晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

オオダワから土蔵岳 残雪の奥美濃で晴天ハイク 2011.03.19

金糞岳

 

<メンバー>
山仲間(2名)
      
<山域>

 

<コース>
夜叉龍神社~オオダワ~土蔵岳(ピストン)



 春分の日の三連休。当初は奥美濃でのスノーキャンプが計画されていたが、事情があって中止。しかし、土曜日は好天が見込まれるので日帰りで行ってみる事にした。

 

 土地勘がないエリアだけに行き先に悩んだが、名古屋から比較的近い揖斐川町エリアで、メジャールートにもなっているオオダワから土蔵岳に決定。このあたりは昨秋の神又谷遡行で訪れた事があるので、だいたい位置がつかめる。

 

 大垣から揖斐川沿いに北上し、登山口の坂内川上についたのは8:00位。夜叉龍神社の駐車地はすでに満員だった。

 

 スタート地点でも50cmほど雪が積もっている為、のっけからスノーシューを装着する。雪は締まった根雪の上に新雪が15cmほどなのでラッセルの苦労もそれほどではない。神社の裏手から斜面に取り付く。

 

夜叉龍神

 

 取り付いた斜面は木の周りだけ雪が溶けていてまるでチーズのようになっている。まだ気温が低く、沈見込みもほとんど無いので快適に高度を上げていける。名古屋から来たパーティーと抜きつ抜かれつしながら登っていく。

 

雪はまだ豊富

小気味いいキックステップ

トガスと蕎麦粒山

登ってきた尾根

 

 標高が上がるにつれ、周囲の山が見渡せるようになってきた。名古屋から来たパーティーの方がこの辺りに詳しいらしく、山の名前を教えてもらう。東の方にとんがって見えるのは蕎麦粒山だ。空がだんだん広がって来たと思ったら台地のようなところに飛び出した。オオダワの端部に到着したようだ。

 

蕎麦粒山(奥は五蛇池山)

空が広がってきた

もう少し

オオダワの端部に到着

 

 ここからは高低差は無く気持ちのいい雪原散歩になる。朝は曇りがちだった空はいつの間にか晴れ渡り、素晴らしい展望が広がっている。奥美濃の山々はまだ雪に覆われており、白く輝く嶺と青空のコントラストが素晴らしい。

 

気持ちのいい雪原散歩

オオダワからの展望
 
 オオダワで小休止の後、土蔵岳へ向かう。テーブル状になった尾根の南東側の縁を歩いて行くが、大きく発達した雪庇に驚いてしまう。踏みぬいて仕舞わないように慎重に歩いて行く。尾根は静かなぶな林が広がり、いい雰囲気。ぶなの新緑の頃はさぞかし素晴らしいだろうが、激ヤブになって来るのは難しいのだろう。

 

雪庇の尾根を行く

静かなぶな林が広がる

不気味な亀裂

 

 地形図には現れないなだらかなアップダウンを繰り返し、土蔵岳に到着。といっても顕著なピークでは無く、県境稜線上の小さなコブで道票が無ければ分からないだろう。時間もちょうどお昼になったので昼食にする。滋賀県側から上がってきたパーティーもいて、賑やかな雰囲気。正面には金糞岳が存在感十分にそびえている。

 

なだらかなアップダウン

土蔵岳

金糞岳が正面に

およそピークとは思えない土蔵岳

白いのは烏帽子岳

 

 帰路は来た道を引き返す。オオダワで再び展望を楽しんだ後は川上集落に向けて一気の急降下。気温が高く雪が腐るのでスノーシューのグリップは全く効かず・・。何度も滑ってオーバーズボンがびちゃびちゃになってしまった。当然壷足では全く前に進めない状態。こういう時はワカンの方が有効のようだ。

 

引き返します

オオダワで小休止

さあ、急降下

腐った雪が堪える下り

 

 何とか夜叉龍神社に降り立った時には正直ほっとした。神様に今日の安全のお礼を言って奥美濃の地を後にした。この分ならもう少し雪で遊べそうだなあ。