大雪山縦走 神々の遊ぶ庭へ 黒岳~白雲岳② 2009.08.06
雪渓トラバース
<メンバー>
夫婦
<山域>
北海道
<コース:2日目>
層雲峡~黒岳~北海岳~白雲岳~白雲キャンプ指定地(泊)
天気が良いのはいいのだけれど日差しが強くなんだかバテ気味。今回は防寒対策として少々着こみ過ぎたようだ。ジリジリと高度を上げ、稜線に這い上がると目の前の小ピークが北海岳。ここは白雲岳、トムラウシ岳に向かう分岐点になっているだけあって、数組のパーティーが休んでいた。旭岳からあるてくるパーティーが若干多いかも。ピークからは360°の大展望が広がる。大雪山カルデラの山々が一望できる。
暑い~
北海岳到着
北海岳からのパノラマ)
旭岳方面
北海岳で水分補給と軽い食事を済ませると元気が戻ってきた。ここからはいったん南に進路をとり、白雲岳を目指す。白雲岳はだだっ広い平原の向こうに城塞のようにそびえたっている。今日はあの向こうまでたどり着かなければ。足もとを見ると紫色のツツジの花が咲いていた。
白雲岳方面
エゾツツジ
白雲岳までの道は火山岩で覆われた平原(北海平)を歩いて行く。草木も少なくなんだか砂漠の中を歩いているような印象。それでも時折現れる雪渓のそばにはオアシスのように花が咲いていている。
北海平を歩く
キバナシャクナゲ
白雲岳の麓までくると岩がゴロゴロの上に雪渓も増えてきて少々歩きにくい。大きな雪渓では久し振りのキックステップで雪の感触を楽しむ。雪渓の周りにはやっぱりお花が多く、飽きることなく歩く事が出来る。
足元注意
雪渓をトラバース
イワヒゲ
イワウメ
何とか白雲分岐に辿り着く。ここをまっすぐ下れば今日の目的地白雲岳避難小屋、コースタイムで約20分とある。で、十字路を右に行くと白雲岳の頂上へ向かう道になる。あたりを見るといくつかザックがデポしてあり、皆さん空身で白雲岳ピストンに行っているらしい。せっかくここまできて素通りはないだろうと、ここで待っているというUちゃんを説得して白雲岳へ向かう。
空身で白雲岳へ
いい眺め
最初は岩ゴロの歩きだがすぐにきれいな道に変わる。空を見上げると雲が湧いて来たようす。午後になると雲が沸くのは北海道でも一緒みたいだ。ここでもお花に見とれながら登って行くとすぐに頂上に飛び出した。そしてその向こうには息をのむような景色が広がっていた。
雲が出てきた
ここもお花がいっぱい
白雲平(噴火口の跡?)
目の前に広がるのは広大な山肌に刻み込まれた谷筋に残るたくさんの雪渓群。どれ一つとして同じ形のものは無く、まるでシマウマの模様の様だ。空には雲がわき、風に乗って次々と姿を変えている。雲と青空と雪渓群を眺めていると、本当に普段の生活を忘れ、ただただ自然の美しさに感動してしまう。
雄大な雪渓群
ゆっくりお茶を飲みながら20分位眺めていたが、雲が多くなって来たので下山する。ナキウサギがいないかなと思って辺りをきょろきょろしたが、そう簡単には見られるものではないだろう。元来た道を戻り、今度こそ、白雲避難小屋を目指す。
白雲避難小屋への道もお花が多かったが、少々くたびれていたのでゆっくり見ている暇がなかった。それでもすっかりおなじみになった花たちを写真にとりながらゆっくりと下って行くと、小さなピークに避難小屋が見えた。
ミヤマリンドウ
イワブクロ
イワギキョウ
白雲避難小屋
もう少しだガンバレ
ほぼ予定時間通りに白雲避難小屋へ到着。テントも5~6張りで団体さんもおらず、心配していたような混雑も無い。今日は静かに眠れそうだ。夏の間だけ常駐しているという小屋番のお兄さんに受付を済ませ、注意事項などの説明を受ける。なんでもこの辺りには狐がでるようで、靴や食べ物をテントの外には絶対に置いてはいけないとの事。このお兄さん、仕事熱心なのか我々に2回も同じ説明をしていった(顔ぐらい覚えてよ)
小屋番のお兄さん
エゾシマリスのお出迎え
夕食は鳥五目飯とカレー。なんだか妙な組み合わせだが、今日は汗をいっぱいかいたせいか塩気の濃いものが食べたい気分。昨日のコース料理からはだいぶ見劣りするが。山の中では何でもごちそう。普段は小食のUちゃんもペロリと平らげてしまった。
ディナーは鳥五目飯とカレー
夕食が終るともうやることもないのでテントでごろり。ラジオでは明日も晴天が続くという素晴らしい予報を流していた。Uちゃんも思った以上に頑張って歩いているし、明日も楽しい山旅になりそうだ。そんな事を考えていたらあっという間に眠ってしまった。
ガスがでてきた
<つづく>