晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 茶屋川から古語録谷下流部 沢登り 消えた鈴鹿屈指の名渓 2013.08.03

頭上に架かる流木・・どれほどの水位だったんだろう・・

 

<メンバー>
山仲間 2人

 

<山域、形態>

 

<コース>
入渓点(8:20)~茶屋川下降~古語録谷出合(9:20)~茶屋川~堰堤(9:30)~古語録谷出合(9:40)~古語録谷遡行~古語録谷F1(10:30)~林道~入渓点(11:10)

 

 今回は鈴鹿のマイナー沢探索で茶屋川と古語録谷を探索する。事前に「鈴鹿の山と谷2」を読めば

 

「茶屋川の八風谷出合から焼野までは立派な廊下帯となっている。(中略)谷底は自然のままの姿が残っている。日本的というか鈴鹿の情趣たっぷりの魅力的な廊下帯で、通過にもそれほど困難は無く、歩く人がもっと出れば良いと思っている。(中略)茶屋川の廊下帯は大きな困難は無いが美しい日本情趣を味わえる事において鈴鹿屈指の名渓の一つに挙げておきたい。(略)」

 

とある。

 

 今まで茨川に行く時にちらりと林道から覗いただけだが、ちょっとは期待出来るかなと思ってしまった。

 

 茨川林道を進み焼野を少し越えた辺り、荒谷の対岸から入渓する。両岸は立っていていい雰囲気だがいかんせん足元にはびっしりと堆積した砂利・・。そういえば去年の鈴鹿北部豪雨(コグルミ谷登山道を壊滅させたやつ)やそれ以前の豪雨で茶屋川上流は大規模な山抜けが起きてたっけ・・。それを裏付けるように川床から5mくらいの高さに引っ掛かっている杉の流木・・。結局堰堤までずーっと河原歩きだった。

 

廊下っぽいが浅い

増水時の水位を物語る流木

谷中は全て河原状

ここも以前は廊下だったんだろう

水深はほとんど足首

ここまで水位が上がったんだろう

堰堤から下流も同じ光景

 

 気を取り直して古語録谷の下流部に入る。真っ白い砂と明るい花崗岩、水もきれいで美しい谷なのだが、いかんせん堰堤が多すぎる。数百メートル毎に現れる堰堤を4つ越えてようやくF1へ。地図ではこの上も更に堰堤が続くようなので遡行打ち切り、林道を歩いて入渓点に戻るとまだ11時過ぎだった・・。

 

古語録谷は堰堤のオンパレード(1個目)

2個目

3個目

4個目

やっとF1、ここで打ち切り

 

 やはり自然の猛威と人間による破壊には勝てない・・。よく山は逃げないと言うけれど谷においてはその言葉は通用しない。いつ、美しさが失われるかわからないのだ。

 

 なので、行きたい所には行けるうちに行っておこうと、今更ながらに考えさせられた今回の山行だった。

 

今回のコース