晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

野伏ヶ岳① 念願のかまくらで雪中キャンプ 2012.03.10-11

かまくら(スノーシェルター)作成中

 

<メンバー>
サークル 4人
      
<山域、形態>
奥美濃、ハイキング

 

<コース>
白山中居神社(13:00)~和田牧場跡(15:00)~かまくら作り~宴会~泊

 

 鈴鹿の雪はかなり減ってしまったがここなら大丈夫だろうと奥美濃へスノーキャンプに出かけた。今回のテーマはかまくらを作ってそこでご飯を食べる事。雪山でのテント泊は楽しいのだが、みんなと一緒に食事をするのが寒いのなんの・・。6人用などの大きなテントがあればいいのだが、そこまでは財政状況が許さない。そこで考えたのが雪洞。掘るのは大変だが中は温かいらしい。今年の雪山シーズン中に一度は試しておきたいと思ったのがようやく実現の運びとなった。

 

 1日目は泊まるだけなのでゆっくり目の集合。朝一で自治会の用事を済ませても十分に間に合った。テント泊装備はずっしりと来るが基本林道歩きなので問題ない。石徹白川はまだまだ雪がたっぷりと残っている。

 

まだまだ雪の多い石徹白川

 

 雪の林道をひたすら登っていくとやがて植林帯が終わり台地の上に出る。すると目の前に野伏ヶ岳がバーンと広がった。和田牧場跡に到着だ。今日は天気がイマイチなので少し山側に進んだ所で泊まる事にする。日帰りの山スキーのパーティーが下山してくるのとすれ違う。

 

雪の林道を行く

台地に乗ると

奥美濃の山々

泊適地を探して

たくさんの人とすれ違う

 

 今日は雪洞で泊まるというEちゃんはテントを持たない背水の陣。適当な傾斜地を探して歩きまわるが、基本平坦地ばかりなので雪洞を掘れそうな斜面が見当たらない。斜面が無いなら作ってしまおうと言う事でかまくら作りに着手する。

 

いい場所無いかな

 

 ザックを集めてブルーシートを掛け、その上にシャベルで雪を積みあげて行く。最初はちゃんとできるか不安だったが、労力をかければ掛けた分だけ大きくなってくる。携帯用のシャベルは柄が短いのですぐに腰が痛くなるが交替で積み上げて行く。

 

まず雪を積み上げる

4人入れないといけないからね

 

 4人が座って宴会ができそうな床面積が確保できる程の雪山ができたら、入口(風下)を決めて中を掘り進んで行く。最初はスペースが限られ、一人しか作業できないので効率が悪いが、堀り進むにしたがってスペースが広がり作業しやすくなる。ザックを掘り出すと更にスペースが確保できる。

 

いよいよ中を掘る

中と外の両方から仕上げる

 

 少しでも広くするために若干床を掘り下げる。堀出した雪は入口辺りに壁を作って風除けにする。中には小さいながらも椅子、テーブルを作り、出入り口は階段付き。予想以上に素晴らしいかまくらが完成した。所要時間が4人で2時間。

 

入口はこんな感じ

テーブル付きの立派なかまくら

 

 かまくらが完成したらいよいよ宴会開始。富山から参加のYさんが地の利を生かして日本海カニを持ってきてくれた。(なんと1杯398円)これをまずゆでてから食す。398円なので内心期待していなかったが、これが結構いけるのだ。最後は甲羅に日本酒を注ぎ、熱燗にして回し飲み。うーん、最高!

 

なんとカニ

カニミソの熱燗(最高!)

 

 続いてメインの豚キムチ鍋。狭いかまくらの中が一気にキムチ臭でいっぱいになってしまったが、全員キムチ臭くなってしまったので、すぐに気にならなくなった。熱い鍋とお酒で温まりながらワイワイと楽しい時間を過ごす。かまくらの中は外よりもうんと温かく(とはいっても0度近辺)、風も無いので十分に着込めば長時間の宴会も全く問題ない(足元が冷えるので象足があればよかったかも)。これからの雪中キャンプは泊地に着くのを少し早めてかまくらを作るに限ると思った。

 

お次は豚キムチ

ろうそくの明かりで宴会は続く・・

 

 食い物とお酒が切れた時点で宴会は終了。女性陣二人はこのままかまくらの中で寝るようだ。我々はテントに撤収する。

 

 テントの外が明るいのでもう朝かと思ったら時間はまだ真夜中。外を覗くと月灯りが煌々と雪原を照らしていた。これで明日は景色が見られそうだと思いながら、まだたっぷりの時間で2度寝を楽しむ事にした。

 

外は月が明るい

 

<2日目へ続く>