晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

頭陀ヶ平 雨の二次林散策 2008.10.26

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雨の峠道

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
山口貯水場ー木和田尾-頭陀ヶ平(ピストン)


 御在所の紅葉を楽しんだ翌日は北鈴鹿藤原岳の紅葉を楽しむ事にします。しかし、生憎の雨で集合場所についてもやむ気配はありません。ですが強気のリーダーは決行の判断です。午後からの降水確率は20%まで下がるとの事。それじゃあ行きましょうか。

 

 藤原簡易Pから一台の車に乗り込んで山口貯水場へ向かいます。今日は木和田尾を登ります。冬になればハンターの車でいっぱいになる山口貯水場も一台の車もありません。雨だから当然か。

 

 歩き初めはすぐに植林の谷に入ります。御在所、朝明近辺のように大規模な土石流はありませんが、谷筋はたくさんの水が流れたようで何だか様子が変わっています。

 

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植林の中を歩く

 

 今日は雨なのですが、気温はそれほど低く無く、合羽の中が蒸れるような感じ(ゴアテックスなのですが)。いやな予感がしてズボンの裾をめくってみるとやっぱりいました。大きいヒルが食事をしようと準備の真っ最中です。まさかもういないだろうと油断して虫よけスプレーを持っていなかったのが失敗でした。まだ吸血はされていないようですが、なかなか離れてくれません。最後はライターの火を近づけてとやっと退散させる事あができました(毛が焼けるかと思いました)。あまり谷筋をウロウロしていたら、さらに被害が広がるので急いで尾根に逃げます。

 

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尾根は二次林の中


 木和田の尾根は気持ちのいい二次林帯ですが、標高が低いせいか紅葉はまだまだ。樹林の中を歩くので雨もあまり気になりません。途中、とても変なものを見つけました。これは何でしょう。(自然に出来たもの?それとも誰かのいたずら?

 

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これは何だ!


 やがて鉄塔の下にでると視界が広がります。空は灰色の雲が垂れ込め、山肌を雲が駆け昇って行きます。とても午後から快方に向かう気配はありません・・。

 

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雲が湧いている

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山座同定しようにも視界が悪い

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山腹を駆け上がるガス


 それでも落ち葉でふかふかも道を歩くのは気持ちのいいもので、だんだんと高度を上げるといつの間にか木々も色づき始めています。大きな栗の木の下では山栗のイガがいっぱい落ちていました。

 

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ちょっと色付きはじめ

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山栗のイガ


 中部電力の作業小屋を過ぎると稜線はもうすぐです。鉄塔がずいぶんと大きく見えます。この辺り(標高900m)辺りまで来ると紅葉も結構進んでいるようです。

 

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一瞬、空は明るくなるのだが

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稜線の鉄塔が見えてきた

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稜線付近の紅葉、いい感じ


 巡視路の踏み跡を辿り稜線まで一気に上がります。おもった通りガスで何も見えません・・。おまけに風も強く、体温が一気に下がる感じです。時間はすでに午後になっていますが雨脚は一層強くなった感じ、天気が良くなるなんて言ったのは誰?って感じです。

 

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でも稜線に上がるとこんな感じ

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ガスに煙る鉄塔


 それでも何とか頭陀ヶ平の三角点までは歩くことにします。ここでにっこり記念撮影。こんな雨風ですがそれほど悲壮感が漂っていません。ただ、お昼ごはんを食べる場所があるのかどうかが心配です。

 

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頭陀ヶ平到着

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水も滴るいい男達

 

 当初の目的地だった天狗岩はあきらめ、白船峠へ向かいます。峠からの道は昔から歩き続けられた道らしく、鉄塔巡視路より歩きやすく付けられています。雪の時は苦労するトラバース道も今日は平気です。

 

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白船峠

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峠からの道は歩きやすい


 坂本谷との分岐に来ると雨脚が少し弱くなったので木陰でお昼御飯です。こんな時は暖かいラーメンがとても美味しく感じます。タープなんかを持ってくると食事の時に困らないな~と思いました。次からはちゃんと持ってこよう。

 

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しっとり

 

 帰りは気持ち、空が明るくなってきたのでしっとりと濡れた二次林の紅葉を楽しみながら下ります。御在所辺りの派手な紅葉もいいですが、この辺りの疎林の雰囲気もいいもんです。途中、サルの群れやカモシカに遭遇し、何とも賑やかです。

 

 下山後はアタントの暖かいコーヒーで締め。雨でもなかなかいい感じの山行になりました。ちなみに今日の被害は吸血されたメンバーが一人、私は未遂に終わっています。