晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 藤川谷から日本コバ 沢登り シャワーで梅雨を吹っ飛ばせ 2011.07.02

核心の釜を持つ3m滝

 

<メンバー>
山仲間(5名)
      
<山域>

 

<コース>
藤川橋~藤川谷~日本コバ~(登山道)~藤川橋



 鈴鹿沢登りの対象になる谷はだいたい行ったが、とっておきで残してあった谷が藤川谷だ。なぜ残してあったかというと、藤川谷の源流でもある日本コバはとてつもなくヒルが多いので有名だからである。しかし、滝が多く、シャワーが楽しめるのでヒルを避けて春先や秋にに行くのはもったいない・・とか色々考えていたら時間が過ぎてしまった。

 

 そこへC君から最近沢にハマりつつある後輩と一緒に沢に行こうという話が持ち上がった。それでは、といつもの相棒のI君を誘い、藤川谷へ出かける事にした。初心者にヒル地獄を見せると沢嫌いにならないか少し心配したが、ここでへこたれていては見込みが無いだろうと勝手な解釈をする。

 

 石榑トンネルのおかげですっかり身近になった政所の郵便局前に集合し、藤川谷にかかる橋の袂から入渓。雨上がりのせいか辺りはジメジメしており樹林のせいで日も差さない薄暗い谷。いかにも奴らがでそうな雰囲気。堰堤を越えると雰囲気のいいナメが現れる。

 

三連のナメ(I君提供)

 

 元気な若者たちはワイワイ言いながらどんどん進んでいく。私とI君はついて行くのが精いっぱい。やがて最初の核心である大きな釜を持つ3m滝に到着。

 

元気な若者たち

 

 もう泳いでもいい季節なのでまずは元気なM君に挑戦してもらう。落ち口付近はハングしているようで取り付きが難しいようだ。一度ドボンした後に先輩であるC君が挑戦するもザックの大きさが仇になったかドボンしてしまう。

 

釜を持つ3m M君、泳いでチャレンジ

取り付きが難しい

C君もこの後ドボン

 

 再度挑戦のM君は苦労しながらも何とかクリアした!素晴らしい身体能力だ。動画でドボンの瞬間を狙ったのだが決定的瞬間を逃してしまった。 

 


M君再トライ1

 


M君再トライ2

 

M君見事クリア

 

 続くI君はさすがに余裕でスルスルと上がって行った。ロープをだしてC君、U君が登る。私が最後に取り残されたら嫌だなあと思ったが何とか登り切り、一応面目を保つ事ができた。

 

I君はさすがに余裕

 

 次の4m滝は流木が引っかかっていた。どうやって巻こうかなと考えながら取り付いてみたら、流木を利用すれば思ったより簡単に登れてしまった。

 

次の4mは流木を使って(I君提供)

 

 その上はミニ廊下、そして10mの立派な滝が行く手を阻む。さすがにこれは無理なので左から巻きあがる。

 

ミニ廊下

立ちはだかる10m(左から巻き)

 

 10mの滝の上も適度に小滝、淵が現れて楽しみながら遡行していける。若者たちはわざわざ水に突っ込んだり思い切り沢を楽しんでいる。見ているこっちも楽しくなってくる。

 

もうジャブジャブと

斜瀑8m

こんなのも平気

 

 一旦途中でだれるゴーロ歩きがあるものの、後半も楽しい連瀑帯。心配していた天気も崩れる事は無く、日差しの下思い切りシャワーを楽しむ。
 

鈴鹿にしては豊かな森

シャワーで遊ぶ

これも余裕

詰めの連瀑帯

シャワー全開

ちょっと足が苦しくない?

今日は初沢のU君も頑張る

 

 まるで洞窟のような石灰岩のえぐれたところを抜けると日本コバへの登山道に行きあたる。このまま下ってもいいのだが、日本コバは未踏なので寄って行く事にする。

 

石灰岩のえぐれた地形

登山道への合流地点

 

 日本コバの山頂は展望も無く、長居は無用のピーク。ただ、風がある時だけは虫が寄ってこないのでここで昼食にする。蚊取り線香を炊いたが中々の効果だった。

 

日本コバ山頂

 

 下山は登山道を通って政所まで。下るにつれ恐れていたヒルが現れた。足元に注意し、小走りで駆け下りながら数分おきにチェックするが、その度に3匹は靴についている。虫よけスプレーを大量噴射しながら下っていく。小さな社が現れると政所はすぐそこ。

 

神社があった

 

 登山口に着くと汗と泥でドロドロになっていた。ヒルチェックをしたらU君が1か所やられていたのみ。なかなか優秀な成績だった。

 

 今回、ずっと温めていた藤川谷をほぼ直登という形で遡行出来て大いに満足のいく山行だった。若者たちも楽しそうでこちらもうれしくなってしまう。またみんなで来られるといいな。