晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

冬山山岳救助訓練 in マキノスキー場    2014.02.16

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  この中には入りたくないなあ・・

 

<メンバー> 単独、滋賀岳連の皆さん、滋賀県消防隊員の皆さん

 

<山域、形態> 比良 訓練

 

<コース> マキノスキー場

 

<天気> 曇り時々晴れ

 

 昨年から参加している三重岳連の遭対の関連で、お隣の滋賀岳連が主催する冬山救助訓練に参加する機会に恵まれました。訓練の趣旨は山のプロが現地で救助に当たる地元(滋賀県)の消防隊員に山のレスキュー方法を教えると言うもの。厳密にいえば登山者は訓練の対象者では無く、見学者的な立場。

 

 会場であるマキノスキー場は雪が無い・・。関東では豪雪で交通がマヒしていたと言うのに滋賀県の北部でこのあり様。仕方ないのでまずは体育館の中で搬送方法の講習会。

 

 まずはロープを使った背負い搬送の練習。この方法は要救助者をしっかりと固定出来るので思ったよりも楽に担げるが、ロープの束ねる時の輪の大きさを上手く調整するのが難しい。かなりの熟達が必要だ。

 

 

 

 

 

 

 続いてシートを使った搬送方法。これは本でも見た事がある。ポイントは要救助者の体を簡易ハーネスでしっかりと確保する事。そうしないとシートが破れた場合、中の人が飛び出してしまうそうだ。

 

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続いてシート搬送、簡易ハーネスで体を固定

 

 

 

 一通りの講習を終えたら外で実地訓練。雪がある所までゲレンデを登る。消防隊員の皆さんは同時にコンパスの使い方の練習。

 

 

 ゲレンデ上部には雪が50cm程積もっていたのでシート搬送の訓練。中には屈強な消防隊員が入るが、これはいやだなあ。私は閉所が苦手なのだ。

 

 

 

 斜面を下ろす時は木などに支点を取って慎重に下ろす。今回は良い木が無いので近くのブッシュに形だけの支点を取る。本当はアンカー等で支点を取る訓練もメニューに入っていたが、雪が少ないので計画変更(省略)になったようだ。

 

 

 

 

 

 雪が途切れた所で背負い搬送に切り替える。登山者チームも実際に背負ってゲレンデの斜面を下ってみる。平坦なゲレンデは何とか歩く事が出来るが岩場や不安定な場所だと上手く歩けるかどうか。登りになるととても歩けたものじゃない・・。

 

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我々もロープ搬送を体感(結構うまく運べるけど)

 

 予定のヘリも来なかったので昼食の後はゾンデとビーコンの使い方。これも雪の無い所でする練習は何とも奇妙な感じ。しかし、ビーコン等が無い状態でゾンデで見つけるのは時間がかかりそうだなあ。

 

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雪の無い場所でのゾンデ訓練はちょっと・・

 

 ビーコンがあれば埋没者までピンポイントだとか。でも深く埋まってしまっていたら掘りだすのに時間がかかってしまってだめらしい・・。雪崩に会うのだけは絶対にいやだなあ。

 

 

 本などでは見たり知識としては知っていた技術ばかりだが実際に見たりやってみると全然違うものだ。やっぱり訓練は大切だと改めて実感した。雪が無くてプログラムが大幅に短縮されたのは残念だけど、貴重な経験をさせてくれた関係者の皆様には深く感謝したい。