晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御嶽山 飛騨側から最後のシリセード 2010.06.05

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三の池

 

<メンバー>
サークル
      
<山域>
御嶽

 

<コース>
濁河温泉~飛騨頂上~麻利支天岳~賽の河原~飛騨頂上~濁河温泉



 梅雨入り前の6月前半は残雪を求めてちょっと高い山へ。ここ3年程、田の原からの御嶽山が続いていたのだが、さすがにマンネリなので今回は飛騨側からアプローチ。

 

 金曜日、仕事を終えてから愛知を出発し東海北陸自動車道で高山まで。国道41号を南下して小坂から38kmのグネグネ道を何とか越えて、秘湯濁河温泉に着いたのは深夜2時。登山口近くの廃業したホテルの駐車場にテントを張って仮眠。

 

 夜が明け始めるとすぐに鳥が鳴き出してゆっくり眠れなかった・・。5時半過ぎに起きて出発は6時20分。天気は予報通り曇り空、これが昼前には晴れてくるはずなんだけど。

f:id:ikuyayuuki:20220103191935j:plain濁河温泉からスタート

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天気はイマイチ

 

 最初は樹林帯の中を歩く。昨日夕立が降ったのか、それとも空が曇っているせいなのか道は薄暗く湿っている感じ。なぜかバイカオウレンの花盛りで最初の1時間はこの花ばかり見ていたような気がする。湿った木道をスリップに注意しながら登っていく。

 

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カエル石

 

 森林限界に到達する前に雪が現れた。辺りはガスに覆われたままでイマイチどの辺りを登っているのかはっきりしない。このガスのまま下りだったとしたらちょっといやだなあ。やがて森林限界を過ぎ、ハイマツ帯になってもガスは晴れず、時折現れる雪渓のトラバースに少しヒヤリ。

 

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雪が出てきた

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雪渓をトラバース

 

 風が強く、雲が早い。時折、雲が切れて明るくなったなかな?と思ったら目の前のガスがみるみる晴れてきて、目の前の雪渓で彩られた大斜面が現れた。五ノ池小屋のある飛騨頂上はもうすぐそこだった。

 

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あれ?

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ガスが

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晴れてきた

 

 五ノ池小屋はまだ新しいきれいな小屋でもう営業しているようだ。玄関の温度計の指示はマイナス1℃。稜線に上がると風が冷たい。今日はフリースを忘れたので、山シャツの上に合羽を着て寒さをしのぐ。

 

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五ノ池小屋に到着

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気温はマイナス1℃

 

 トイレ休憩を兼ねて辺りを散策。眼下には、ようやく雪が溶け始めた三ノ池が見え、御嶽カルデラの向こうに剣ヶ峰がポツンと見える。風が強く、雲がすごい速さで頭上を通り抜けていく。

 

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三ノ池と遠く剣ヶ峰

 

 まだお昼には早いので麻利支天に向かう。登山道はまだまだ雪渓に覆われており、ちょっぴり緊張するトラバースを交えて稜線に上がる。てっきり頂上だと思ったらそこは摩利支天乗り越しだった。振り返ると継子岳が見える。(そう言えば反対側に継母岳があったなあ・・)

 

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摩利支天への稜線

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またまた雪渓トラバース

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ガレ場を登って

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継子岳

 

 アルプスを思わせる岩尾根を歩いて摩利支天に到着。青空の大展望がすばらしい。記念撮影をした後、二の池側の岩陰に下りてお昼ご飯。

 

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やせ尾根を歩いて

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摩利支天岳

 

 お昼ご飯の後は、恒例のシリセード。例によって超ロング斜面をヒップソリで滑降する。午後になり気温も上がってきたので程良いスピードで滑って行ける。元気いっぱいのC君はもう一度登り返して2回目にチャレンジしている。

 

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さあ、雪遊び

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決まってる~

 

 二の池畔(といっても雪で埋まっているが)から二の池乗り越しまで雪原をトラバース。雪原の上を雲が流れて行き、その影が雪の上を走っていく。なんだか別世界のような景色を楽しむ。

 

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別世界

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雪山初体験のIさん

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剣ヶ峰を眺める

 

 三の池方面にトラバースしようとしたが、急斜面にビビってしまい再び摩利支天乗り越しまで登り返す。下りの雪渓トラバースは少しいやらしいので、雪の無い稜線を辿り、三の池を眺めながらって五の池小屋まで。

 

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三ノ池

 

 帰りは登って来た道を戻るのだが、行きはガスで全然景色が見えなかったので新鮮な気分で下山。ああ、こんな景色が見えるはずだったんだ~、なんていいながらのんびり下っていく。

 

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さあ、下山

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雪渓が美しい

 

 そんなにロングコースでも無かったが、出発してから10時間後に濁河温泉に到着。町営の露天風呂に滑り込みで入れてもらい、まるでプールのような露天風呂で汗を流す。すっきり。

 山が楽しかったせいか、4時間の車も思ったよりしんどく無かった。皆さんお疲れ様でした。