晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

奥美濃 銚子洞から左門岳 奥美濃の名渓に挑戦② 2011.07.16-17

森の恵み

 

<メンバー>
山仲間(3名)
      
<山域>

 

<コース>
大平~左門岳~沢ノ又~大平出合~銚子滝~石門~(林道)~新深山トンネル手前

 

<1日目の記録>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 夜はテント内に侵入したブヨ退治に手こずったが、その後は快適に熟睡。モンベルのドームシェルターは結露が気になったが暖かく居住性には問題なし。

 

 2日目は左門に登り、石門を潜ると言う長丁場が予想されるので早めの起床としたが、結局出発できたのは6:30だった。(ひょっとしてと思ってカメラの電源を入れたがダメだった・・以降、写真はI君からの提供)

 

 今日は平流歩きからスタート。地形図の間延びした等高線のように滝らしい滝は無く、ほぼ足首程の流れの中をジャバジャバと歩いて行く。トチ、ミズナラの巨木が癒しの森を形成している。

 

 水の流れはどんどん細くなっていくが、流れに潜む渓魚の影はそこかしこに見られる。大きな影が岩陰にもぐり込んだのを見てI君が手を突っ込むと、見事25cm程のヤマメ?を捕まえる事ができた。昨日の夕方だったら確実にシオヤキだったのになあと今回はリリースする。

 

スタートは平流から

トチの大木があちこちに

水はどんどん細く

手掴みで捕まえた(リリース)

 

 水が更に細くなると左側に土手のようなものが見えてくる。地形図で僅か10m程の稜線の傍を川が流れているところだ。不思議な地形だなあ。辺りは平坦地が多く、快適なテン場になりそうだ。

 

もう足首以下

稜線の10m下を川が蛇行する不思議な地形

 

 やがて迷路に様に枝分かれする支谷を左へ右へ分け、涸れた溝上の谷をひと登りして左門に到着(8:30)。これで第一の目的は達成だ。虫が多いのでさっさと沢ノ又へ下っていく。

 

左門岳

ジャングルの中へ下降

 

 沢ノ又もトチ、ミズナラの大木に囲まれた癒しの森。悪場は無く延々と平流が続くが、それなりに足場を選んで歩かなくてはいけないので消耗してくる。右手に森の主かと思うほどのトチの巨木が現れたら大平出合はもうすぐだ。

 

 

沢ノ又も癒しの森

森の主(栃の大木)

お疲れの私・・

 

 出発から5時間弱で大平出合に到着する(11:15)。予定より少し時間オーバー。下りでスピードが上がらないのが最近の課題だなあ。ここからはゴルジュの下降となる。泳げる淵は泳ぎ、滝は懸垂下降で下っていく。I君の的確なロープ捌きで最小限のロスで下降していく。ただ、懸垂の順番待ちの時にやたらブヨにたかられるのには閉口した。やっとの事で銚子滝の下に到着(16:30)。

 

大平出合の滝

帰りは泳いで

へつって

懸垂下降

再び泳ぎ

銚子滝も左岸を懸垂下降

 

 だが、ここで終わったと思ってはいけない。最後の石門を潜るという課題が残っている。少し遊歩道を歩き、遊歩道が谷から離れて行くところで沢に戻って降下を開始、距離はもう少しのはずなのだが、なかなか高度が下がらないのでやきもきする。ゴーロ歩きもそろそろ限界かなあというところでやっとゴルジュ状の地形になり、石門が現れた。フィナーレは泳いで通過。

 

 石門を抜けると林道は遥か頭上。左岸の急斜面をよじ登り、橋の袂に登りついたら17時を回っていた(17:45)。

 

石門が見えた

泳いで潜る

感動のフィナーレ

左岸から林道へ巻き上がる
 
 ここから延々と長~い林道を歩いて駐車地まで。帰りは乗せてくれるオニイサンもいないので2時間弱たっぷり歩いた。何とか真っ暗になる前に新深山トンネルの出口に到着。(19:20)

 久しぶりに12時間を超える行動時間にもうフラフラ・・。帰りに入った板取川温泉はキャンプ場に来ている家族連れでごった返していた。ああ、明日も休みで本当によかった。
 

長~い林道歩き

 

  とは言え、奥美濃の名渓をたっぷりと楽しめた今回の山行は非常に有意義なものだった。何だか総合力も少しアップした気がする。2日間遊んでくれたI君、Eちゃん、ありがとう。今度は下部ゴルジュにも挑戦しよう!。

 

今回の地図(クリックで拡大)

 

※今回の写真は全てI君提供です。