晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

麦草岳 雪の中央アルプスに挑戦 ②     2014.03.22

イメージ 1

頂上を目指して

<メンバー> サークル 3名

<山域、形態> 中央アルプス ハイキング

<コース> 2日目:7合目避難小屋(7:00)~麦草岳(8:40)
         ~7合目避難小屋(9:50~10:40)~5合目(11:45)
         ~4合目・昼食(12:20~12:50)~木曽駒高原スキー場跡(13:30)

<天気> 晴れ


 翌朝は5時に目が覚める。小屋が暖かかったおかげでぐっすりと眠れた。食但のFさんが朝食の準備を始めたのでもぞもぞと寝袋から這い出し、ストーブに火をつけてお湯を沸かす。すぐに暖かくなり、朝食もアツアツのパンを食べる事が出来た。やっぱりこの小屋は素晴らしい。



 窓から這い出すと今日は雲一つない快晴。重たい荷物は小屋にデポし、身の回りの装備だけで頂上に向かう。最初は昨日と同じく樹林帯の中を急登する。さすがにここまで上がってくると踏みぬきは無く、順調に高度を稼ぐ事ができる。



 森林限界を越えるとトレースの無い真っ白な稜線に飛び出す。今日は雲一つない青空なのでまるで空に向かって登って行くようだ。雪面は固くクラストしているのでピッケルを手掛かりに慎重にステップを刻む。




 途中、45度を越える斜面が出てくるがここもピッケルを雪に刺し、ステップを刻んで登って行く。今回メンバーのN君、Fさんは雪山は実質2シーズン目だが西穂独標や赤岳の経験が上手く活かされている。いい感じだ。稜線上の尖がった岩はおそらく駒石だろう。あそこまで行けば頂上はすぐそこだ。




 駒石の傍で風を避けながら小休止。スリップしない為に念の為アイゼンを装着する。(もう少し早く付ければよかったが・・)駒石からほんのひと登りで麦草岳の頂上に到着。



頂上からパノラマ

 頂上からは360度遮るものの無い大展望!目の前には中央アルプスの主稜線が真っ白な巨体を見せ、反対側には御嶽、乗鞍から北アルプスが見渡せる。少し視線を転ずれば八ヶ岳、遠くには浅間山も見える。上手くいけば牙岩まで行けるかなと思ったが、稜線はどこも雪が積もってナイフリッジになっており、行くのに骨が折れそうだ。3000m級の雪山に登る事がどういう事か少しだけ判ったような気がする。






 たっぷりと景色を楽しんだ後、下山にかかる。スリップしないように慎重に下って行く。下りはアイゼンのお陰でそれほど緊張せずに降りる事ができた。頂上から小屋までは1時間程。下りはあっという間だなあ。


続く