晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

藤原岳 藤原山荘でゆく年来る年 2009.12.31-2010.01.01

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藤原鉱山より

 

<メンバー>
サークル
      
<山域>

 

<コース>
大貝戸~藤原山荘(泊)~袴腰~藤原山荘~大貝戸



 年末に入ってずーっと頭を悩ませていた仕事のトラブルも何とか片付き、年越しは会社に詰めなくてもいい事になった。これで心おきなく山へ行ける(そうでなくても行っていたが)と言う事で、藤原岳での年越し山行に参加する事に。

 

 午前中に仕事を片付け、集合場所である大貝戸登山口に向かう。駐車場にはたくさんの車が止まっており、まさかこれ全部小屋泊り?なんて心配をしながらとりあえず出発。時間は15:00。

 

 雪が積もっていれば小屋の外でテントを張ろうと思い、テント泊装備を担いできたが体が重く、歩きだしてすぐに汗が噴き出す。11月からつづいた宴会シーズンで体重がすっかりもとに戻ってしまっているせいだろう。来年は一からやりなおしだ。

 

 5合目辺りから風と一緒に雪が舞いだしたので、ヤッケのフードをかぶりザックカバーをつけて完全装備。ただ足元に雪はほとんどなく、8合目からも夏道を上がっていく。9合目付近でようやく雪が積もっている程度。最後はヘッデンのお世話になりながらようやく藤原山荘へ到着。

 

 先客はのりやさんを含め3名。なので今日の泊り客は6名という事になる。さっそくNさんの年越しそばとビールで今年一年を慰労する。おそばのほかにもなんとおせち料理まで。Nさん、ありがとうね。

 

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Nさんがお蕎麦を作ってくれました。

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なんとおせちまで!(一日早い)

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特大エビ天

 

 日付が変わるまで頑張っていようかと思っていたのだが、疲れと酔いのせいで9時にはダウンしてしまった。外は強風が吹き荒れ、小屋もギシギシといっている。テントを張るのは早々にあきらめ、小屋の2階の板の間にマットを引いて寝る。風は恐ろしいほどに吹き荒れ、時々小屋の鉄骨がビィーンと共鳴するような振動音を上げていた。

 

 一応日の出を見るために6時に起床。外に出てみるがガスはまだ晴れず、強風と雪で視界は20m以下。それでもひょっとしたらとの期待を込めて袴腰に向けて歩き始める。

 

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生憎の天気

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視界は20m以下

 

 近いので大丈夫だろうと高をくくっていたが、この視界ではなかなか方角が定まらない。強風のおかげで地図も満足に広げられない・・。GPSを頼りに進んでいくと東南東に突き出した袴腰が見えた。

 

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ぼんやりと見えた袴腰

 

 標高差にして50mほどを緩やかに下ると作業道が現れ藤原鉱山が近いのがわかる。前方からはガスの中にぼんやりと太陽が昇ってきているのがわかる。

 

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ガスが薄くなってきた

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お、見えるか?

 

 何とか突端に辿りつくとやっぱりガスの中。晴れていれば素晴らしい展望が広がるのだが・・。時々雲の切れ間からすっかり雪化粧した麓の町や鉱山が見下ろせるが、すぐに隠れてしまう。時折吹き荒れる強風によろけてしまいそうになりながら展望を楽しんだ後、藤原山荘に戻る事にする。

 

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うーん、ガスガス

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雲の境目だねえ

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強風の中、記念撮影

 

 雪のせいで来た時につけたトレースはすっかり消えてしまっている。雪は吹きだまっているところで膝したくらい。油断してワカンをつけてこなかったのでツボ足ラッセルで約30分。すっかり汗をかいてしまった。

 

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帰りは膝下のラッセ

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うーん、吹雪

 

 小屋に戻ったらまたまたNさんが作ってくれたお雑煮を食してお正月のあいさつ。今年もよろしくお願いします。お雑煮を食べたらすっかり雪の積もった大貝戸道を下山する。下って来ると青空が広がって来た。

 

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でもってお正月はお雑煮ですね

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一夜でたっぷりと積もった

 

 予定通り11時に麓に到着。大貝戸口に鎮座するお社にお参りして今年一年の安全を祈念。皆さんお疲れ様でした。

 

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麓のお社に安全祈念

 

 さあ、これからUちゃんの待つ実家(大阪)までのドライブだ。道路の雪はすぐに溶けてなくなってしまった。

 

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袴腰とは?(地図)