晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 内部川、中ノ谷 沢登り 春の新緑&花見遡行 2012.04.29

まるで忍者のように

 

<メンバー>
山仲間 2名
      
<山域、形態>

 

<コース>
宮妻峡キャンプ場P(09:30)~中ノ谷入渓(10:10)~10m斜瀑(11:40)~昼食~北中ノ谷出合(13:05)~県境稜線(14:35)~カズラ谷道(15:20)~宮妻峡キャンプ場P(16:40)
 
 天気の良いGW前半は沢遠征の予定だったが、御池の捜索とI君の風邪引きもあって、鈴鹿の日帰り沢に変更する。コースはきれいで明るく、登れる滝もあってそこそこ手応えのある内部川の中ノ谷にする。この谷自体は北中ノ谷を含めて4回目になるが、Eちゃんは初めてなのでエスコート。まだ痺れそうな沢に行くのは少し早い。

 

 GWというのをすっかり忘れていつものように家を出たら渋滞にはまって1時間近く遅刻・・。宮妻峡の駐車場はたくさんの車で埋まっていた。気を取り直してスタートする。林道からみあげる鈴鹿の山は新緑が溢れんばかり、まさに「山笑う」だ。

 

1.新緑が萌える、山が笑っている

 

 林道をテクテク40分位歩いてようやく入渓。今日は汗ばむような陽気なので水に入ると気持ちいい。最初の堰堤は右から巻くと最初の滝が現れる。

 

2.入渓、明るい花崗岩の谷

 

 最初の滝は左から中段のバンドを使って直登。いきなり水流を横切ってのシャワーだ。まだまだ水は冷たいがとても気持ちいい。

 

3.最初の滝

4.バンドを伝って直登

 

 その後はしばらく平流になるが、太陽が燦々と輝くなか、キラキラ光る水の中をバシャバシャ進んで行くのは楽しい。桜の花びらが水流にのってクルクルと回っている。見上げれば山桜が満開だ。

 

5.きれいだなあ

6.もうシャワーでも大丈夫

7.桜の花びらが・・

8.山桜が満開

 

 標高650mの樋状滝の手前で小休止しているとオオルリを見かけた(写真は撮れなかったけど)。なんかいい事あるかなあ。樋状滝は水中を楽々と突破。写真の撮り方によってはとても高度感のありそうな写真になる。

 

9.樋状滝

10.樋状滝を登るEちゃん

 

 次に現れるのはこの谷の核心部、8m斜瀑。釜に落ちないように滝の下部に取り付き、右側のクラックをうまく利用してズリズリと登っていく。水が冷たく、水中のホールドを探していると手が悴んでくる。途中、プロテクションが取れないので緊張・・。何とかクリアし、Eちゃんを引っ張り上げる。その上の小滝はステミングで超えて行く。
 

11.メインイベント 8m斜瀑

12.上の小滝はステミングで

 

 その次の5m滝はやはりバンドを使って水中突破。ザックの防水袋に穴が開いていたのでザックの中が水浸しになってしまった・・。(そろそろ更新かな)

 

13.5m滝

14.バンドを使って水中突破

 

 北中ノ谷出合いでは北中ノ谷が見事な滝を落としていた。今日はやはり水量が多いようだ。本谷の岩間滝では、Eちゃんが腹ばいムーブに挑戦するも水の冷たさに尻込み。私がトップをいってEちゃんを引っ張り上げる。寒かった~。

 

北中ノ谷出合い、水量が多い

腹ばいムーブに挑戦

 

 白い岩の滝は滝横の細かいホールドを拾って直登。この辺はまだ感覚が戻ってきていないので少し緊張する。この滝を越えると後は爪のルート選択。この谷の源頭部は花崗岩のザレ地帯なのでルートには注意しなくてはいけない。

 

白い滝

左から直登

 

 以前は直進し屏風岩の真下に出て苦労した事があるので、今回は右の支沢に入り、最短距離で鎌ヶ岳を目指す。水量が乏しくなると真新しい巨大な崩壊地が現れて恐ろしくなる。谷は急角度のザレになり進め無くなったので支尾根に入りモンキークライムで高度を稼ぐ。

 

右の支沢に入る

巨大な崩壊地

恐ろしい

 

 ヒーヒーいいながら登って行くと白いザレの向こうに稜線が見えた。後は鎌尾根を歩いて岳峠まで。鎌の頂上はパスしてカズラ谷道で下山する。稜線のアカヤシオは見頃にはまだ早いようで(今年は遅いなあ)馬の背も標高900m辺りでちらほらと咲いているのが見える程度だ。

 

稜線は目の前

鎌ヶ岳

馬の背尾根

 

 退屈な登山道のカズラ谷道を下って宮妻峡へ。標高がさがると早くもイワカガミが咲きだしている。朝、たくさんいた車はほとんどいなくなっていた。

 

イワカガミが咲いている

 

 晴天の中、楽しい谷で気持ちのいい沢登りができた。登攀の感覚も少しづつ戻していって、今年は有名渓谷挑戦につなげていきたいなあ。Eちゃん、2日連ちゃんのお付き合いどうもありがとう。

 

今回のコース