晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

藤原岳 登り初めは新雪ハイク 2008.01.03 曇り後晴れ

雪の藤原岳

 藤原岳を眺める

 

<メンバー>
山仲間

 

<山域>

 

<コース>
藤原簡易P-聖宝寺口-8合目-藤原山荘-天狗岩-頭陀ヶ平-白船峠-木和田尾-藤原簡易P

 

 正月は山で迎える・・なんてのもいいかなーと思っていたが、やっぱり親兄弟の顔を見ないと大事な事を忘れてしまうような気がしたのでとりあえず帰省。大晦日と元日は私の実家、二日は妻の実家で過ごす。

 

 そんな訳で初登りは正月3日。椿大神社で初詣の後で入道ヶ岳とも思ったが、ちょうど、早めに帰省先や旅行先から帰ってきた山仲間が雪で遊びたいというので、藤原岳へ一緒に出かける事にする。

 

 年越し寒波の影響で雪はそこそこ積もっているようだ。藤原岳から白船峠の周回コースを取る為、藤原簡易Pに車を停め出発。

 

 舗装された東海自然歩道を歩き、聖宝寺口から取り付く。登山口あたりでもうっすらと雪が積もっているが、気温がそれほど低くないので早くも溶け始めている。単調な植林の間の道を黙々と登って行く。4合目あたりでようやく雪がしっかりと現れ始めた。

 

聖宝寺道 4合目

 

 5合目まで来ると植林は終わり、二次林の中の明るい道となる。6合目あたりでは40cmほどの積雪。先行するトレースは恐らく二人連れのみ。大半は大貝戸から登っているのだろう。6合目あたりでは完全に雪山の雰囲気。いい感じ。

 

聖宝寺道 6合目

 

 8合目に到着するともう12時になっていた。少しスタートが遅かったか。すでに下山し始めている人とすれ違いだす。でも、この方が小屋も空いているだろう。

 9合目で一気に展望が広がるが灰色の雲がかかっている。登山道は多くの人のトレースできれいに圧雪されているが少し脇にはフカフカ新雪が積もっている。思わず、倒れこみ人間スタンプを押す、EちゃんとTちゃん。

 

9合目あたり

人間スタンプ

 

 最後の急斜面では下山してくる人のトレースが方々に着いているので、どこから登っていいか迷ってしまう。雪は若干重めでここまでアイゼン、ワカンは必要なし。藤原山荘手前の稜線に上がると霧氷が現れ始める。カメラを向けるとなぜかポーズをとる二人。

 

藤原山荘手前の急斜面

稜線にでると霧氷が

なぜかポーズをとる

 

 展望丘方面を眺めると雲がかかってくいる。天気予報では12:00から15:00ぐらいに晴れてくるはずなのだが・・。小屋は予想通り空いていたのでゆったりと食事をとる。小屋では「ヨレヨレ山便り」の三太夫さんとお会いする。

 

展望丘 雲がかかる

 

 食事を済ませ、小屋を出るとなんだか青空が広がってきた。曇天では灰色の世界だったのが太陽の光を浴びて急に輝きだしたようだ。

 

藤原山荘

雲が晴れてきた?

 

 スノーシューを履いてまずは天狗岩まで歩く。たくさんの人が天狗岩へ向かったようでトレースはしっかりしている。斜めから差し込む日の光を浴びる雪原は息を呑むような美しさだ。ちょうどいいタイミングに登ったもんだ。

 

天狗岩へのプロムナード

美しさに思わずバンザイ

展望丘を振り返る

風が強い

 

 天狗岩までは約30分ほどで到着。藤原岳(展望丘)を振り返ると真っ白な西斜面に太陽が当たってとても美しい景色を見せてくれる。これほど見事な雪景色は1シーズンで何回も見られるものでは無い。今年は幸先いいなあ。

 

天狗岩のピーク

木の陰が美しい

まっしろの展望丘

天狗岩より

 

 天狗岩から先はトレースの無い新雪ラッセルだ。一旦、登山道へ戻るのが本来のルートだが、そのまま北進してトラバース気味に登山道へ復帰する予定だ。積雪は膝ぐらいあり、スノーシューでもズボズボ沈む。ただ、雪質は軽く足への負担はそれほどではない。先には鹿の足跡が続くだけだ。

 

鹿の足跡だけが続く

スノーシューもひざまで埋まる

 

 やっとの思いで頭陀ヶ平に到着。御池岳も真っ白に染まっている。のんびり景色を眺めていたいが、かなり日が傾いてきたので少しあせりだす。

 

やっと頭陀ヶ平

影が伸びてきた

鉄塔から下を眺める

 

 一旦白船峠まで下りて、木和田尾経由で一目散に下山する。坂本谷分岐まではラッセルしながらのトラバースだったのでかなりきついのだが、日没と追いかけっこをしなければいけないので、そうもいってられない。

 

樹林の回廊を・・急げ急げ

 

 坂本谷分岐で下からあがって来るトレースを見つける。このトレースは白船峠には向かわず、まっすぐ頭陀ヶ平に上がっていっている。こんなツワモノはもしかしてmayonekoさんかなーと思いながら、トレースにしたがって下っていく。

 

 それでも、結局日没までに下山することは出来ず、最後はヘッデンのお世話になってしまった。幸いトレースがあったので、それを頼りに歩くことが出来たが、まったくのノートレースだとどうなっていたか判らない。

 

 登り初めできれいな景色を見られたのはラッキーだったが、ラッセル時のタイムロスを読み違えるなど、反省も多い山行だった。

 今年は奢る事無く、侮る事無く、慎重に安全第一で山歩きをしていこう。そんな風に思った2008年初登りだった。