木曽川水系 岩倉川本流 木曽の隠れた名渓 2010.09.25
ダムのような滝
<メンバー>
山仲間
<山域>
<山域>
木曽
<コース>
林道ゲート~岩倉川橋~岩倉川~糸沢橋~林道~岩倉川橋~林道ゲート
暑い暑い九月も秋分の日を境にグッと気温が下がり秋の気配が漂ってきた。それでもまだまだ沢の季節は続くのである。
仕事がバタバタして直前まで行き先を決めていなかったが、比較的近場でそれほど難しく無く、それでいて楽しそうなところを考えた結果、思いのほか素晴らしかった木曽川水系の樽ヶ沢の本流である岩倉川に行くことに決定。
仕事がバタバタして直前まで行き先を決めていなかったが、比較的近場でそれほど難しく無く、それでいて楽しそうなところを考えた結果、思いのほか素晴らしかった木曽川水系の樽ヶ沢の本流である岩倉川に行くことに決定。
道の駅「しずも」に集合し柿其渓谷方面へ向かう。木曽川を得あたったから岩倉川沿いの林道ゲートから出発。ゲートを開けて林道へ入っていった山仕事の人に「今年はクマが多いよ」と言われたので、少しビビる。
樽ヶ沢の橋を見送り、次の橋の袂から入渓。2日前に雨が降ったせいか結構水量が多い。すっかり涼しくなってしまったが、やはり水線通しにこだわりたいのでここはステミングを使って突破。
結構水量が多い
ステミングで突破
続いて現れる10mほどの斜瀑は豪快な水飛沫を上げていて大迫力。これは滝に右側を簡単に上がることができる。滝を越えると堰堤。
これは右から
最初の堰堤
このヘツリは失敗
まだまだ水線を攻める
続いて現れたのは大きな釜を持った20m斜爆。水量が多いせいか、滝の幅いっぱいに水があふれている。ここは滝の右側を直登し、上部で右へ逃げる。下から見ているよりホールドも豊富で易しかったが、久しぶりのトップで少々緊張した。
右側を直登
上から
思ったより冷たく無い
次の10mほどの滝は、少々無理をしてしまった。まず、滝の前にある平均台のような岩に乗り、右側の岩棚に飛び移る。岩棚を進み、落ち口の手前に張り出した岩を、CSにスリングを噛ませてズリズリと越える。おもしろかったけど、行き詰まった時の撤退が難しそうだったので少し反省。巻いた方が良かったかも。
ちょっと難しい
平均台のような岩に取り付く
CSにスリングを噛まして越える
階段状の滝を右から越え、きれいなナメが出てきたところで昼食にする。景観は赤坂谷上部にそっくりで本当に癒されてしまう。今日は1時間ほどマッタリと過ごしてしまった。
右から
鈴鹿ににた明るい渓相
後半戦もまだまだ楽しい箇所が続く。盛夏なら思い切り泳ぎを楽しめそうな廊下が出てくる。さすがに泳ぎはきつくなってきたので、腰まで水につかってのヘツリで越えていく。
まだ廊下が
右をへつって行く
腰までは水につかる
この谷の圧巻は本流が右に大きく曲がるところに二つの支流が滝となって流れ込むところ。合流部は大きな釜となっており、本流からはまるでダムのような垂直の岩壁から15mほどの直瀑がかかる。この谷のスケールからは想像もしなかった迫力にびっくり。これは思いもよらぬ「当たり」沢に当たったようだ。
三つの滝が合流
ダムのような迫力
本流の滝は右側のクラックを直登。クライミング経験のあるI君がスルスルと登り後続にロープを出してくれる。右に巻き道もありそうだったので不安な場合にはそれを利用するのもいいだろう。
右のクラックから
ここはロープを出す
きれいなナメの上に今日二つ目の堰堤が現れる。なんだか残念な気分だが、堰堤の上には大量の土石が堆積しており、この堰堤のおかげできれいな渓谷が何とか守られているのかと思うと複雑な気分だ。谷は流れを減じながらもまだまだ滝や廊下が現れて楽しませてくれる。
また堰堤
堰堤の上はゴーロ
2条の滝は右から中央へ
迫力がある
まだまだ楽しめる
2条の滝を過ぎ、小さなゴーロを越えると倒木帯のゴーロとなり、遡行打ち切り地点を探しながらの歩きとなる。右側にある林道がずいぶんと近づいてきたところで林道に這い上がると林道が谷を横切る「糸沢橋」のすぐ手前だった。
最後は倒木にガレ
運動靴に履き替えて林道を歩いて下山にかかる。林道を歩く距離は樽ヶ沢の時と比べて半分くらいなので今回は余裕である。林道沿いには今年初めて見るアケボノソウが可憐な花を見せてくれていた。
林道のアケボノソウ
樽ヶ沢に続き2回目の木曽界隈。なかなかに素晴らしい沢が多くありそうな予感が確信に変わった今回の遡行。来シーズンは第2のホームグランドにすべく、もっと通ってみようと思った。
今回の地図