晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御嶽山 一足早く雪山トレ 2009.11.20

f:id:ikuyayuuki:20210904184339j:plain

中央アルプス初冬

 

<メンバー>
単独
      
<山域>
御嶽

 

<コース>
おんたけロ~プウェイ飯高駅~女人堂~石室山荘(ピストン)
 
 勤労感謝の日の三連休の前日、なぜか仕事はお休みだっだ。ここしばらくの冷え込みで3000m峰は雪が降っているらしい。この前買ったピッケルを使いたくて仕方なく、鈴鹿に雪が降るのを待っているのは切ないので、思い切って御嶽に出かける事にする。

 

 この時期、アプローチの林道はことごとく冬季閉鎖になっているので、通年営業しているおんたけロープウェイを利用する(田の原はスキー場が営業開始するまで徒歩でないと行けない)。途中、眠くて仮眠してしまったのでロープウェイ山麓駅に着いたのは9:00丁度。素早く準備して無人同様のロープウェイに乗り込み標高2150mの飯森高原駅を目指す。スキー場は2週間後のオープンに向けて降雪作業中との事、予定通りオープンできるかな?

 

f:id:ikuyayuuki:20210904184158j:plain

f:id:ikuyayuuki:20210904184158j:plain

ロープウェイを利用

f:id:ikuyayuuki:20210904184201j:plain

オープン2週間前のスキー場

f:id:ikuyayuuki:20210904184204j:plain

ロープウェイからの眺め

 

 約20分で飯盛高原駅に到着、ここからいよいよ雪の世界だ。駅周辺の積雪は10cm程度。さらっと降った程度なのでまだフワフワ状態。足への負担も無く普通に歩く事が出来る。

 

f:id:ikuyayuuki:20210904184208j:plain

登山道へ向かう

 

 10分ほど歩くと登山道を合流。行者小屋を越えて快調に歩いていたつもりだが、どうも調子がよく無い。寝不足といきなりの高所のせいか、すぐに息が上がってしまう。半年ぶりの冬靴も靴底の固さが気になる。さらに雪で木道や岩の凸凹が隠され、歩きにくい事この上ない・・。中央アルプスの絶景に励まされながら何とか歩いていく。

 

f:id:ikuyayuuki:20210904184212j:plain

行者小屋

f:id:ikuyayuuki:20210904184216j:plain

けっこう積もっているなあ

f:id:ikuyayuuki:20210904184220j:plain

中アが見えてきた

f:id:ikuyayuuki:20210904184224j:plain

 

 女人堂に着いたのは飯森高原駅からちょうど1時間15分。ずいぶんかかったなと思ったらエアリアのコースタイムとほぼ同じだった。それにしては疲れたなあ~。8合目から見上げる御嶽は雪の衣をまとっているが、空には薄い雲が広がり、なんだか冴えない眺めだ。

 

f:id:ikuyayuuki:20210904184228j:plain

女人堂(8合目)到着

 

 ここからはいい加減疲れてきたのでスノーシューを装着。今日は雪も全然締まっていないのでスノーシューで正解だ。所々岩が顔を出しているが、場所によっては30~50㎝ほど積もっている。浮力は期待できないが足場が安定するので疲労は少ない。先行するトレースは動物たちの物ばかり。

 

f:id:ikuyayuuki:20210904184232j:plain

動物の足跡を追う

 

 

 

 ハイマツの間の割掘り道を進むと森林限界を越え、岩と雪のみの殺風景な景色になる。時計を見ると思ったより時間がたっており、帰りのロープウェイの時間を逆算すると余り残されていない。引き返し時間を13:00と決めて、行ける所まで行ってみる、

 

 

 

 

 

 上を見上げると斜面に張り付くように建っている山小屋がずいぶんと近づいて来ている。石室山荘とその上は覚明堂だ。なんとか石室山荘までは辿りつきたいと思いながら必死に足を動かしていく。いつの間にか青空が広がり中央アルプスがくっきりと見える。

 

 

 

 

 

 どんなに苦しくても一歩一歩足を動かしていると確実に前に進んでいるようで、石室山荘の雨戸の木目まではっきり見えるほど近づいてきた。信者の方たちが寄贈したであろう、奇妙な文句の書いてある石を超えるとスノーシューではきつい傾斜になってきたので、スノーシューを外す。雪の上に頭を出している岩を飛び石の要領で登っていく。ただし冬靴なので沢のように軽やかにいかない。

 

 

 

 13:00の少し前に石室山荘に到着。頭上にはきれいな青空が広がっていたが今日はここで引き返すとしよう。セルフタイマーで記念撮影の後、下山にかかる。

 

 

 

 

 帰りは中央アルプスの絶景を見ながらの下山になるが、雪に隠れた岩に注意して歩かなくてはならず、殆ど下を向いていたように思う。何回か滑って尻もちをついたなと思ったら7合目のスキー場への分岐に戻った。そこから10分ほどで飯森高原駅へ到着。最終には1時間以上余裕があった。

 

 

 帰りのロープウェイも当然貸し切り状態。ゴンドラに揺られる事20分ほどで再び閑散とした麓の駅に到着。今日は結局アイゼンもピッケルも使わなかったなあ。

 

 

 

 帰りは夕方の渋滞が始まる前に中央道に乗る事が出来、思ったよりも早く帰宅できた。思いつきの初雪山。アイゼン、ピッケルは単なる荷物になってしまったが雪の感触を味わえ、何より雪道はしんどい事を思い出す事が出来たいい山行だった。もう少し走り込まないといけないな~。