晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

中ノ谷から北中ノ谷 沢登り 突撃!新緑シャワー三昧 2011.05.15

突撃~!(I君提供)

 

<メンバー>
山仲間(3名)
      
<山域>

 

<コース>
宮妻キャンプ場~南中谷橋~中ノ谷~北中ノ谷~鎌尾根~カズラ谷道~宮妻キャンプ場
 
 
 鈴鹿日帰り沢連荘の二日目は宮妻峡を流れる内部川中ノ谷。昨日の焼合谷と同じく花崗岩の明るい谷。おまけにシャワーに適した適度な大きさの滝もあり、水遊びには楽しい沢なのである。この谷は過去に2回遡っているので今回は途中で支流に入り、北中ノ谷を詰めて鎌尾根に出る計画。

 

 宮妻峡の駐車場は満車になるのでは?と思わせるほどの盛況ぶり。新緑の中の気持ちのいい晴天ともなればみんな山へ繰り出すのだろう。カラフルなウエアを身にまとった山ガもいる!こりゃ山ブームは今年も続いているなあ。

 

満員の宮妻キャンプ場P

 

 林道をテクテク歩いて南中谷橋から入渓。いきなり現れる堰堤を越えると最初の関門2段10m。ここは左側からバンドを伝って中段に上がるのだが、今日は水量が多く、バンドの上も水が流れている。過去はフリーで登ったが今回は慎重を期す為ロープを出す。中段で水流をまたぐところで若干緊張したが何とかクリア。

 

最初の見せ場、2段10m

 

 更にもう一段堰堤を巻く一旦平流になる。今日はスタートが遅かったのでもう日差しがが真上から照りつける。釜に光が差し込んでキラキラ輝いている。

 

堰堤

日差しがまぶしい

快調に登る

新緑が美しい

ちょっと休憩

 

 続いて樋状8m。今日はのっけから濡れているのでシャワーでジャブジャブ超えていく。樋状の上には小滝が二つほど。

 

樋状8m

その上の小滝

 

 続いては今日のメインイベント6m斜滝。ここは巻きが厳しく水流の中を突破していくしかないが、樋状になっている為ずぶ濡れは必至。おまけにホールド、スタンスも微妙なのである。こういった場面では通常、登攀力のあるI君が突破してくれるのだが、今日は病み上がりであまり水につかるとまずいとの事・・。それじゃあということで再び私がリードすることに。

 

第2の見せ場 6m斜瀑

 

  最初の淵は腰までつかり、両手両足を突っ張った状態で取り付く。最初は右側のクラックを登っていけるが徐々に細かくなってくる。カムを噛まそうといろいろやってみるが、上手くクラックに合わなかったり、岩が脆かったりでなかなかきまらない。そのうち体が冷えてやばくなってきたので意を決して一気に登りきる。あー怖かった。ハーケンを打って支点を作り、後続を引っ張りあげる。その上の小滝もステミングを駆使して越える。

 

水中突破する私(I君提供)

突っ張って

 

 核心を抜けてホットしたのもつかの間、次に現れる5m滝はこれもバンドを使って流れの下を潜り抜ける。(簡単に巻くこともできるが)。頭からもろに水流に突っ込むのはたのしかったが、ザックの防水が甘く、中が水浸しになってしまった・・。

 

突撃!

 

 右側の岩壁から滝が落ちてくるところが北中ノ谷との出会い。結構いい時間になっていたのでここで昼食。おにぎりはかろうじて水没を免れていた。

 

北中ノ谷出合い

 

 ここは出合いから本流方向に進み、岩間滝が詰まるゴルジュを抜けた後、薄い道形を利用して北中ノ谷に回りこむ。北中ノ谷はさすがに流れが小さくなるがそれでも滝が次々と現れる。

 

この滝の手前を回り込む

北中ノ谷の滝

 

 斜めになった溝状の滝を登ったり、ハングした滝の下を潜ったりしながら上っていくとぽっかり開けた場所に出た。左から2段30mの滝が落ちてきている。

 

斜滝の奥にハング滝

斜滝突破のI君

ここもシャワー

だいぶ細くなってきたが

まだ滝

2段30m

 

 水は枯れ、正面は傾斜のゆるいガレになっているので遡行はここで終了。靴を履き替えて右手の尾根に取り付く。

 

右の尾根に取り付く

 

  取り付いた尾根はジャリガ谷と中ノ谷の間の尾根(通称空中回廊)の支尾根で、ナイフリッジのような岩場が出てきたときはドキっとしたが、程なく踏み跡もしっかりしだし、テープがちらほら見え始めたなと思ったら鎌尾根に飛び出した。

 

尾根の岩場

テープが出てきた

 

 鎌尾根を少し北に向かうと直ぐに岳峠の向こうに鎌がバーンと現れる。もう時間も遅いので頂上に人影は無し。昨日に続いて今日も山頂を踏まずにカズラ谷道から下山する。途中ではもうシロヤシオが咲いていた。

 

鎌ヶ岳にアカヤシオ

 

 今回も水量多めで楽しさ、美しさも2割増し。リード、セカンドの確保の練習もできていい一日だった。今日も付き合ってくれたI君、T君、ありがとうございました。

 

今回の地図