御池岳 K先生を訪ねて 2009.09.23
アケボノソウ
<メンバー>
単独
<山域>
<コース>
沢遠征が続き、鈴鹿を離れる事が多かったが気がつけば9月も下旬に入っている。月に一度は鈴鹿の山にも出かけないといけないな~、と考えていたところK先生の一周忌を知った。そうか、もう一年経つんだ・・。そうだ、御池に行ってみよう。K先生にあいさつし、ついでにアケボノソウでも見てこよう。このところまともに歩いていないので体力チェックもいいだろう。
天気は生憎の曇り空。なんだか雨も降りそうだ。ヒルが気になるところだが、霧の御池も風情があっていいだろう。コグルミ谷の登山口には車が3台。
しっとりとコグルミ谷
ヒルが気になるので、ズボンの裾をまくり脛を出して歩く(沢用のタイツは履いているが)。一見無防備のようだがヒルの襲撃には早期発見、早期撃退が一番良い。スパッツなんかはほとんど役に立たないのだ。木の葉のおかげで濡れることはないが細かい雨が降っているようだ。
空模様はこんな感じ
いきなりの急登にふくらはぎから警報が鳴るが、もう少し体が温まればなんて事は無いだろう。立ち止まらなくてもよいペースでゆっくり歩き、約30分ほどで長命水に到着。最近の少雨のせいで長命水チョロチョロになっていたが、清水のさわやかさは健在。緑水さんの看板にある通り、1才若返ってコグルミ谷を目指す。
長命水
長命水から少し歩くと、K先生の墓石に到着。ここも少雨のせいか潤いが少ないように感じ、なんだか寂しげ。心の中であいさつを済ませ、カタクリ峠を目指す。
お参り
カタクリ峠へは1時間を少し切る時間で到着。鈍っていると思ったがまずまずの時間だ。ガスはここから下にかかっているらしく、少し明るくなったように感じる。2日前の連チャン沢の疲れがまだ残っているので、今日は登山道を忠実に辿り、丸山を目指す。
ひっそりとカタクリ峠
7合目を超え、トラバース道を歩いて行くとこの雨を待っていたかのように出てきたキノコや一株だけひっそりと咲いているアケボノソウが目を楽しませてくれる。テーブルランドで大繁殖しているヨメナも見られるようになってきた。
かわいいキノコ
傍らにアケボノソウ
真の谷に下り、ふと足元を見るとかわいらしい道祖神。これを見るのもずいぶんと久しぶりだなあ。いつの時代のものかよくわからないが、村の境界に置かれたものだろうか?そうだとすれば、ここで若い男女の出会いも会ったのかもしれない。そんな事を考え中ら歩く事ができるのも単独の良さなのかもしれない。
かわいい道祖神
真の谷
キノコ
真の谷から右に折れ、谷筋を登っていくと丸山に到着。2時間を切る事が出来てちょっと嬉しい。こんな天気にも関わらず先客がいたので写真だけを取って風池に向かう。
丸山
登山道を外れ適当に西へ向かってガサガサと降りていくと風池の北側へ出た。ひょっとしたらだれかいるかなと思ったが誰もおらず。池の大きさはこれまた少雨のせいか半分ほどになっていた。ここでもK先生にあいさつをし、ボタンブチを目指す。足元は一面のシダに覆われている。あちこちに女郎蜘蛛の巣が水滴に飾られているのを見ると今日は誰もこの辺りを歩いていないのがわかる。
風池
クモの巣
ボタンブチで一人座って昼食。鈴鹿屈指の展望台は今日はガスのせいで真っ白のスクリーンになっている。そそくさとお握りを詰め込み、帰り道を思案する。ヤブオフの下見でもと思ったが、このガスでは平原を歩く気にはならない。池銀座から日本庭園へ抜けようと考える。
ガスが濃いなあ
もう一度風池に戻り、そこからテーブルランドに西端に沿って北上。丸池の手前で回り込むように北東に針路を取る。後は地形の低いところ、低いところをたどっていくと池が次々と現れる。以前、池とヌタ場の違いは生物が住むか否かによっても区別できると聞いたことがあるが、どの池も例外なくオタマがウヨウヨしていた。
ウリハダカエデの池?
オタマがいっぱい
サワグルミの池
緑が映える
南池?
樹林を抜け、目の前が明るくなったら真の池だ。ここから登山道沿いに日本庭園を目指す。アケボノソウを探すが全くと言っていいほど見当たらない。あるのはヨメナかトリカブトばかり・・。鹿の食べない草が何とか残っているような感じだ。カリガネソウは咲き残りが少し。
真の池
日本庭園は苔の絨毯が美しいのだが、ここにもシダがはびこってなんだか美しく無い。自然の成り行きなので仕方がない気がするが残念だ。鈴北経由で帰る手もあるが、ズルズルの鞍掛尾根を下るのはうんざりなので、真の谷を戻る事に。ここでやっとアケボノソウを一株見つける。あたりはヨメナの絨毯のようだ。
苔の絨毯
シダの繁殖した日本庭園
やっと見つけたアケボノソウ
ヨメナの大繁殖(真の谷)
道池を経由して真の谷8合目。往路をたどりコグルミ谷経由で登山口へ。コグルミ谷は帰りもガスに包まれていたが、風の音と鳥のさえずり、そして自分の足音だけを聞きながらのんびり下っていった。
道池
ガスのコグルミ谷を下る