晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

矢原川本谷(左股) 春の不動滝めぐり 2010.05.01

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上不動の滝

 

<メンバー>
山仲間
      
<山域>

 

<コース>
坂本集落~矢原川本谷(左股)~仙鶏尾根~野登山~坂本集落


 足踏み状態に思えた鈴鹿の春もゆっくりではあるが確実に進んでいる。鈴鹿南部のアカヤシオもそろそろ見ごろ迎えたGW5連休の初日、滝めぐりとセットで出かけてみようという事で矢原川にGO。矢原川は去年の7月以来2度目の訪問だ。

 

 坂本棚田はちょうど田植えの時期を迎えており、いっぱいに水を張った様子はまさに日本の原風景。この水を張って田植えをしたばかりの田んぼは山の上から眺めるとピカピカ光って見え、お気に入りの景色なのである。

 

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田植え前の棚田

 

 林道を歩き、入渓点で沢靴に履き替え遡行開始。最初は雑然としているが、ゴーロを歩いていくとカッコイイ5m滝がお出迎え。なんでも無い直登だが、ロープ練習をしたいEちゃんがロープを引っ張ってシャワー。

 

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最初の5m滝でいきなりシャワー

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楽しく連瀑を超える

 

 この後しばらくゴーロが続くがどうも前回の記憶と一致しない・・おかしいなあ。ここで右又に入ってしまったと思い、入渓点より下流の堰堤まで引き返すがどうも間違っていないようだ(汗)。支流の数をしっかり数えながら登り返すと引き返した地点から数分で下不動滝の前衛滝に到着。(ここは明瞭に記憶あり)これで1時間ロスの大失態・・。2回目と思いコース確認を怠っていました。反省です。

 

 前衛の20m滝は右岸のトラロープを使っての巻き。見た目より急傾斜で登れそうで登れない。

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下不動滝、前衛の20m

 

 そして現れた鈴鹿最大落差と思われる下不動滝。今回は雨の後という事もあり、そこそこの水量で迫力がある。I君は2年前にここの登攀に挑戦したというから驚き!私ならそんな考え浮かびもしない。ここは左岸からしっかりした巻き道を巻きあがる。落ち口で小休止。

 

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鈴鹿最大の下不動滝80m

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C君、絶景?

 

 下不動滝から上不動滝の間も直登可能な滝がいくつかあり、楽しい区間。上不動滝前衛の滝は最上部にいいホールドが無く手強い。ここは一番身軽なC君を空身で押し上げ、後続はC君の確保で登る事に。ラバーソールのI君はこりゃ滑るだろうというスタンスを利用して楽々クリア。Eちゃんは頭脳的なルート取りでこれもクリア。さすがだなあ。

 

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快適なシャワー

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楽しいなあ

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上から見ると結構な傾斜

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上不動前衛滝はちょっと微妙

 

 上不動の滝の堂々とした姿にお参りする。ここも左岸にしっかりとした巻き道がついているので、これを巻き上がる。滝の上には古びた石仏があり、ここが修験場であった事を物語っている。

 

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上不動滝

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石仏

 

 上不動滝の上も小作りだが美しい廊下があり楽しい区間。ちょうど谷中に日も差し込み、美し景観を思う存分楽しみながらシャワークライム。痺れるような緊張の谷もいいけど、こういう楽しい谷もいいなあ。

 

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美しい廊下帯

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楽しい滝が続く

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ここもシャワー

 

 廊下が過ぎると一気に源流の雰囲気。遡るとあっという間に荒れた感じになってしまう。これも豪雨の影響かなあ。水が涸れると後はきついだけの谷詰め。倒木を乗り越え、息も絶え絶えに仙鶏尾根に到着。
 

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 源流の雰囲気

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途端に荒れた感じ

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谷を詰めて稜線へ

 

 仙ヶ岳へ足を延ばしたかったが最初のロスが響き、まっすぐ野登山へ行く事にする。アップダウンの激しいザレ尾根は歩くのに一苦労だったが、イワウチワ、アカヤシオミツバツツジが尾根を彩り、春の陽気を楽しみながらテクテクと歩く。

 

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仙鶏尾根のイワウチワ

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ミツバツツジ

 

 私以外はだれも行った事がないという野登寺に寄り道。山の上の立派なお寺にみんなびっくり、巨杉群にも再度びっくり。これだけでも一見の価値はあるなあ。

 

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野登寺

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巨杉の参道

 

 お参りの後は、野登寺の参道を使って一気に下山。仙鶏尾根に比べたらまるで遊歩道のように安定した道で、寺から45分で下山完了。再び田植え途中の棚田を眺めながら駐車場に戻る。

 

 連休の初日は最高の天気で快適な沢登り。楽しかった。これで春の足慣らし沢は終了、そろそろ台高方面の遠征も考えようかな。