晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

立山 春の雷鳥沢に雷鳥を探す 2010.05.04

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一瞬の青空

 

<メンバー>
山仲間
      
<山域>

 

<コース>
立山室堂~雷鳥沢野営場~剣御前小屋~雷鳥沢野営場(泊)



 GWは混雑する観光地を避け、鈴鹿で楽しくテント泊というのがここ数年の恒例だったが、今年は参加希望者がおらず中止(なんだかこんなのが多いな~)。では、どこに行こうかなと考えていたら、立山雷鳥を見にいくという計画が持ち上がったので急きょ参加する事に。他のメンバーは小屋泊の予定だが、テント持参でコスト削減。

 

 3日の夕刻に愛知を出発し、東海北陸道経由で立山まで休憩を除き4時間半。大した渋滞も無くてほっとする。立山駅前の駐車場はGW終盤にも関わらずたくさんの車中泊の車が泊っている。遠隔地ナンバーが多いのは高速1000円効果か。駐車場の植え込みにテントを張り仮眠。明日は始発のケーブルカー(6:00)に乗るつもり。

 

 5:00に起きて準備を済ませ、さあ、切符を買おうかと思い駅前に行くと(5:45)切符売り場の前には長い行列。既に7:10発まで満員になってしまっている・・。さすがGW。

※券売所は5:10頃に開くそうです。先に切符を買ってから準備をすれば良かった・・

 

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立山ケーブルカー切符売り場(AM5:45)

 

 満員電車状態のケーブルカーから高原バスを乗り継いでようやく室堂ターミナルへ到着。雪の大谷目当ての観光客の喧噪を避け、さっそく雪原に飛び出す。

 

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満員電車状態・・

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ようやく室堂ターミナルへ

 

 アイゼンを装着し、久しぶりの雪の感触を楽しみながら雷鳥沢へ向かう。天気予報では晴のはずなのだが、空には薄いベールのような雲がかかっており、ピーカンの青空はお預け。2年前に登った一ノ越から立山への稜線はガスがかかっていた。
 

<2008年GWの立山室堂>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

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地獄谷

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一ノ越

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雷鳥沢へ向かう

 

 雷鳥沢野営場はピークを過ぎたのかテントはまばらで一等地を選び放題。既に整地され、防風壁が作られている場所に楽々テントを張る。(1泊500円)

 

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雷鳥沢野営場

 

 テントを張ったら、雷鳥探査と剣岳見物に出かける。稜線上は鼠色のガスに覆われているが、「稜線に上がったら見る見るうちに晴れてきた」という奇跡を信じて出発する。(予報では翌日(5日)の方が天気が悪かった)

 

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とりあえず行きますか

 

 下から見るとそれ程急には見えなかった斜面も実際に取りついてみるとかなりの急傾斜。久しぶりの高地と言う事もあって息が切れる。おまけに空もガスで真っ白なので平衡感覚がおかしくなってしまいそう。それでもどんどんと迫ってくる奥大日岳への稜線や、雲の隙間からこぼれる陽の光を浴びる室堂の景色を眺めると、ああここは別世界だなあと感じる。

 

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全部白・・

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だいぶ登ったかな

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奥大日岳

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ベールからこぼれる日の光

 

 稜線まであと少し、と言うところで一瞬、雲が晴れて青空が顔をのぞかせる。本当に奇跡か?と思ったがすぐにガスに覆われてしまい、剣御前小屋に着いた時には視界20m程の状態。

 

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一瞬、雲が晴れる

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稜線を目指す

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でもガスの中・・

 

 小屋の前で再びガスが晴れるのを待っては見たものの、風が強くて体がどんどん冷えてくる。仕方がないので下山する事に。途中で一羽の雷鳥を発見したのが唯一の救いだったかも。

 

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雷鳥発見(見えるかな?)

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アルプスらしい?

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ガスは晴れない

 

 曇ってはいるものの気温は高く、雪はかなり腐っている。普通に歩いてもズボズボと沈むだけなのでシリセードで一気に下る。登りは2時間かかったが下りは30分だった。

 

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シリセードで一気に

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あっという間

 

 ところがよくある事に事に下りてくると天気が回復し、青空が見えてきた。もう少し粘っていればな~なんて言っても後の祭り。仕方がないので雷鳥沢ヒュッテでお風呂に入って温まる。(入浴のみ500円)

 

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下りてくると晴れてきた

 

 夕食はヒュッテの外のテーブルですき焼き!材料をクーラーボックスで運んでくれたNさんに感謝。鍋が煮えるまでに夕暮れが迫る立山の風景を写真に撮る。

 

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うーん、この造形美

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雷鳥沢ヒュッテより(パノラマ)

 

 いい景色を見ながらつつく鍋は最高に美味しく、少々のビールですぐに酔っ払ってしまった。明日の天気の事が少し心配だったけど、千鳥足でテントに戻る頃にはそんな事はどうでもよくなってしまい、ラジオもチェックせずにあっという間に眠ってしまった。

 

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野外鍋は美味し

 

<2日目へ続く>

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