晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 赤坂谷から釈迦ヶ岳 沢登り 紅葉渓泊で八風越え ① 2011.10.29-30

0」

赤坂谷の大ナメ

 

<メンバー>
サークル 4人
      
<山域、形態>

 

<コース:1日目>
神埼川発電所取水堰堤~仙香谷~赤坂谷~Ca850m(泊)

 

 10月最後の週末は紅葉の赤坂谷でテントをしようと言うサークルの企画に乗っかる事にした。赤坂谷は毎年訪れる鈴鹿有数の楽しい沢だが、源頭部まで沢を詰めた事は無い。季節を変え歩いてみるのもいいなと思い、参加表明をする。

 2日目の天気予報は降水確率が高かったので下山は時間のかからない伊勢側へ下りる事にする。八風渓谷に車をデポし、石榑トンネル経由で神埼川発電所まで移動する。トンネルが開通していなければとてもできない芸当だ。ありがたい。
 
出発前にリーダーにコースを確認するときっぱり「沢を詰める」との事。杣道を巻いて行くものと思っていたK姉さんは長靴で行こうと思っていたらしい。しぶしぶ沢靴を履いてスタートだ。

 

入渓、水量少ない

快晴

 

 堰堤で取水しているせいか赤坂谷までは水量が少なく渡渉も楽々だった。あっという間に出合いに到着し遡行を開始する。

 いつもなら濡れるのも平気、半分泳ぎながら楽しく登って行くのだが、もう10月も終わりのこの時期、いくら暖かいと言っても濡れるのはせいぜい膝上までが限度だろう。水につからないようにルートを見極め、へつったり岩を飛んだりするのは大変で、夏の沢登りより時間がかかってしまう。

 

仙香谷(赤坂谷)へ入る

ドボンは避けたいところ

夏より難しいかも

これは右から簡単に

 

 こうなると問題はいつも泳いで取り付く斜滝である。当然泳ぐことはできないのでルートを探る。滝左側の岩壁が何とか登れそうで残置ロープまであったが、今日は荷物も重いし安全第一と言う事で更に左のルンゼから巻く事にした。
 しかし、この巻きが曲者で急斜面をずいぶんと高く巻きあげられてしまい、結局ロープを出す羽目になった。どっちが安全だったかは難しいところだ。

 

さすがに泳げない・・左のルンゼから

 

 難所は一応突破したがカシラコ谷の出合いまでは深い淵があり、まだまだ気が抜けない。やがて両岸が広がってくるとカシラコ谷との出会いに到着。

 

へつりが重要

ここもへつって

明るくなってきた

 

 出合いを右に取り、高度を上げて行くと周囲の木々がだんだん色づいてきていい雰囲気になってきた。簡単な滝をいくつか越えるといよいよ大ナメに到着。紅葉を眺めながら滑らないようにヒタヒタと登っていくと何だか初めての景色を見ているような新鮮な気持ちになって来る。

 

カシラコ谷との出会いを越えて

斜面の紅葉が美しい

徐々に癒しの雰囲気に

大ナメに到着

ヒタヒタと登る

紅葉は少しさびしい

 

 更にいくつかの小滝を通過すると谷は傾斜を緩め、岩盤上を流れるようになる。夏はこの辺りからツメカリ谷に乗り越すのだが今日は更に赤坂谷を詰める。ここから先は未知のエリアなので楽しみになってくる。

 

滝、濡れずに行くのは難しい

ツメカリ谷への乗り越し点、手前

更に上流へ

 

 谷の傾斜はほとんどなくなり水深も膝下程度になる。ジャブジャブと流れの中を歩いて行くとサッと魚影が走る。ただ、辺りは大規模な植林地帯になっており、手入れの行き届いていない杉林は暗く、いい雰囲気とは言えない。

 

この辺はもうジャブジャブと

 

 いくつかの分岐をやり過ごすと右岸にいつの間にか赤テープが現れ始める。見るとはっきりとした踏み跡になっている。そろそろ泊地を決めないといけないが植林帯は雰囲気がイマイチなのでなかなか決めきれない。地形図を見ると標高850m辺りにポツリと広葉樹のマークがあるのでそこまで登る事にする。

 

二又は水量の多い方へ

左岸は植林

やっとテン場

 

 いくつか支流が流れ込むところに2次林に包まれた平坦地を見つけたのでさっそくテントを張り、焚き火モードに入る。薪は豊富で水にも困らないのでまだ明るい内から焚き火に当たり宴会スタート。

 

夕暮れ

ヤッパこれだね

今回は焼いてみた

 

 皆の持ち寄った酒とおつまみでダラダラと過ごす。幸い気温は高いので焚き火の傍でゴロゴロしていても寒さを感じない。キムチ鍋でお腹が膨らんだあともひたすら焚き火を囲み、気がつけば宴会開始から6時間が経過。今日歩いた時間よりも長くなってしまった。空には星が見え隠れしており、明日は天気予報が外れ好天になるかも、なんて言いながら各自のテントに潜り込んだ。

 

2日目に続く
 
<2日目の記録>