晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

台高 シオカラ谷 沢登り 紅葉と大滝を楽しむも・・敗退 2013.10.27

シオカラ谷から西ノ滝を望む

 

<メンバー>
山仲間 2人

 

<山域、形態>
台高 沢登

 

<コース>
大台ケ原P(7:35)~シオカラ谷吊橋(8:00)~滝見尾根~西ノ滝下(9:45)~シオカラ谷~引き返し点(11:55)~西ノ滝下・昼食(12:45~13:50)~滝見尾根~東ノ滝上(15:35)~シオカラ谷吊橋(15:50)~大台ヶ原P(16:30)

 

 10月の紅葉沢は三連休がアクシデントでだめになったので、台高の沢で仕切りなおし。。台風27号の動向にヤキモキするが思ったより南を通ってくれたのでまずは一安心。でも結構雨は降ったなあ・・。まあ、今回目指すシオカラ谷は夏なら初心者向けの沢なので少々増水していても何とかなるだろう(とこの時は思った)。

 

 大台ケ原Pに7時に到着。すでに沢山の車が停まっており、多くのハイカーが出発準備をしている。しかし、天気の回復は予想よりより遅くガスっている上に冷たい風がビュービュー吹いている。沢に入るようなコンディションじゃ無いけど天気は回復するだろうと予定通り出発。

 

ガスと強風の大台ケ原P、寒い・・

 

 最初は遊歩道を吊り橋まで。少し高度を下げればガスの下に出るようで幾分明るくなる。色づき始めた広葉樹を眺めながらテクテク歩いてシオカラ谷にかかる吊り橋に到着。昔の滝見道は橋の袂から始まっているが、滝見尾根には地形図に忠実に一旦尾根上に出から下った方が解り易いと思う。

 

ガスの下に出るとそこそこ明るい

シオカラ谷に向かう遊歩道

吊橋からの眺め

 

 滝見尾根の道は思ったより明瞭でテープもやたらついている。地形を確認し、ふみ跡をしっかりとたどっていけば迷うところは無い。途中、展望のいいところは1箇所。中の滝と西の滝が大迫力で水を吐き出している。最後はイヤになるくらいの急降下で谷に降り立つと正面に西の滝が轟々と流れ落ちていた。

 

西ノ滝と中ノ滝

すごい絶景

 

 流れ落ちる水しぶきが虹を架け、谷の上には青空が広がっている。聳え立つ岩壁は紅葉で彩らまさに絶景。これを見ただけでもここに来た価値はあるなあ。

 

西ノ滝に下に降り立つ

少し角度を変えて西ノ滝

 

 谷に目を移すとやはり推量は多く、本来のルートではとても進めそうにない。先行パーテイーがシオカラ谷入り口の少々厄介な小滝の巻きに苦労していたが、やはりそこしかルートは無さそう。我々もロープを出して何とかクリアする。

 

 小滝をクリアした後も大岩がゴロゴロする中を遡行していく。それほど難しくは無いのだが、積極的に水に入る季節ではないのでルートの見極めが重要だ。

 

大岩の中を遡行

振り返ると西ノ滝

一旦穏やかになるが

 

 最初に現れるゴルジュは左岸から巻き。巻き道は思ったより不明瞭で何度か行ったり来たりしてしまった。時間は刻々と過ぎるが振り返るとまだ西ノ滝が見えている。

 

ゴルジュが現れる。左岸巻き

 

 谷に復帰し、岩間滝が連続する場所で行き詰ってしまう。水が少なければ何とも無いような場所なのだが、すべての流路に水が溢れ、取り付いても押し戻されてしまいそう。
 一度、意を決してシャワークライムを試みたが水圧と水の冷たさであえなくダウン。時間も押してきたので撤退する事にした。先行していた二人組は水の流れていない2mくらいの岩壁を空身でよじ登っていった。今日は滝を見て満足してしまったのであそこまでがんばれないなあ。

 

谷に復帰したものの・・

水量多すぎ、敗退・・(写真の二人は左の岩を越えていった)

 

 苦労して西ノ滝の下に戻りゆっくりと昼食。今日はこれだけで大満足だ。苦労して巻いた滝は懸垂支点が見つからなかったので、沢藪に取り付いて登山道を目指す。

 

下る方が難しい・・

滝見尾根を登り返す。紅葉が美しいのが救い

 

 滝見尾根の上りは勘弁してくれって言うほどの急傾斜でEちゃんもヘロヘロ。何とか傾斜のゆるいところまで上がってくると沢から滝の音が聞こえる。東の滝があるらしい。トラバース道に入りしばらく進むとうまい具合に東ノ滝の落ち口、昔の滝見遊歩道が残っている場所にでた。

 

東ノ滝の上にでる

 

 せっかくなので再び沢に戻り、名所である滑滝を遡上して吊橋まで。遊歩道では西日が紅葉を照らしていて、朝の寒さがうそのようなぽかぽか陽気だった。

 

滑を楽しむ

しかしすごい水量

吊橋が見えた

遊歩道は温かい

 

 紅葉のシオカラ谷。水量さえもう少しまともだったら楽しい遡行になったのに残念だ。でも西ノ滝、中ノ滝の絶景、紅葉、ラストの滑と楽しいと部分は堪能できたのでまずまずといったところか。楽しい沢って言うことが判ったので夏にみんなを連れてまた来ようと思った。Eちゃん、遠いところありがとう。