晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北アルプス 鹿島槍ヶ岳 後立山霧中縦走① 2012.09.01-02

一瞬の剣岳

 

<メンバー>
サークル3人
      
<山域、形態>
北アルプス、ハイキング

 

<コース>
扇沢市営P(6:05)~爺ヶ岳登山口(6:20)~種池山荘(10:00)~爺ヶ岳(11:15)~冷池山荘(12:05)~テン場(12:35)

 

 9月に入ってもまだまだ暑い日が続くが、お盆遠征が中止になった気分の落ち込みはまだ解消できない。週半ばになっても週末の行き先は決まらず、沢モチベーションが若干低下していたので、思い切ってサークルのアルプス縦走に参加する事に決めた。9月の三連休にちょっとハードな沢を予定しているので、高所、泊まり装備での体力チェックも兼ねる事にする。

 

 スタート地点は扇沢立山黒部アルペンルートの玄関口だ。夏休み最後の週末なのにまだまだ観光客の車でいっぱい。お盆が天気良かったらここから黒部に入っていたのに・・とまだ引きずっている自分に嫌気がさす。

 

 市営駐車場でテントを張って前夜泊し、朝6時から歩き始める。扇沢の左岸についた爺ヶ岳の登山道は整備されていてとても歩きやすい。

 

整備された歩きやすい道

 

 沢沿いから離れた登山道はすぐに急登になる。振り返ればバスターミナルの駐車場があっという間に小さくなってしまっている。対岸の稜線はまだ青空が見えている。このまま持ってくれればいいなあ。

 

駐車場が小さく見える

稜線は青空、この天気が続いてくれればいいが・・

 

 高度を上げて行くにつれ道の傾斜は緩やかになり、足元の石畳が山小屋が近い事を教えてくれる。やがて稜線にかかるガスの中に入って行くと、白い靄の中に種池山荘が浮かび上がっていた。

 

石畳

ガスに突入

種池山荘

 

 種池山荘で一息つくももう一枚はおりたくなるような寒さだ。「生ビールあります」の看板が酷く季節外れに感じる。じっとしていても寒くなるだけなので、今日の目的地である冷池山荘を目指す。

 

霧に濡れるチングルマ

 

 ガスの稜線を歩き始める。トレーニングの所為か、2500Mの高度もテント泊装備もほとんど苦にならずに歩く事ができるのがうれしく、視界が悪くても苦にならない。それでも一瞬でもガスが晴れるとアルプスらしい展望が広がり、更にテンションがあがる。爺ヶ岳はいくつかピークがあったが、それぞれしっかりとピークを踏んでいく。

 

ガスの稜線

一瞬、ガスが切れる

爺ヶ岳南峰

貴重な青空

 

 爺ヶ岳を過ぎるころに運よく雲が切れ、剣岳をはじめとする立山連峰が見え始めた。9月というのにまだしっかりと雪渓の残る剣岳ややっぱりカッコイイ。来年は絶対登ろうと心に誓った。

 

爺ヶ岳をバックに

剣岳が見えた!

 

 しかしガスはすぐに濃くなって視界を悪くする・・。赤岩尾根の分岐を過ぎてもまだ種池小屋は見えてこない。一旦鞍部におり、登り返すとすぐに種池山荘が現れた。さっき見ていた所からほんの目と鼻の先だったのに・・。

 

種池山荘

 

 小屋で受付を済ます。テン場は混むので隙間を空けずに設営してほしいとの説明を受ける。9月に入り、こんな天気なのにまさか・・。テン場は小屋から10分程離れた場所、しかも途中に崖がある。トイレも水場も小屋を利用しなくてはいけないのでけっこう不便だ。テント設営中はまたも雲が晴れ、剣を見ながらテントを張る事ができた。

 

剣を見ながら設営

 

 時間はまだ昼過ぎ、ガスで展望も無いのでテントで昼寝をする。途中で雨が降ったようだが全然築かなかった。起きて外を見るといつの間にかたくさんのテントは張られていた。小屋スタッフが言っていた事は本当だったんだ。7月に西穂に行ったメンバーに聞くと、まだテントとテントの間に隙間があるので全然マシと言っていた。何だかすごい事になっているなあ・・。

 

今年はテント泊ブームらしい

 

 夕食はD君が準備してくれたキムチ鍋。肌寒くなってきたのでとても美味しい。お腹も落ち着いたので、お酒でも飲みながらのんびりと思ったら雨が降って来た。仕方が無いので明日の起床時刻を確認してテントに引き上げる。長い夜は退屈かなと思ったら、疲れと睡眠不足のせいか、あっという間に眠ってしまった。明日は天気予報が外れていい天気になってくれないかなあ。

 

夕食は鍋を囲む
 
<2日目に続く>