晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

仙ヶ岳 ぽかぽか陽気の稜線散歩 2008.12.13

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仙ノ石


<メンバー>

サークル

 

<山域>

 

<コース>
石谷川林道~造林小屋~イタハシ谷~滝谷不動~南尾根~仙ノ石~仙ヶ岳~御所平~ガンサ谷~造林小屋~石谷川林道

 

 11月はあまりいい天気に恵まれませんでしたが、今日は絶好の山日和。サークルの仲間と鈴鹿南部の名峰、仙ヶ岳を目指します。今回は御所平を周回するちょっと欲張りコースです。

 

 沢登で何度も通った石谷川林道の大堰堤の上に車を止めてスタートです。今日は12月というのに風もないポカポカ陽気、歩きはじめるとすぐに暑くなってしまいます。

 

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林道終点の造林小屋

 

 林道終点からイタハシ谷に向かいます。往路の南尾根コースは一般道という事もあって踏み跡、道標もしっかりしておりサクサクと歩いていけます。と、思ったのもつかの間・・、谷沿いの道はどんどん傾斜を増し、最後はガレの急登をこなさなければなりません。久しぶりにフクラハギを酷使する登りとなりました。

 

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イタハシ谷の詰め

 

 乗り越しを左に行くと南尾根ですが、すぐ近くの滝谷不動様へお参りです。供えてあるお花はまだ新しく、普段からお参りしている人が絶えないのでしょう。鎖を頼りによじ登った祠の天辺は最高の展望台です。

 

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滝谷不動(供花が新しい)

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祠の上へ

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うーん、絶景

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第二名神の向こうには南の山々

 

 最高の展望をたっぷり楽しんだ後、いよいよ南尾根に取り付きます。ここから頂上までは五つのピークを越えなければないりません。花崗岩の岩峰をよじ登るのはアスレチックのような感じでなかなか楽しいもんです。でも、せっかく登ったのにすぐに下らなければいけないので、何だかもったいないような気がします。じりじりと高度を上げて行くと左手の今日周回予定の御所平が見えてきました。

 

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ここからはアスレチック

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あと二つピークを越えなければ

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青空に向かって登れ!

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御所平が見えた

 

 やっとのことで仙ノ石に到着です。余裕と思っていた割にはなかなか手応えのある歩きでした。(ちょっと体が重いかも)。仙ノ石には昼食中の先客がいたので、仙鶏尾根の分岐のあたりで昼食です。寒いと思ってラーメンを持ってきましたが、今日はちょっと暑かったです。

 

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仙ノ石

 

 のんびりと昼食をとった後、いよいよ御所平に向かいます。西峰からは綿向山から入道ヶ岳の大パノラマが見渡せます。やっぱり山は晴れがいいですねえ。

 

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記念撮影

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雨乞~鎌、御在所の大展望

 

 西峰から安楽越へ向かう標識に従って尾根を下って行きます。左手にはさっき登ってきた南尾根のコブコブが見えます。こうやってみると結構な距離です。ちょっとだけ自分をほめてやりたい気分です。

 

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南尾根のコブコブ

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御所平に向かって

 

 尾根を下り、左手が植林になってきたところで右折、御所谷道との交差点につきます。この辺りは植林と自然林が交錯しており、明るい自然林と薄暗い植林が対照的です(放置された植林はなんだか無残です)。

 

 御所谷からいったん登り返すと視界が開け、広い笹原に出ます。御所平の北端部です。シカ除けネットの残骸が目ざわりですが、そこさえ目をつぶればススキ、アセビの点在すす笹原が気持ちいい、好展望の尾根になります。

 

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仙ヶ岳を振り返る

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山座同定・・わかる?

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ススキとアセビとササの馬の背

 

 ぽかぽか陽気で風もなく昼寝したいような気分です。ここはアップダウンもほとんどない為、お散歩気分で歩きます。ちょっと時間的にも余裕がありそうなので、御所平のピークの少し手前でおやつタイム。今日はEちゃんからぜんざい、Kさんからケーキ、Sさんからパイナップルと豪華なおやつ。特にぜんざいは疲れた体に甘さがしみ込んでいくような絶品の美味しさでした(みんなありがとう)。

 

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ぜんざい、甘くておいしい

 

 30分ほどのんびりした後、下山にかかります。850ピークを越えると御所平南端が見渡せます。振り返ると仙ヶ岳がどっしりとかっこいい姿を見せてくれます。
 

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御所平山頂?

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南端が見える

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もう一度振り返る

 

 南端から踏み跡に従って左折し、薄暗い植林を抜けると小太郎谷の源頭です。小さな谷の源頭ですが、ゆるやかなカール状の地形がとても美しい私のお気に入りの場所です。

 

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小太郎谷源頭

 

 下山のガンサ谷にはここから東側に下りなければなりません。一見、とても降りる事ができないようなガレ場ですが、植林の中をよく探すと谷の左岸側に踏み跡があり、すぐにテープがたくさんある痩せた尾根を木につかまりながら下る事ができます。

 

 いったん河原に降りると傾斜は緩やかになりますが、谷は土石流で埋め尽くされていました。9月豪雨の影響かはわかりませんが、埋まった木はまだ生きており、最近の事のように思います。

 

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荒れた谷

 

 谷沿いには窯跡が点在し、しっかりとした道型も現れますが、豪雨で道が寸断され何とも歩き難いルートになっています。やがて「七つ釜コース」と書かれた標識も現れますが、とてもお勧めできません。

 

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小滝はかかるが

 

 真新しい堰堤が現れました。あたりには資材を運搬したような林道も無く、どうやってこんな場所に作ったのか不思議です。まさか人力で資材を運ぶのでしょうか?。

 

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突如現れた立派な堰堤

 

 途中に崩れかけた木の橋の上に足場をかけたものが現れます。恐る恐る渡り、照葉樹の藪に埋もれかけも踏み跡をたどります。けっこうくたびれてきました。

 

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恐ろしい橋

 

 沢音が大きくなってきたなと思ったら流れは石谷川本流との出合となり、林道に到着しました。後は林道をテクテク下って駐車地まではもうすぐです。

 

 今日は最高の天気も下、気持のいい稜線散歩ができました。皆さんお疲れ様でした。
あと少しで今年も終わりです。締めはどの山にしましょうか。

 

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今回のコース