揖斐川 赤谷遡行 奥美濃の美味し谷 2009.06.13-14
一度やってみたかった!
<メンバー>
山仲間
<山域>
<コース>
赤谷出合-中ツ又出合(泊)-ウソ越
沢仲間のBやんが台湾へ転勤になり、メンバーに探しに苦労する今シーズン。ヤブコギネットのAさんに沢へ行きませんか?とお誘いすると、Tさんと奥美濃の赤谷へ行く計画があるという。ネットで調べると最近の遡行記録が非常に少ないが名渓らしい、是非お願いしますと便乗させてもらう事に。
Aさんによれば、「今回は飲みメインですよ」との事。イマイチ事情が飲み込めないまま、集合場所である旧藤橋村の道の駅に向かう。
まだ人影まばらな道の駅で車2台に分乗し、揖斐川源流を目指す。いつの間にか細くなった林道を延々と走り、ウソ越に車一台をデポ。再び林道を戻り中電のゲートの前に車を止めて準備を始める。
準備を始めて驚いた。お二人のザックはこれから複数泊の縦走に行こうかというほどの大きさ!(このときは何が入っているか知らなかった)私はというと必要最小限に抑えての35リットル。それでもじゃんけんに勝ったので共同装備のロープは持たずによくなった。(お二人、スンマセン)
穏やかな渓相
タツナミソウ
ミチ谷出合
ギボウシも多い
シャバジャバと歩く
やがて前方に黒い壁が見える。近づくと10mを超えるすだれ滝が現れた。変化に乏しかっただけに目が覚めたよう。巻きあがる水しぶきを浴び、ちょっぴりクールダウン。
滝が見えた
りっぱなスダレ滝
昼食はP584付近の右から谷が入ってくる出合あたりの予定だが、なかなか現れない。途中泳いだりへつったりするゴルジュが1か所あったが、あとは全部平流歩き。両岸のヤマボウシにタツナミソウ、道案内のように目の前を飛ぶキセキレイが慰めになっるが、退屈と空腹で心が折れそうになったところでついに休憩タイム。歩き始めてからすでに4時間以上経過していた。
泳がなきゃならないところも
両側が狭くなってきた
これは巻き
キセキレイが多い
またまたタツナミソウ
これは面白そう?
昼食をとり一段落するとAさんがフライフィッシングを始めた。こんなに間近で見るのは初めてで、釣れるのかな~と思っていたらすぐに20cm今日のアマゴをゲット。こりゃすごい。Aさんによれば何年かぶりの快挙らしい、この調子でいけば夜は食べきれないほど釣れるのかな?と思っていたが、結局はこの一匹だけだった。たっぷり1時間以上のんびりした後、出発。
竿をふるAさん
フィッシュオン!
遡行を再開してすぐにタンド谷出合が現れる。やっぱり思っていたより進んでいたようだ。しばらくゴルジュっぽい場所を通過し、ちょっと沢登りらしくなってきたかなと思ったところで中津又出合。今日の幕営予定地はここなので、寝心地の良さそうな河原を見つけツエルトを張る。焚火の準備の後、Aさん、Tさんが今夜のおかずを調達に行ったので、釣りの心得の無い私はしばしお昼寝を決め込む。
ちょっとゴルジュっぽく
上手く張れたかな?
第2ラウンドの釣果はTさんがイワナを3匹ゲット。焚火のまわりに塩を摺り込んだ魚を並べ、ジュウジュウ焼けるのを待っていると何とも言えない楽しい気分になってきた。お二人はザックの中から次から次へと酒、肴を出してきて宴会モード全開。(ザックの大きさの秘密はこれだったのか)
宴会の準備
夜は寒くて目が覚めたが合羽を着てなんとか落ち着く。銀マットの下のゴツゴツが気になったが思ったより快適に眠ることができた。
翌朝、手早く撤収して出発。いきなりゴルジュが現れ、すっかり目が覚めた。しかし、楽しいゴルジュも30分ほどで通過し、あとは平流を黙々と歩く昨日のペースに戻る。両岸は素晴らしいぶな林が広がりうっとりしてしまう。茂みの中から慌てて逃げるカルガモの親子を見つけ、写真に撮ろうと追いかける。
途中、蕗のいっぱい詰まった持ち主不明のザックを見つけドキッとするが、あたりに持ち主は見当たらなかったので、そのままにしておいた。
朝一からゴルジュ
やっと沢らしくなってきた
ズブ濡れOK
美しい落葉樹の森
カルガモ発見
すぐに癒し渓に
流れはどんどん細くなり、小川状になってきた。両岸は開けなんだか源流の雰囲気。右岸側に廃林道が現れるとゴールのウソ越は近い。
両側から流れが注ぎ込み林道が谷を横切るところまでは谷を詰める。最後は林道を15分ほど歩きウソ越に到着。
両側から流れが注ぎ込み林道が谷を横切るところまでは谷を詰める。最後は林道を15分ほど歩きウソ越に到着。
廃林道が見えてきた
小川状態に
林道歩いて15分でウソ越へ
ウソ越でお昼御飯を食べて車で下山にかかる。ふと林道脇の看板に目をやると2週間前の行方不明者の情報求むとある。所持品は黒いザックとあるのでひょっとして・・。帰る途中で駐在所の立ち寄り、情報を提供する。
赤谷は遡行対象とするには単調過ぎる谷だった。林道工事の大量の土砂がゴルジュを埋めてしまったのだろう。しかし、たっぷりと自然の中に身を置くには素晴らしい場所であり、今度は是非紅葉の時期に訪れたいと思う。御一緒していただいたお二人にはただただ感謝、特に骨酒の味はずーっと忘れないと思う。