晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

水越谷、風折滝 目指せ天使の翼 2011.01.08

目指せ風折滝

 

<メンバー>
山仲間(4人)
      
<山域>
台高

 

<コース>
宮の谷林道終点~水越谷出合~風折滝~水越谷出合~高滝~宮の谷林道終点



 成人の日の三連休は絶好の遠征日和だったが、メンバーの関係もあり日帰り連ちゃんで臨む事になった。

 

 一発目はかねてから温めていた台高氷瀑ツアー。風によってフラフラ折れるという「風折滝」と滝からの飛沫と冬の寒さが作り出すという「天使の羽根」の見物に行く事にする。ここ数年の暖冬では外れの危険も高かったが、今年の寒波は少しは期待できそう。週間予報で見る最高最低気温は平年並みという事なので期待を胸に台高を目指す。

 

 宮の谷林道の終点はうっすらと雪が積もる程度。これならラッセルの心配はないな~と思いながらも、思いの他温かく感じる気温に凍っているかな~の不安もよぎる。一部沢へ降りる個所があるものの、水越谷の分岐までは整備された遊歩道なのでお気楽モードで歩く。

 

冬の沢を行く

蛇滝

立派な遊歩道

 

 途中、立派なつららは下がっているものの沢が凍りついている様子はなく、少し不安になってくる。それでも水越谷出合辺りになると積雪量も増え、冷え込みも増してきた。空には青空が広がっているが、深い谷底に太陽の光は届きそうに無い。

 

頭上注意

 これを越えると分岐

 

 水越谷分岐を左に取って風折滝を目指す。ここから先は整備された登山道は無く、全くの沢中を歩く事になる。雪の乗った岩の上を冬靴のソールで飛石するのはかなり勇気がいる。中には滑って危うく寒中水泳になりかけたメンバーも若干名。

 

風折滝へ

ほとんど沢登り?

 

 幸い突破困難な箇所は残置ロープがあり、アイゼンやピッケルを使わなくても登って行けるが、岩をくぐったり、ゴボウでハングした岩を越えたり、かなりアスレチックな感じ。厚い手袋をしてロープをよじ登るのは中々難しいものがある。

 

岩をくぐります

私、通れるのだろうか?

雪のゴーロ

 

 半ば凍った4mほどの滝を残置ロープのゴボウでエイヤっと登り、後続をロープで引っ張り上げる。次に現れる3mほど岩壁はこれまた残置を頼りによじ登ると風折滝は目の前だった。

 

お見事

ガンバレ

 

 目の前にバーンと現れたそれは、いつか写真で見た事のある荘厳な風景そのままだった。まるで空から落ちてくるような白い一本の流れが風に乗ってフラフラと揺れ(折れ)、その飛沫のかかる両脇はまるで宮殿か天使の羽根のような見事な氷の芸術。みんな一斉に写真撮影を開始。向かって右側が若干小さいのは風向きのせいなのだろうか。

 

風折滝1

風折滝2

風折滝3(正面から)

写真撮影大会

 

 昼食の後も写真撮影大会は続く。さらに滝に近づいてみようと雪で埋まったロープを掘り起こし、1段上へあがるとさらに大迫力の滝が目の前にバーン!。のぞきこんだ滝壺は落ちた時に事を想像したくないほど冷たく凍っていた。

 

もっと近くによってみよう

折れてますね~

凍る滝壺

 

 帰りも同じコースをたどらないといけないので厳しい歩行が待っていた。当然登りよりも下る方が難しく、足を滑らせおっとっと!なんていう場面も幾度か。それでも余裕のある時間に水越谷出合へ戻ってきたので、高滝も見物しておく事にした。

 

帰りも厳しい

つらら

 

 新緑の頃に訪れた事のある高滝は緑の中に虹をかけたとても美しい滝だったが、雪と氷のモノトーンの世界では少しさびしい感じがする。あまりにもストレートに落ちているので回りにつく氷も少なく華やかさに欠けるようだ。体も冷えてきたので早々に撤退。

 

高滝

さあ、早く帰ろう

雪だるま

 

 帰りの宮の谷の遊歩道はうんざりするほど長く感じたが、それでもまだまだ明るい時間に林道終点に到着。温泉に入ってゆっくりしていきたいところだが、明日も山が待っているので今日は早く帰ろう。帰りの高速道路の渋滞も予想ほどひどくはなく、ちゃんと家に帰ってから濡れた服を乾かす余裕があった。

 

 みなさん、お疲れ様でした。