晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 御在所 氷の本谷であわや・・・ 2010.12.25

さびしげな御在所山上公園

 

<メンバー>
山仲間
      
<山域>

 

<コース>



 クリスマス寒波も鈴鹿の山は素通りしていったようで、伊勢湾岸道から見る鈴鹿山系は北の藤原岳がうっすらと雪化粧している程度。まあ、年末のこの時期にたっぷりの積雪は期待していないので落胆は無い。今日は毎年恒例になりつつある御在所本谷での冬靴慣らし。納山には少し早いのだが、冬靴と12本爪アイゼンを買ったというYさんの慣らし運転を兼ねて一緒に行く事にした。

 

 前夜のクリスマスパーティーの疲れがあるのでゆっくり目のスタートであったにも関わらず、湯の山温泉奥の駐車スペースには車は数台しか止まっていない。みんな年末で忙しいのか、それとも雪が降るのをまっているのか。
 
 準備をしてるとどこからともなく猫が現れて、しきりに愛想を振りまき、まとわりついている。野良の割には毛色がいいのは、こうやって登山者から餌をもらっているからなのだろうか?これ以上ねだっても何も出ないのを察知すると、さっさとどこかへ行ってしまった。
 

駐車場でまとわりついてくる猫

 

 御在所山の家の裏から登山道を登り、本谷へ降り立つ。冬靴の感覚は久しぶりだったが、歩いているうちにすぐに慣れてしまった。ただ、重登山靴が全く初めてのYさんは中々戸惑っているようなので、最初は靴のみで登る事にした。(これが後で不幸な結果に・・)

 

さあ、本谷へ

 

 一気に冷え込んだので氷瀑が見れるかなと思っていたら、日陰がすこしだけ凍っている程度。逆に谷の中は風も無く穏やかで日当たりのよいところではポカポカといった感じでヤッケもいらない。ちょっと拍子抜けしながら登って行く。

 

またそれほど凍っていないが

所々はこんな風に

氷の芸術

ロープウェイ駅が見える

 

 歩き始めて30分弱、普段と変わらない時間で不動滝に到着。このペースだと早く抜けてしまいそうなので、休憩がてら滝の写真を撮りに行く。ここまでの様子と同じで余り凍っていないな~、なんて思いながら目の前の石に足を乗せた途端、視界が反転し、目の前に水の流れがあった、続いて左手と左足太ももに激痛が・・。足を乗せた石に薄く氷が張っていて、見事に転倒してしまったのだ。何とか置きあがり、身体チェック、幸い頭は打っておらず、骨も折れていないようだ。

 

不動滝(思ったより凍っていなかった)

 

 少し休憩すると何とか歩けそうなので登山を再開。不動滝を巻き上がり二股を右に入ると大黒滝が見えてきた。このくらいの高さまでくるとけっこう氷も出てくるが、大黒滝はお日様が当って解け始めていた。

 

霜柱

右又に入って

大黒滝もこんな感じ

鍾乳石のようなつらら

 

 大黒滝を巻きあがるとロープウェイ直下の谷歩きになる。いつもであればロープウェイの乗客に手を振ったりして、御在所観光に一役を担うところなのだが、今日の乗客はポツリポツリ。空のゴンドラが強風にあおられてゆらゆら揺れていた。

 

三角岩

展望が広がる

 

 最後はあちこち凍った沢を氷を踏まないように慎重に詰めていく。一度、氷を踏んで転倒したので慎重に行かなくてはいけない。今回は谷を詰め上がり、大黒岩まで行って昼ごはんにした。

 

波打ったまま凍っている

ミニチュア氷瀑

氷のスダレ

おなじみ大黒岩からの展望

 

 谷中では風の無く穏やかだったが、さすがに吹きさらしの岩の上では寒さが身にしみる。早々に撤退して山上公園へ移動。ロープウェイがクリスマスのイベントをやっているようだったが、閑古鳥が鳴いていた。スキー場もあきらめたのかスノーマシンは動いていなかった。

 

今シーズン、初霧氷

少しさびしいクリスマスボード

 

 足が心配だったので帰りは最短で降りられる中道コースを選択。8合目までは浸み出した水がカチコチに凍っていたので、ついにアイゼンを装着する。
 

冬枯れの本谷

カチカチに凍った中道

 

 痛めた左足をかばいながらゆっくりと下山していく。途中、スニーカーで登ってきたカップルがいてびっくりした。(下山はロープウェイと聞いて安心)

 

地蔵岩

本谷を眺める

オバレ石

 

 駐車場に着くと車は我々のが残っていただけだった。足は痛むものの打ち身だけなので温泉に入ってマッサージすれば何とかなるかなあ、なんて考えながら、一路、片岡温泉に向かうのであった。