奥ノ畑から清水ノ頭 春うららの稜線漫歩 2011.03.27
春うらら
<メンバー>
サークル(3名)
<山域>
<山域>
<コース>
甲津畑~つるべ谷出合~奥ノ畑~南雨乞岳~清水ノ頭~大峠~つるべ谷~つるべ谷出合~甲津畑
天気予報では夕方までは何とか持つだろう・・位。曇天の稜線歩きはパッとしないなあと思いながら車を走らせていると、滋賀県側へ入った辺りから青空が広がりだした。お、今日はひょっとして天気予報がいい方に外れるかも。
最初にコースとして予定していた清水平谷の林道は入口でしっかりゲートが閉じられていたので、急きょ甲津畑へ転進。歩行距離は長くなるが今日のメンバーは精鋭3名なので問題無いだろう。岩ヶ谷林道の入り口には予想に反して一台の車も無い。みんな今日の天気予報に騙されたのだろう。林道は日陰に雪が残っている程度でテクテクと歩いて行ける。
桜地蔵
桜地蔵に今日の山行の安全を祈願して先を進む。このルートは旧千草街道であるとともに鉱山の物資運搬ルートでもあった為、旧跡があちこちにあり非常に興味深い。ただ、最近、これらの旧跡とは関係の無い建造物がずいぶん増えたようだ。避難小屋ができるのはありがたいが、川へ垂れ流しの便所だけはいただけない。
小屋が増えている
整備されているなあ
堤の跡
つるべ谷出合いを過ぎ、蓮如上人遺構の手前で奥の畑に入る。初めての人には分かりにくいかもしれないが、小屋が出てきたら行き過ぎだ。分岐には最近のものらしい道票が付いている。
奥の畑への分岐
親切な道票
切り立った奥の畑谷の右岸を巻くように奥に進むと一転、風景ががらりと変わり、周囲を山で囲まれた小さな盆地状の場所にでる。奥の畑だ。雪解けで水量が増した谷にとうとう水が流れ、耳を澄ませば小鳥の囀りが聞こえる。まだまだ雪景色なのに春は確実に近付いている。途中、奥の畑の主、シオジの大木の「しおじい」にあいさつする。
雪解け
奥ノ畑
奥ノ畑の主「しおじい」
何かあるかな?
踏みぬかないように
清水ノ頭方面に向かうトレース(たくたくさんたちのもの)を見送り、谷沿いに1000m近くまで標高を上げてから右側の尾根に取り付く。ちょうど奥の畑峠に突き上げる谷の右岸の尾根は雪も溶けており、急傾斜であるもののそれほど苦労せずに稜線にたどり着いた。
斜面に取り付く
雲が流れる
稜線に到着
南雨乞への登り
ここでお昼でもいいのだが、せっかくなら展望のいい所までと言う事で南雨乞岳まで登ってみる。雪はずいぶんと溶けてしまっているが、快晴の下、360度の大展望。雨乞、御在所、鎌の鈴鹿三兄弟のそろい踏みだ。
雨乞岳、東雨乞岳のツーショット
東雨乞から御在所、鎌ヶ岳(クリックで拡大)
食事は雨乞岳との鞍部で摂る。イナガ谷の方には雪庇が崩壊した雪崩の跡が見える。こんなの食らったらひとたまりも無いだろうなあ。
雨乞岳との鞍部へ下りる
シリセード
雪庇が崩れている
雪崩
帰路は杉峠経由か大峠経由か迷ったが、清水ノ頭へ向かう稜線が歩きたかったので大峠経由にする。遠く綿向山まで伸びる稜線が残雪を纏い、たおやかな曲線を描いている。下り坂のはずの天気も未だに青空がピカピカと輝いており、気持ちのいい稜線歩きを満喫する。
清水ノ頭を目指す
綿向山まで伸びる稜線
残雪回廊
春うらら
クジラの尾のような雨乞岳
清水ノ頭
つるべ谷へ
つるべ谷も雪解けで水量が多く、所々ルートも流されているので歩くのに苦労した。靴を濡らしながらの徒渉を何回か繰り返し、つるべ谷出合へ戻ってくる事が出来た。
厳しい徒渉を繰り返す
後は黙々と岩ヶ谷林道を戻るだけ。車のところへたどり着いた時には歩き始めてから7時間半が経過していた。今日も良く歩いたなあ。
最初は曇り空を覚悟していた今回の山行も終わってみれば晴天の稜線歩きと残雪を満喫できた。ただ、これだけ暖かいと花粉も大量に飛散していたようで、帰ってから目のかゆみと鼻づまりがひどくてかなわなかった・・。まあ、これも仕方無いか。