晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

渋川 まだまだ修行が足りなかった 2008.08.09

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見ていると簡単なのだが・・


<メンバー>

山仲間

 

<山域>

 

<コース>
愛郷の森‐渋川‐愛郷の森



 暑い・・、私の住んでいる所は岐阜の多治見に続き日本で2番目に暑い街になってしまった。アスファルトも溶けだしそう・・。この暑さの中、家の中にいるとバテテしまいそうなので、堂倉メンバーを誘い出して鈴鹿の沢に出かける事にした。

 

 行先は滋賀県側の渋川。距離は短く半日コースだが、沢ナビでのグレードは3級で、手応えある滝があるらしい。とはいっても堂倉谷に比べたら軽いもんでしょと、なんだかすっかり自信がついてしまったつもり。前日は職場の飲み会だったが、しこたまに焼き肉とビールを食し、かなりのウエイトオーバーで集合場所に向かう。

 

 集合場所は旧永源寺町無いにある愛郷の森、どこにあるんだろうと思っていたら、ジェラードでおなじみの池田牧場のすぐ横だった。キャンプ場の手前の駐車場に車を止め、準備をしているとキャンプをやるのであろう家族連れがたくさんやってくる。駐車場からキャンプ場の方へ少し歩いたところから入渓。最初は平凡な河原歩きだ。堰堤を超えると橋が現れる。

 

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堰堤を超えると橋が現れる。


 やがて両岸が徐々に切り立ってきて谷らしい雰囲気が出てきた。3つ目の堰堤を超えると本格的なゴルジュになり、鈴鹿らしくない雰囲気になる。

 

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雰囲気が出てきた

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堰堤

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鈴鹿じゃないみたい


 ゴルジュの入口には倒木の詰まった3m滝。これは左のおむすび型の岩を超えるが、立派なお助けロープが残置してある。これは昨年までの記録には無かったものだ。足元には大きな鱒が泳いでいた。

 

 

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 大きな鱒が(上流の釣り堀から逃げて来たか)

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おむすび岩は左の凹から

 

 まずはBやんがチャレンジ。左側はオーバーハングしていてなかなか難しい。わずかなクラックをスタンスにして、お助けロープを両手でつかんでよじ登った。なかなか身が軽い。続いてEちゃんもクリア。

 

 最後に私が挑戦したが、最後に体がどうしても持ち上がらず右側の倒木の間をくぐりぬけて越えた。これには大ショック・・。どうも角度が90度に近くなると両手だけでは体を持ち上げる事が出来ないようだ・・。

 

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なんとか越えられそう

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つづいてEちゃん

 

 足回りが簡易な沢足袋で会ったこと、ビールの飲みすぎで体調がイマイチな事・・いろんなことを言い訳にしてもやっぱりショックだ。ダイエットの必要性を強く感じてしまった。

 

 次に現れた大釜を持った2段8mはこの谷最大の滝。これは左側のテラスから巻く。

 

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大きな釜をもった2段8m

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落ち口より


 ショックを引き摺りながらいくつかの滝を超えるが、やっぱり悔しい(まだ言ってる)。Eちゃんには「なんやったら戻って再挑戦してきたら?」なんて言われる始末・・。うー。

 

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これくらいはサクサクっと

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深釜3m

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これは泳ぎで

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余裕のBやん

 

 やがて左手から3段40mの滝が流れ込んでくる場所に出た。ここが難関の3mハングがある場所だ。おもったより早く着いたので、ここでじっくり遊ぶ事にする。

 

 それにしてもこの滝は難関だ。左側は何とかトラバースできそうだが、最後の一手が不安定。高巻くのも高度感があって恐ろしい。右側は残置スリングがあるが上のテラスはツルツルで外傾しており手がかりがない。ここにも立派な残置ロープがかかっていた。

 

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難関ハング3m


 残置ボルトにスリングとカラビナで作った簡易アブミをかけ、お助けロープを使ってなんとか登ることができたが、ラストのEちゃんがボルトまで手が届かないので回収できないという。仕方ないなーと言いながら、ロープで下りてEちゃんをショルダーで登らせた後、いざ、自分が登ろうとするとどうしても登れない。

 

 アブミを付けるとなんとかなるのだが、アブミなしで両手だけで体を持ち上げる事が出来ない。そのうち、腕はパンパンになってきて握力も無くなってきた。
先ほどのおむすび岩のショックがさらに倍増されてしまった・・・。

 

 結局、再びアブミを使って登り、アブミの回収はBやんにお願いした。うーん、情けない。

 

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これも泳ぎで

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まだ泳ぐ

 

 この後も泳いだり直登したり、いくつか滝を超えたが、心は上の空でどうやったらあの滝を越えられるのかと考えてばかり。そのうち、林道(橋)が現れたので遡行終了。

 

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これは直登

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Eちゃんガンバレ

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林道が出てきたら終了

 

 炎天下の林道を20分ほど歩くと池田牧場に出た。まだ時間も早く、今からバーベキューを始める若者たちもいる。のんびり着替え、服を乾かしたりする。

 

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炎天の林道を歩く

 

 で、さあ、帰ろうかという時にEちゃんが「アイスクリーム行く?」の声。池田牧場のジェラートアイスは評判の美味しさなのだ。さっきまではいかにトレーニングしてリベンジを果たすか?ばかりを考えていたのだが、思わず、「せっかくだから行っとく?」と返事してしまった。

 

 でもって、ミルクと桃のダブルを注文し、すっかりアイスを堪能してしまった。これがいかんのだよなー・・。

 

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やっぱり寄ってしまいました

 

 とは言いながら手頃な渋川は手頃で楽しい谷だった。来年はお助けロープ無しで越えられるよう、更なる修行を積むつもり。渋川よ、ぜったいリベンジするからな~!。

 

 今週もつきあってくれたBやん、Eちゃん、ありがとうね。