晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

下多古川 下部廊下 楽しい谷だが臭いが・・ 2009.09.05

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全身を使って岩溝をよじ登る

 

<メンバー>
山仲間

 

<山域>
大峰

 

<コース>
浄水施設~林道~琵琶滝下~林道

 

 前鬼川、大熊谷、白倉又谷と3週続いた台高・大峰遠征もついに4周目を迎える。今週はどこへ行こうかと思案していたら、直登できる滝の多い楽しいコースがあるとEちゃんに教えてもらう。じゃあ、今回はそこへという事で下多古川へ行く事に。

 

 伊勢湾岸、東名阪、名阪国道を経由する榛原までの道もこれだけ通うと苦にならなくなってきた。ただ、運転中に聞く音楽がちょっとネタギレになってきたなあ。いつものようにEちゃんをピックアップして国道169号線を南下する。

 

 下多古のバス停を目印に右折して川沿いの道を進んでいく。集落を過ぎ、道が林道に変わってもしばらく進むと橋と小さなコンクリートの建物(浄水施設)が見えた。道路脇に車を止めて準備をする。河原にはカリガネソウが咲いており、秋を感じさせてくれる。

 

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カリガネソウがお出迎え

 

 最初は水が全然なくて大丈夫かな~と思ってしまう。大きな岩のゴーロを進むと取水堰が現れた。ここで水をとっているので下流は水がないのだろうか。

 

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最初は巨石のゴーロ

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取水堰

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ここから水をとるのか

 

 取水施設を超えるとゴルジュの入り口である10m滝が行く手をふさぐ。水量が少なく、左から登れそうだったが、定石通り右からの巻き。懸垂下降で谷に降り立つ。

 

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ゴルジュ入口10m滝

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懸垂で谷へ

 

 ここからは楽しいゴルジュ帯が始まる。今日のEちゃんはとても動きがよく、積極的にチャレンジしていくので、こっちはついていくのに精一杯・・。

 

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突っ張って!

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今日のEちゃんは好調

 

 右側がつるつるの岩面になっている3段20mは右から巻き。堰堤を越えた後も気持ち良く直登できる斜瀑や岩間滝を超えて行く。それにしても水量が少ないせいか、水に少し色が付いているような、なんだか臭うような気がする。

 

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右側の岩面を登る

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堰堤が現れる

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またカリガネソウ

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快適な直登

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岩の隙間を登る

 

 きれいな淀みで何気なく足元に目をやるとなんとテレビが投棄してあった・・。いくら林道から不法投棄されたものがここまで流れてきたのだろう。せっかく大峰まで来たのに、なんともやるせない気持ちになる。

 

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なんとテレビが・・・

 

 それでも登れそうな滝が現れるとワクワクしてしまう。第2ゴルジュの入口にかかる岩溝4mはEちゃんが滝身に体をねじ込んで突破してしまう!私も負けじと挑戦したが体が引っかかって動けなくなり、お助けヒモのお世話になってしまった・・。

 

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岩溝4mに挑戦

 

 その後も順調に遡行を続ける。8m滝の下でお昼ご飯の後、滝の右側をトラロープを使って直登。やがて林道が谷を横切ると一旦遡行は終わり。橋げたにスズメバチの巣がかかっていたので、離れた場所から林道に上がる。

 

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CS5m

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好調だなあ

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8mを上から

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今日はこのポーズが多い

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林道が谷を横切る

 

 このまま帰るのは勿体無いのでビワ滝見物に向かう。最初は登山道を使って短時間往復しようと思っていたのだが、下をのぞくと楽しそうな斜瀑が出てきたので再び谷に下りて遡行再開。

 

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さらに上流へ

 

 ガイドではビワ滝まで登山道で5分程度と書いてあったが、なかなか辿りつかない。途中立派な10m滝が出てきたので「もしかしてこれ?」と思ったが、名前がある滝としてはちょっとスケールが小さすぎるようだ。右から巻いて登山道に復帰するとやがて吊り橋が現れた。

 

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立派な10m滝

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吊り橋を超えて

 

 吊り橋の下から巨石を縫って少し登ると目の前にバーンと現れた落差50mのビワ滝。ちょうど空が曇って残念だったが、それでもまるで空から落ちてくるような姿は迫力十分。たっぷりと滝を鑑賞したら後は登山道+林道歩きで車まで戻る。

 

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立派な琵琶滝(水量がもう少しあればなあ)

 

 帰りの林道歩きは体の臭いが気になった。やはり水量が少ないせいもあり、ずいぶんと水が臭ったようだ。帰りはお風呂に入って行きたかったが見落としてしまったのでそのまま解散。登れる滝が多く、初級向けの楽しい谷だったが、ちょっと印象が悪かった。今度来るときは雨上がりを狙って来てみよう。