晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿でヒル被害にあわないためには?

 そろそろ梅雨の足音が聞こえてくると、我が愛するホームグラウンド「鈴鹿」では茶色い吸血鬼「ヒル」が登場してきます。
 皆さん、このヒルが現れだすと鈴鹿を避け、アルプスなどの高山へ遠征を企てるようですが、きっちりと対処方法を知っていれば、それ程の被害に会わなくて済みます。(ちなみに私は鈴鹿への入山日数は昨年48日でしたが、ヒルの吸血被害は1回だけでした。)
 
 1年を通じて鈴鹿の山で遊べるよう、ヒルの被害を最小限にする方法を(私が知っている範囲で)お伝えします。
 
【秘訣その1:ヒルが出る季節を知る】
 
私が目安にしているのは、平地の最高気温が25℃を超える辺りからヒルの気配がしてきます。
また、雨がふっていたり雨上がりで湿度が高い時は要注意です。
そんな日には下に書いてあるヒル生息エリアには足を踏み入れないのが賢明です。
 
ただ、新緑が出たばかりのダイラや、紅葉の終わった木和田でヒルに遭遇したこともあります。
 
 
【秘訣その2: ヒルのいる場所には行かない】
 
鈴鹿なら殆どの場所でヒルを見かけますが、生息密度には大きな差があります。知らずにヒルが多く生息するエリアに足を踏み入れると悲惨な目に会います。
 
基本的にヒル石灰岩地質の山を好むので、ヒルが多い場所もおのずとそうなります。
以下のエリアにはよほどの事が無い限り、踏みいるのは避けるべきだと思います。
 
ヒルが多いエリア
①青川峡から北(藤原岳、御池岳、三国、烏帽子、霊仙etc)
②入道ヶ岳周辺(宮妻峡、小岐須渓谷)
③フジキリ谷(千種街道の滋賀県側)
 
 
【秘訣その3:ヒルが出る地形を避ける】
 
ヒルは湿った場所を好むので谷筋の登山道は避けるべきです。鈴鹿の登山道は谷筋につけられている事が多いので要注意です。日当たりのいい尾根道を選んで歩くと遭遇回数がぐっと減ります。
 
※水の流れの中にもいませんので、沢登り中は意外とやられません。下山や巻きの途中が要注意です。
 
 
【秘訣その4:とにかく早期発見】
 
よく、ヒル対策としてスパッツを着用すると言う話を聞きますが、スパッツは帰って逆効果です。ヒルはスパッツの隙間など関係なく潜り込んできます。
反対に足首周りを常に解放して、頻繁にチェックする事が大切です。ヒルは取りついてもすぐには吸血しないので、早期発見、早期駆除が何よりの対策です。グループであればお互いにチェックし合うのも有効です。
 
ヒルの多数生息するエリアに出かけるときはわざと半ズボンで行くという猛者もいます。
 
 
【秘訣その5:有効な防御方】
 
スパッツは無意味と書きましたが、私が見聞きしたヒル対策にはこんなのがあります。
 
・ストッキングを履く
ヒルは細かい網目は通過できないようです。私は沢の時は目の細かいタイツを履きます。
 
・長靴
ヒルが登ってくるのがよくわかります。足首のところに濃い塩水を含ませたバンダナ等を巻き付けると良いようです。
 
・薬剤
ヒル専用の忌避剤も売っているようですが、体(皮膚)に合わない人もいるようです。市販の虫よけスプレー(ディート入り)で十分忌避効果と撃退効果があります。
薬品が嫌いな人は濃~い塩水を霧吹きで吹きかけると良いようです。
 
 
以上を気にしながら歩けば大抵ヒルに吸血される事は避けられると思います。また、ヒルに吸血されても血がどくどく出るだけで、ハチやアブのように痛みを伴う腫れがあるわけでもありません。(痛みは全く感じない)
 
ですので、皆さんもヒルを恐れる事無く、四季を通じて鈴鹿の山で遊んで欲しいと思います。