晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

涸沢 GW明けの長閑なカールで その1 2010.05.08

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涸沢カールに向う

 

<メンバー>
サークル
      
<山域>

 

<コース>
上高地~横尾~涸沢(泊)



 5連休明けの仕事は何とか勢いで乗り切った金曜の夜、今度は上高地へ出動。我ながら体力が持つかどうか心配・・。でも「明日死んでもいいように今日を目いっぱい遊ぶねん」という座右の銘を持つ山友もいるので、今回は私もその線で行ってみる。

 

 今回は中央自動車道から松本経由で沢渡市営駐車場。出発が遅かったので到着は2:00頃になってしまった。でも初日は涸沢までなので慌てる必要もないので7:00起床として駐車場で仮眠。

 

 翌朝、驚くほどガラガラの沢渡駐車場からタクシーで上高地へ。運転手さんも客の少なさに閉口しているようだ。ターミナルも閑散としており、なんだか上高地じゃないみたい。やがて梓川の向こうに穂高がバーンと現れるとお約束の写真撮影。

 

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お約束の穂高

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河童橋でピース(これもお約束)

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梓川穂高(これもお約束)

 

 写真撮影を終えたら横尾までの退屈な遊歩道歩きが待っている。前回来たのが10月の三連休だったので、前も後ろも人でいっぱいだったが、今回はのんびりと歩く事ができる。明神、徳沢、横尾とちょうど休憩したいような距離に配置されているのが面白い。

 

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きれいな藻

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明神で一服

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徳沢

 

 徳沢を過ぎると道に残雪が出てきた。去年のGWには見た記憶がないので今年は雪が多いのかな?越えるのに中々手強いのもあり、途中で川沿いの車道?に逃げる。(こちらが正解だったよう)

 

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残雪が出てきた

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手強い?

 

 これまた静かな横尾で少し早めのお昼ご飯。立山で一度テント装備に慣れているとはいえ、向こうでは殆ど歩いていないので、今回は少し堪える。ここで靴ひもを締め直し、スパッツをつける。横尾橋を渡ると少しワクワクしてくる。

 

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横尾でお昼ご飯

 

 沢沿いの道にはすぐに雪が現れる。屏風岩の威圧的な姿を真横に眺める頃には殆ど雪の上を歩く状態。やっぱり雪が多いのかな。

 

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雪が多いかな?

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屏風岩

 

 道がぐっと沢筋に近づくと雪渓の下を轟々と流れる水流にちょっとビビってしまう。でもアルプスの沢をやるんなら、あんなのと対決しなくてはいけないんだろうなあ。本谷橋部分はまだまだ沢山の雪で橋はかかっていなかった(埋もれている?)

 

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沢は轟々と

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本谷橋付近は雪でいっぱい

 

 横尾本谷との二股間近になると傾斜も徐々に増してきて、体がヒーヒーいって着た。足元の雪は凸凹で、やたら折れた木や落石が多い。よーく考えてみるとどうも雪崩の跡のようだ。4月に雪が降った影響だろうか?まるで豪雨で荒れた沢筋を行くように少し荒んだ気分になる。

 

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もうすぐ二股

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デブリ(雪崩の跡)が多い

 

 やがて谷が大きく右へカーブしだすといよいよ涸沢カールだ。目をこらすと涸沢ヒュッテの吹き流しも見える。ああ、もう少しだとと思い時計を見るとコースタイム上ではまだ1時間以上も残っている事になる。もうバテバテ・・。

 

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ようやく涸沢カールへ

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もう一息

 

 途中、何度か休憩をしながらジリジリと標高を上げていき、ようやく涸沢ヒュッテに到着。GWの最盛期には300張あったというテントも今日は20あるかないか。小屋泊りのメンバーと別れてテントの設営にかかる。

 

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閑散としたテン場

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ヒュッテの様子

 

 テントは今回も場所選び放題(今日はC君のテントで二人)。夕方になって風が出てきてすっかり寒くなってしまった。生ビールで祝杯でも、と思ったが寒いのでやめ。すっかり人のいなくなった売店前のベンチで鍋をつついて明日の行程を確認。
 周りの人の話を総合すれば奥穂は雪が多く危険、北穂は比較的登り易いとの事。でも、こんかいは雪山初体験のNちゃんもいるので穂高山荘を目指し、条件が良ければ涸沢岳と言う事で意見がまとまる。

 

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もうすぐ夕暮れ

 

 夕焼けも期待していたが、いつの間にか雲が多くなり、よくわからないうちに日が沈んでしまった。シュラフにもぐりこみ、ラジオでも聞こうかなと思っているうちにあっという間に沈没してしまった。
 
<2日目へ続く>