楽しむ事が出来た。一歩間違えれば大トラブルにつながり兼ねないルートだが、技術よりも集中力を途切れさせない体力が重要なコースだった。

 二日間だけど密度の濃い時間を一緒に過ごしてくれたメンバーの皆さんに感謝。来年は北鎌尾根かな。

終わり