ヤケベ岩(写真に収まらない・・)
<メンバー>
山仲間(2名)
<山域>
<山域>
<コース>
栂平橋~ヤケベ岩~烏帽子山~俵石~栂平橋
これまでの5日間は鈴鹿でばかり遊んでいた。それはそれで楽しいのだが、せっかくの連休、少しは遠征に行きたいな~と思い、東北ボランティアを延期したというC君に声をかけて南紀遠征を目論む。ただ、南紀は遠い。早朝発ではとても間に合わない。そこで前尾根から下山した後、湯の山温泉で汗を流し、そのまま集合場所の亀山へ移動する。
亀山からC君の運転で南を目指す(C君ありがとう!)。夜半には雨が降り出したが翌日は天気が良くなる事がわかっていたので焦らない。新宮から熊野川を少し遡り、真っ暗な道を高田集落に向かう。明日の入渓点でもある「栂平橋」の袂に到着したのは12時過ぎ。路肩にテントを張ったらあっという間に夢の世界に・・・。
翌朝は快晴の太陽に起こされる。GWなのでひょっとしたら他にもパーティーがいるかなと思ったけど今日遡行するのは我々だけらしい。準備をして早々に出発。
栂平橋の袂からスタート
最初は薄暗い植林の中のゴーロを歩くがやがて目の前がバーンと開けて豪快な2段のナメ滝が現れた。栂平滝というらしい。直登するには微妙な傾斜だったので水の無い右側の斜面をペタペタと登る。
栂平滝
序盤に現れる滝らしい滝と言えば4m幅広のみ。右側から簡単に巻けるのだがC君は果敢にシャワークライミングを楽しんでいる。まだ肌寒いんじゃないの?
幅広4m
果敢にアタックのC君
基本的には釜→ナメ→釜→ナメの順番に現れる。大きな釜は夏なら最高のプールとなりそうだが、まだ泳ぐ気にはなれないので微妙な傾斜の淵を回り込む事になる。C君はドボンお構いなしで水中突破を図っている。滑り台のようなナメもスパイダーマンのようにへばりついて越える。
ナメが続く
腰まではいるの?
ナメ
スパイダーC君1
スパイダーC君2
地形図場で谷がS字にクランクしているところがこの谷のメインイベント「ヤケベ岩」だ。50mはあるかと思われる垂壁が目の前に立ちはだかり、その前を滔々と水が流れている。一体これだけの高さの岩を浸食するにはどれくらいの時間がかかったのだろう。と地球レベルの物思いにふけってしまう。小休止の後、10m斜瀑を右から巻く。
ヤケベ岩
10m斜瀑
10m斜瀑の上は300mにも及ぶナメ滝。前日に雨が降ったせいもあり、適度な水量で楽しませてくれる。うーん、癒される。途中、植林帯が現れて谷が平凡となるもナメもいくつか現れる。岩間滝を越え、左手にナメを見送ると曲がりくねった杉の巨木の向こうにガンガラ滝が現れる。
300mのナメ1
300mのナメ2
まだ続く
岩から生えた?巨木
ガンガラ滝は右から巻く。滝身の右側の岩を越えて行くとルートもあるようだがあっさりと巻いてしまう。上から見ると思ったより角度が立っていて、直登に挑戦しなくて良かったと思った。
ガンガラ滝
ガンガラ滝の上も釜→ナメのパターン。時々谷をふさぐような大岩が鎮座している。まるで巨人がおいて行ったような感じだ。この独特の光景も南紀特有の地質のせいなのか。
うっとりするような釜
ナメ
Co520m辺りで左から黒滝が流れ込む所を右から流れ込む斜瀑に入る。ここは左から越えたが右にしっかりとした巻き道が付けられていたようだ。斜瀑の上も見事なナメ。スリップすると滝壺まで行ってしまいそうなので注意しながら登って行く。
8m斜瀑(Co520m)
その上にもナメ
ナメ
やがてナメ天国は平流に変わってしまう。Co590m辺りで二股を左(斜瀑がかかる方)にとって烏帽子山の西の鞍部を目指す。
Co590mの二股
水が涸れ、谷があいまいになってくると窯跡も見られ赤テープがポツポツ出てくる。最後の気合いで一気に登ると登山道に飛び出した。
左股を行く
稜線(登山道)へ到着
烏帽子岩で昼食
下山はしっかりとした登山道を通って俵石方面へ下っていく。踏み跡もしっかりしており迷う心配は無い。廃村となった俵石は棚田の石垣ごと杉の植林に覆われてしまい、何だか失われた文明跡を見る様な雰囲気。杉の林の中のきれいな石畳が熊野古道を思わせた。
古の石畳
最後は舗装された林道に出た後、車の場所に到着。お疲れ様。栂谷は南紀ならではの奇景が楽しめるいい谷でした。水遊び出来る季節にワイワイと来るのもいいかも。
帰りは再びC君の運転で亀山に戻る。GW後半の高速道路の大渋滞に巻き込まれ、行きに比べ1時間余分にかかってしまった。C君長時間の運転本当にありがとう。これでGWは完全燃焼する事ができた。付き合ってくれた皆さん、ありがとうございました。
今回のコース