晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

野伏ヶ岳② 絶景と緊張の雪稜を歩く 2012.03.10-11

スキーヤーはかっこいいなあ

 

<メンバー>
サークル 4人
      
<山域、形態>
奥美濃、ハイキング

 

<コース>
和田牧場跡(泊地)(08:10)~野伏平~橋立峠尾根取り付き(9:20)~稜線(11:00)~野伏ヶ岳(11:50)~ダイレクト尾根~和田牧場跡(13:00)~撤収~白山白山中居神社(15:00)

 

<1日目の記録>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 熟睡した。この所の睡眠不足を解消するかのようにぐっすり寝て目が覚めると空は快晴だった。手早く朝食を摂り出発の準備をする。が、昨晩は酔っぱらい過ぎて靴を凍らせてしまったのはまずかった。テントはそのままにしてまずは野伏平に向かう。

 

気持ちのいい朝

さあ出発

 

 なだらかな雪原を横切ってまずは橋立峠を目指す。が、谷(小白山谷の源頭)は傾斜がきつそうだ。詰めで行き詰りそうだったので左岸の小尾根に取り付く事にした。

 

尾根に取り付く

 

 傾斜が徐々に増してきた。トラバースが厳しくなってきたので直登モードに切り替える。思ったよりも急斜面でピッケルを持ってこなかった事を後悔。それでも適度に締まった雪面はスノーシューの歯がしっかりと食い込むので、快適に高度を上げていける。白い樹氷を纏ったぶなの大木が我々を迎えてくれる。

 

ぶなと樹氷がお出迎え

白山へ連なる山々

青空と樹氷

 


落ちる樹氷(動画)

 

スキーでのぼるBやん

 

 一時間余り、ふうふういいながら登ると稜線直下のテラスのような場所にでた。少し休憩。稜線を見ると雪庇とクレバスが行く手を阻んでいる。うーん、どうしたものかとしばらく思案する。空には雲一つなく、真っ白なスカイラインが伸びている。右手に野伏ヶ岳、左手に小白山、素晴らしい。

 

稜線が見えた

野伏ヶ岳

小白山

 

 さて、どうやって稜線上にでるか・・。クレバスを回り込んだり、色々と偵察してみたが正面突破しかなさそうだ。一番低そうな雪庇を狙って雪壁をよじ登って行く。ここでもピッケルを持ってこなかった事を後悔。でも雪が柔らかくなって来たので、手を雪に差し込んで登る。

 

どこから越えるか・・

正面突破

 

 何とか稜線に乗り、後続を引っ張り上げる。ここからは楽しい稜線漫歩と思ったら西側が切り立った斜面で緊張を強いられる稜線歩きになった。記録が少ないのがわかった気がする。

 

稜線漫歩と思いきや

遠くに荒島岳

 

 稜線はなだらかな場所でも隠れたクレバスがあり、気を抜けないがそれでも周囲の景色はすばらしい。リッジのような稜線を辿り、背丈を越える雪壁をよじ登りながら野伏ヶ岳を目指す。

 

野伏ヶ岳まであと少し

穏やかだなと思ったら

リッジの様な稜線・・

雪壁をよじ登る

 

 1時間弱の稜線歩きを楽しんでようやく野伏ヶ岳に到着。ここで昼食休憩。目の前に白山がバーンと広がっているのだが、なんだか視界が悪くなってきた。予報通り天気は下り坂らしい。

 

やっと野伏ヶ岳

白山

歩いてきた稜線

 

 帰りはダイレクト尾根を下っていく。ここまで苦労してスキーを担いできたBやんはやっと本領発揮とばかりに、さっそうと滑って行く。あっという間に視界から消えてしまった。

 

あっという間に滑って行くBやん

ダイレクト尾根を下る

 

 スキーを持たない我々もシリセードを織り交ぜて尾根を急降下。気温が上がり雪が腐ってきたので、すべりが悪く、所々で踏みぬきにも苦労するが雪の下山はやっぱり早い早い。

 

シリセードのEちゃん

早いなあ

 

 湿原に辿り着くころには一気に曇り空に変わり雪まで降って来た。急いでテントを片付け撤収する。林道をテクテク下って白山中居神社に戻り、しろとりの温泉で汗を流してた。

 

湿原に到着(天気が・・)

野伏ヶ岳をバックに

 

 思いのほか好天に恵まれ、かまくら、宴会、雪稜歩きととても内容の濃い山行だった。一緒にいってくれたメンバーの皆さん、特にカニを持ってきてくれたYさん、ありがとう!。