晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

台高 本沢川 黒石谷 沢登り プレ夏休みは台高の美渓で ② 2012.07.16

鬼滝、上段の二条の滝が角かな?

 

<コース>
平谷出合(07:00)~鬼滝(7:45)~50mナメ(10:10)~奥ノ二股(10:45)~植林の斜面~黒石岳(11:40)~林道(14:10)~黒石谷出合(14:35)
 
<1日目の記録>
 夜中、テントをたたく雨の音で目を覚ますと目の前に蝉がとまっていてびっくり。どこから入ってきたんだろうと辺りを見回すと幼虫抜け殻もテントの壁についていた。おそらく外においてあったザックを中に入れたときに幼虫がいっしょにくっついてきたのだろう。鳴かれると厄介だなとおもったが、羽化直後で体が固まっていないところを手で掴むのはかわいそうなのでそのままにしておく。

 

テントの中に蝉が!

抜け殻が・・ここで羽化したんだ。

 

 夜半の雨も明け方には上がったようだ。5時に起きて出発の準備を始めるがスタートできたのは7時。今年の初沢なので少々もたついたかな。

 

 実は仕事の関係で今日中に東京までたどり着かないといけない事情があり、逆算すると下山タイムリミットは15:00(家まで4時間、準備1時間、名古屋駅への移動1時間)。なので、みんなには申し訳ないが今日は時間節約モードで行く事にする。

 

ボチボチ行きますか

 

 のっけから滝が次々と現れるが巻いたりへつったりサクサクと遡っていける。上流に行くに従って水の透明度は増しているようでとてもきれいだ。

 

相変わらず美しい

多条10m 右から巻き

次々に現れる滝

どんどんと越える

 

 そうこうしていると鬼滝に到着。この滝もカッコいい!前回は中段まで上がり、ツルツルのテラスを戻り気味にトラバースしてブッシュに逃げたが、5人でロープを出しながらそんな事をしていたら時間がいくらあっても足りない。右岸にしっかりとした巻き道があるのは事前に情報を得ていたのであっさりと巻く。

 

鬼滝だ!

今日は無理せず左から巻き

 

 鬼滝の上も5~6mの滝が次々と現れる。相変わらず水量多目なので流芯直登は厳しいが、楽しく登っていく。

 

倒木の下を潜って直登

この辺は楽しく登る

思案するytさん

これはちょっと無理かな(右から巻き)

ナメも現れる

これは登れるかな

ツルツルを騙しながら

きれいなナメ

 

 大きな淵を持った斜瀑は下部が立っているので笹薮を巻き滝の中段から直登り。その上は穏やかなナメになっていた。50Mナメの始まりだ。

 

滝の中段まで巻いて直登

50mナメの始まり

 

 このナメのところで先行する三人がなにやら相談。何を話ししているのかな~と思ったらスライダーをやりだした。結構で凸凹しているようなのでお尻が痛いだろうなあ。(私が滑ったら途中で引っかかってしまった)

 

何をたくらんでいるの?

スライダー遊び

滑らないように

 

 ナメを過ぎると流れはすっかり穏やかになりまるで小川のよう。奥の二股の小屋跡で遡行終了。鬼滝を巻いたおかげで何とか間に合う時間に下山できそうだ。

 

源流の風景

 

 下山は黒石岳を経由して北に延びる尾根を辿る予定。黒石岳への上りは植林の急斜面をひーひーいいながら登る。水の中ではイキイキしているI君も青色吐息だ。

 

植林の斜面に取り付き

黒石岳

 

 黒石岳からは地図、コンパス、GPSを駆使しながら慎重なルート読み(前回はここでミスった)。新しい林道や薄い踏み跡をたどり何とかノーミスで林道に着地。入之波温泉に入って帰るというみんなと別れて一路名古屋へ。(東京へは無事たどり着けました・・)。

 

真新しい林道

元の林道にドンピシャで下降

 

 終わってみれば気持ちのいい天気の元、ワイワイと台高の美渓をたどることが出来て満足のいく遡行だった。巻きが多かった印象もあるが、大きな渓谷で水量が多いとこんなもんでしょう。皆さんまた、よろしくお願いしますね。