晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

中央アルプス 太田切川 中御所谷 沢登り 紅葉の険谷リベンジ② 2012.10.08

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今回はここまで来られた
 

<メンバー>
山仲間3人
<山域、形態>
<コース>
しらび平駅(6:20)~日暮し滝(6:45)~谷復帰(8:10)~宝剣滝(スラブ3兄弟)(8:40)~7mCS滝(10:40)~二股(11:40)~40m滝下(14:05)~鏡の滝(15:40)~千畳敷(16:30)~ロープウェイ駅(16:45)
 

 二股を越えて現れる滝は簡単に左側から越える。そして次の10m滝が問題の滝。前回はここの右からの巻きを渋って左のルンゼから大巻きになり、ロープウェイの巡視路まで追い上げられてしまった苦い経験がある。今回は意を決し、滝の右側に取り付くがEちゃんはいやなトラバースをフリーで抜けてしまった。私も冷や汗もので抜け、I君にロープを投げる。

 

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これは簡単に越えられる 

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前回はこれを左から巻いて失敗

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今回は右から小さく巻く

 

 次の7mはがんばれば行けそうな雰囲気だがその次の樋状15mは絶対巻きなのが判っているので、時間節約もかねて一緒に巻いてしまう。左側のルンゼを傾斜がゆるくなるまで登る。小さく巻けないか色々みてみたが、失敗はしたくない時間帯になってきたので定石どおり薄い踏痕をたどる。

 

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難しそうなのが出てきた(左から巻き)

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これは無理・・ 樋状15m

 

 踏み跡を辿って行くとテラスのような場所に出た。正面には25mと40m滝が合わさる二股が見える。まるで滝見台だ。ここからの写真はWEB上で何度も見たことがあるので、自分たちのルートが間違っていない事が確認できた。

 

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巻きの途中から・・素晴らしい

 

 谷への下降点は更に上流側のガレ谷。大きめの岩に懸垂支点が残値されていたので落石に注意しながら谷に降り立つ。少し登ると40m滝の下にでた。(ヤッター)前回はこの滝を大きく巻いてしまい、間近に見ることができなかったのでとてもうれしい。

 

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滝下へ行ってみる

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この景色が見たかった

 

 ここからのルートも定石通り右の支谷に入る。こちらに入ると大きく巻くことになってしまう、I君は水線にこだわったルートを取りたいようだたが、やはり時間を優先させてもらう。支谷の15m滝はホールド豊富でやさしいが傾斜は立っていて高度間があり、少し緊張する。

 

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右の枝沢の滝を直登

 

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左の滝も厳しそう・・

 

 紅葉はこの辺りから最高の色付となりとても美しい。しかし太陽は宝剣岳の影に隠れてしまい、おまけにガスまで沸いてきた・・。滝の上から藪を避けながら草付の斜面をトラバースしながら高度と距離を稼ぐ。支谷を二つトラバースし、谷が近づいた所で遡行再開する。

 

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斜面を大きく巻く

 

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紅葉が美しい

 

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谷に復帰

 

 谷に戻ったには鏡の滝の下部辺り、この辺りの紅葉が一番美しい。滝はまだまだ現れるがどれも簡単に登れ、あっという間に鏡の滝に到着。突然エンジンのかかったEちゃんが難しいルートに挑戦しようとするがとても無理・・。おとなしく巻いて滝の落ち口にでる。

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鏡の滝

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紅葉に染まる谷

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紅葉の中を進むゴンドラ

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ちょっと無理だよEちゃん

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鏡の滝の落ち口

 

  あとは次々に現れる小滝を詰めながら千畳敷を目指す。辺りが少し薄暗くなるかならないか位についに千畳敷に到着。楽しみにしていた千畳敷カールや宝剣岳は残念ながらガスの中だった。

 

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小滝を登って千畳敷を目指す

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千畳敷に到着

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剣岳はガスの中

 

  のんびり景色を楽しんではいられない。整理券をもらうためにロープウェイの駅に急ぐ。が、途中であった人の話では3時間待ちだという。ガーン、夜になっちゃうじゃん。それでも千畳敷には観光客がいっぱい。

 

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まだ観光客がいっぱい

 

 駅の中は人であふれているので、広場でツエルトをかぶって休憩する。中でガスを焚くととても暖かい。コーヒーを飲み、ラーメンを作って食べると落ち着いてきた。のんびり2時間近く談笑していると待ち時間もあっという間だった。

 

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ロープウェイ駅に灯りが燈る

 

 結局、ロープウェイの最終便(19時20分発)に乗る頃には辺りは真っ暗。今回も登って来た谷を振り返ってみる事はできなかった。帰りはEちゃんが大阪まで帰えれるかどうかギリギリの線だったので風呂にも入らず車を飛ばした。

 

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結局最終便・・(19:20)

 

 今回、時間はかかってしまったが、ほぼ正攻法のルート+宝剣の滝の直登で中御所谷をクリアできたのはとても大きな自信となった(大半はI君のおかげだが)。紅葉も美しく、とても印象に残る遡行だった。これもI君、Eちゃんのおかげ、またよろしくお願いしますね。

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今回のコース