晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳 雪のテーブルランドへ  2008.01.26

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雪のテーブルランドを目指して

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
山口-(国道歩き)-コグルミ谷-長命水-7合目-真の谷-山頂部-ボタンブチ-幸助の森-東池-P1241-真の谷-7合目-長命水-コグルミ谷-(国道歩き)-山口

 

 1月20日あたりからやってきた寒波は鈴鹿にもようやく雪をもたらした様子。冬型の気圧配置が弱まり始める26日は絶好の山日和になると思い、風邪君の体に鞭を打って今日も山へ向かう。

 

 冬の御池岳へのルートはいつも悩ましいが、今回はオーソドックスに国道歩き→コグルミ谷道を使う。山口のゲート前では先着の車が一台。まだ準備中のようなので先に歩き出す。
 
 国道306は最初こそ全くの雪なし状態だったが、30分ほど歩くとうっすらと雪が現れ、ところどころアイスバーンになっている。うっかり両足を乗せてしまい、身動きできなくなってしまった。

 

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 国道306はアイスバーン状態

 

 今回のメンバーは男4人で、しかも2人は私より10歳以上も若い。国道歩きはまるで競歩のようなピッチで登るのであっという間においていかれる・・。なんとか追いつき、1時間を切るタイムでコグルミ谷へ到着。雪は20cmほどだが先行者のトレースは無い。谷沿いのトラバース道を足先で探りながら進む。

 

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コグルミ谷入り口付近は20cmほどの雪

 

 登山道入り口付近では樹氷こそ見えない物の気温は低く、雪が思ったより少ないせいもあり、なかなか快調なペースで長命水に到着。雪で埋まっていたのを掘り起こし水分補給。前日ビールを飲んだせいか、大汗をかいてしまったのでとてもおいしい。

 

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 長命水を掘り起こして喉を潤す

 

 近藤岩を過ぎる辺りまではなんとか壷足で歩けたが、冬道を直進するあたりから厳しくなってきた。新雪はズボズボと埋まり、岩の間に足をとられると太ももまで沈んでしまう。ここでスノーシューを装着。

 

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近藤岩を過ぎると膝から膝上の積雪

 

 4人交代でラッセルしながらなんとか稜線へ這い上がる。私が先頭を受け持った時間が一番短かったような・・。もう少し鍛えないといけないなー。

 

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稜線への詰めはキツカッタ~

 

 冬道はカタクリ峠(6合目)と7合目の間の稜線へたどり着く。ここまで上がると辺りの木々は樹氷に覆われ、登山道は樹氷の回廊となる。うーん、やっぱりいいなあ。

 

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県境稜線は樹氷の回廊

 

 稜線を乗り越して真の谷へ降り、8合目の標識の少し手前で斜面に取り付き、テーブルランドを目指す。森の樹氷はどんどん色濃くなり、あたりは幻想的な世界に変わっていく。登りで息が切れるがそんなのは忘れさせてくれるだけの美しさがあった。

 

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テーブルランドへの登りは樹氷の森

 

 やがて目の前が開けるといよいよテーブルランドだ。空は曇っているせいで、地表と空の区別がつかず、真っ白な世界をただ、歩いているだけのような気がする。枝も幹も雪に覆われた木を目標に登っていく。

 

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もうすぐテーブルランド

 

 コグルミ谷の登山道から約3時間でテーブルランドに到着。あたり一面雪景色だが、生憎雲がかかり、青空は望めない。振り返ると雲の隙間から下界が見える。お腹が空いてきたがボタンブチまで移動してからお昼にする。空を流れる雲は早く、一瞬青空が顔を見せるがすぐにガスに覆われてしまう。

 

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雲の隙間から下界が見える

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ボタンブチへ向かう

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雪の奥の平

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つかの間の青空

 

 3週間雪が降っていないせいか、積雪の絶対量はずいぶんと少なく、まだ笹が露出している。おそらくここ2,3日で積もったのだろう。新雪スノーシューでも膝まで沈むのでボタンブチまでの水平移動もなかなかスピードが上がらない。

 

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晴れないなー・・

 

 ボタンブチに到着。見下ろすT字尾根も奥の平も真っ白な樹氷に覆われていいて、ここでも息を呑むほどの美しさ。つくづく青空を望めないのが恨めしい。
風も収まってきたので、近くの樹林の脇でランチタイム。
 

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ボタンブチからT字尾根

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幸助の森

 

 寒い日はやっぱりラーメンに限るということで、お湯を沸かしカップヌードルを作る。でもって、おにぎりの変わりにはパンを食べる。氷点下ではおにぎりが凍ってしまい、とても食べられたものでは無い。

 

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お昼はやっぱり暖かいラーメンで

 

 のんびりくつろぎながら、「晴れないかなー」なんていっていると雪がぱらついてきた。風が無いので大きな結晶がハラハラと降ってくる。ヒップソリの上に乗った結晶をまじまじと眺めるときれいな6角形をしていた。自然の不思議を感じる。

 

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雪が降ってきた

 

 お腹がいっぱいになったところで奥の平を目指して歩くことにする。フワフアの雪をスノーシューで踏みしめながら歩くのは楽しい。辺りはガスが少し濃くなってきて幻想的な雰囲気になってきた。我々以外にはだれもおらず、しーんと静まりかえった世界を4人で独占した。

 

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奥の平探訪

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ガスが出てきた

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覆いかぶさってくるような樹氷

 

 東池、青のドリーネまで行ったが展望は望めそうに無い。これ以上ガスが濃くなると少々危険なので帰ることにする。帰りは南峰(P1241)を経由して真の谷へ降りる。

 

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東池

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終始、白と灰色の世界

 

 P1241への登りでスノーシューのトレースを見つけた。後を追っていくと歩人クラブの隊長さんだった。青空に樹氷を求めて先週に引き続き御池岳に入っているそうで、今日のルートは木和田から。ガスに覆われた奥の平を見て残念そうにされていた。

 

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P1241への登り

 

 それでも、P1241では一瞬、青空が顔を見せたのですばやく写真に撮る。今日はこれで充分だ。後はシリセードを交えながら真の谷へ降り、来た道を引き返す。

 

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一瞬の青空

 

 コグルミ谷の登山口へは15時半くらいに到着。登山道のトレースを見ると結構な人が入ってきたようだが、みんな退却したのだろうか。

 

 ここからゲートまでまた国道歩きがあるのかと思うと少々うんざりしたが、何はともあれ雪の御池岳を楽しむことが出来、大満足の山行だった。