木曽 川上川 沢登り 堰堤の巻きが核心の木曽桧の谷 2011.09.11
昇竜の滝遠望
<メンバー>
山仲間(4名)
<山域、形態>
<山域、形態>
木曽、沢登り
<コース>
夕森キャンプ場~銅穴の滝~一ノ滝~権左の滝~昇流の滝~夕森キャンプ場
台風12号の影響で台高、大峰は壊滅?状態。自然と目は北の方を向いてしまう。奥美濃、木曽方面で日帰り沢を検討していたところ、中津川の川上川が目に付いた。この辺りの地域研究を熱心にやっているTOKIアルパインクラブが2度ほど訪れている記録があるのでいい沢なのだろう。足の調子がよくないので下山に林道を利用できるのもポイントだ。
坂下の道の駅から入渓点である夕森渓谷までは10kmほどなのであっと言う間である。一帯はキャンプ場になっており、あちこちにコテージが建っている。キャンプ場の入り口には昔この辺りは木曽ヒノキの伐採で栄えたという森林鉄道のモニュメントがあった。
キャンプ場の一番奥、林道のゲートまで車を進めて沢装束に着替え、林道を歩く。林道の右側は谷が深く掘れ、魅力的なゴルジュが横たわっていそうな雰囲気だったが、事前の情報では堰堤だらけだということなのでパス(I君は行きたそうだった)、今回は一の滝まで林道+登山道を進む。銅穴の滝を越え、林道の脇から踏み跡をたどって奥三界山への登山道へ入る。
銅穴の滝(林道より)
奥三界山の登山道から一ノ滝への探勝路を進む。吊り橋を渡り、谷の左岸を延々とトラバースしていくと道が谷の方に降りて行き、一ノ滝に到着。大きな釜を持った15m程の直瀑。釜から吹き上げる風が心地いい。ここで沢靴に履き替えて遡行開始。
吊橋を渡る1
吊橋を渡る2
一ノ滝
一ノ滝は右側のルンゼから巻く。巻き上がった上は明るい花崗岩の開けた谷。水もきれいでいい雰囲気だ。谷の中に巨大なモニュメントのような物があり、何かな?と思ったら鉄道の脚柱のようだ。近くにレールも落ちていた。
森林鉄道の橋脚
レールの残骸
花崗岩の明るい谷
地形図の通り傾斜は緩く、渓相は基本的にゴーロ。ゴーロ歩きに退屈してきたところに堰堤が現れ、ガックリ。うーん、谷の選択を誤ったかな?
ナメ?
堰堤に行く手を阻まれる
それでもようやく滝が現れる。付け回しの滝だろうか?ここはササッと右側から巻く。時折、切り残された桧の巨木が現れる。
付け回しの滝?
立派な桧
次に現れたのが権左の滝。結構な迫力だが、ここも左のルンゼから簡単に超える事ができた。今日はハンマー、ハーケンのフル装備できたのに使うチャンスが巡ってこないなあ。権左の滝からほんの少しの間小滝が続いて楽しい区間がある。
権左の滝
左から簡単に越える
ちょこっと楽しい区間
水が青い
またまた堰堤を越えた後に立派な滝が現れた。さあ、ロープを出すか、と思ったら先行するSさんがスルスルと登って行ってOKサイン。フリクションが良く右側を簡単に超える事ができた。
でもまた堰堤
立派な滝(右から越える)
その次は堰堤の手前に3m程の小さな滝。でもここが本日のハイライトだった。深い釜とややハングした側壁が行く手を阻んでいる。Eちゃんが釜を泳いで取り付こうとしたがとても無理。ここは記録にある通りハンマー投げでロープを木に引っかけようとトライ。
何か見えた
石窓の滝
しかしこれがなかなかうまくいかない。ハンマーは重く、なかなか狙ったところに投げられないのに加え、変な所に引っ掛かったりすると回収できなくなるのでは?とヒヤっとする。I君、Sさんが何回かトライしてダメだったので、私が挑戦。すると1回で上手く決まった(思わずドヤ顔。)後はロープを頼りに滝の上昇り、堰堤と一緒に巻く。
ハンマー投げに挑戦(Sさん)
ハンマー投げに挑戦(I君)(思うようには行きません)
堰堤
更にもう一つ堰堤を越えて二股。ここは昇竜滝を目指す為右に入る。でまたまた堰堤が・・(もううんざり)。
更に堰堤
巻くのが大変
堰堤の左手からザレを昇って見上げると林道の向こうに滝が見えた。昇竜の滝だ。せっかくなので滝の下まで行こうと言う事になり、ゴーロを詰め、林道の橋を二つ潜って滝下に到着。林道の橋の一つは記で作られていた。古くから林業が盛んな場所なんだなあ。
昇竜の滝が見えた
木の橋
クールダウン
昇竜の滝
昇竜の滝
キャンプ場までは1時間半位で到着。お疲れ様でした。帰りに温泉を探してうろうろしたけど適当なのが無くてそのまま解散。遠くから来てもらったSさん、Eちゃんには申し訳なかったかなあ。
川上川はきれいな谷だけど遡行対象としては平凡だった。本来は下流のゴルジュ帯が核心だったようだが、今は堰堤だらけ。まあ、機会があれば挑戦するかなあ。
今回の地図