晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳 今シーズン初めての雪山! 2007.12.16

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御池の池も凍る寒さ(元池)

 

<メンバー>
単独

 

<山域>

 

<コース>
コグルミ谷-カタクリ峠-丸山-風池-ボタンブチ-丸山-南池-真の池-日本庭園-元池-鈴北岳-鞍掛峠

 

 今年は山仲間に恵まれたせいか単独行が極めて少ない気がする・・。前回の単独は9月1日の東多古知谷だから3ヶ月近く一人で歩いていない。久しぶりに一人歩きがしたくて地図と天気予報をにらめっこしていたら、土曜日からの寒気が鈴鹿北部に結構雪を降らしているようだ。年が明ける前に少しは雪を楽しんでこようということで、御池岳に出かける事にした。

 

 今日は長い距離を歩こうと考えていた為、少し早めに家を出る。ちょうど桑名辺りで朝日が昇ってきたので、車を木曽川の堤防に止めてパチリ。思わぬ美しい光景に今日はラッキーな予感。

 

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木曽三川に昇る朝日

 

 桑名から北上し、いなべ市へ入る。阿下喜から国道306をさらに北上し藤原岳の登山口へ。最初は木和田から登ろうと思ったが、ハンターの人がたくさん山へ入っていたので予定変更。コグルミ谷から登ることにした。

 

 コグルミ谷の入り口あたりでは、雪ははうっすらと積もる程度。落ち葉の上に積もった雪に足を滑らせないように慎重に歩く。
遠くで鉄砲の発射音が響く。くわばらくわばら・・。

 

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雪がうっすらのコグルミ谷

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木の実に雪が積もる

 

 風邪による体力低下と忘年会続きによる体重増加を心配したが、思ったより順調なペースで歩くことが出来た。長命水あたりでは10cmほどの積雪。長命水を飲んでみると暖かく感じる。

 

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長命水はコンコンと湧いていた

 

 さらに登って近藤岩に到着。2年前の台風で割れた破片の傾きが大きくなったような気がする。雪が積もって寒そう。

 

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近藤岩も雪で寒そう・・

 

 積雪はそれほど多くないのでカタクリ峠までは夏道を使って登る。今日は私が第一走者のようで、トレースの無い斜面に足跡をつけていくのは気持ちいい。でも、道を外すと後続の人にすぐに判ってしまうので恥ずかしい。外さないように慎重に道をつけていく。カタクリ峠は20cmほどの積雪でしんと静まりかえっていた。少し休憩。

 

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雪で真っ白なカタクリ

 

 カタクリ峠で休憩していると、木和田から稜線沿いに登ってきた3人パーティーがやってきた。今日はせっかくのバージンスノーなので先頭を歩こうと、休憩もそこそこに歩きはじめたが、7合目の看板のところで道を外す。この辺りは少しややこしい地形で、記憶もあやふやだ。

 

 後続のパーティーが追いついてきたので、彼らに先にいってもらう。少しだけ斜面を強引に登ると登山道に復帰できた。

 

 8合目からは再び先頭を歩くことになり、嬉々として足跡を刻んでいく。9合目辺りではガスもでてきて雪もぱらついてきた。これでは展望も期待できないかな。

 

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9合目 雪が深くなってきた

 

 コグルミ谷から2時間と少しで丸山に到着。ここへ来るのも久しぶりだ。ガスのせいで視界はまったく無い。時間に余裕もあるので早めの昼食をとり、ガスが切れるのを待つ。テルモスの紅茶がおいしい。

 

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頂上、視界ゼロ

 

 しばらく待ってもガスは晴れそうに無い。じっとしていても寒くなるだけなのでとりあえず移動することに。西に向けて斜面を下るとちょうど風池にでた。池面は凍り雪が積もっている。周りの音が急に消えてしまったような静寂に包まれる。

 

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樹氷の森を駆け下りて

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風池

 

 風池からテーブルの淵にそって南へ下る。斜面を駆け上がると奥の平がバーンと目の前に広がった。まだ、雪の量は少なく、笹が頭を出しているがそれでも一面の雪景色だ。雪の奥の平は何度見ても心を奪われてしまう。

 

 ボタンブチに座り、ガスが晴れるのを待つ。頭上を雲が結構なスピードで流れていく。時々、なんの気まぐれか、ぽつんと日が差し込む場所が出来、そこだけが白く光っているように見える。

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モノトーンの奥の平

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日が差す場所だけ白く光る

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幸助の森

 

 だんだんガスが晴れてきて展望が利き始めた。写真を何枚も撮るが、青空が覗くまでではないのでモノトーンの白黒写真のような景色ばかり。ここでもじっとしていると寒いので移動開始。いったん、丸山へ戻り、今度は日本庭園を目指そう。

 

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ガスが晴れてきた

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風に耐える木々

 

 丸山では別の3人パーティーが休憩をしていた。さすが御池岳だ、こんな天気でも他の人に会う事が出来る。北西にコンパスをあわせて再び斜面を下り始めたが、森が開けたところで急にガスが濃くなって視界が10m以下になってしまった。うーん、身動きが取れない。大体の位置関係はわかっているのでコンパスを頼りに歩くことも出来そうだが不安が勝ってしまう。引き返そうか考えていると風が吹いて一気に視界が広がった。これで一安心。

 

 日本庭園へ向けて歩いていくと、再び森の中へ入っていく。ここでも凍りついた池に遭遇。場所からして南池だろう。

 

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南池

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滑らかな雪の紋様

 

 ここからは適当に歩きやすい所を歩いていくと真の池に出る。真の池も例外なく凍り付いていた。振り返ると自分の足跡だけが雪原に刻まれている。やっぱり雪山はいいな。

 

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真の池

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振り返る

 

 日本庭園に付く頃には空はだんだん晴れてきた。気温が低いせいか、雪質はよく、ワカンなしでも重さ感じる事無く歩くことが出来る。広々とした雪原を歩いていると一人でいるのが何だかもったいない気がしてくる。

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雪の日本庭園

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ちょっと一服

 

 せっかくなので元池に立ち寄る。ここも凍っていた。夢中で写真を撮っていたら足元がいつの間にか沈んでいた。知らない間に池の上に乗ってしまっていたようだ。危ない危ない。

 

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凍りつく元池

 

 帰りは鈴北岳から鞍掛峠へ。雪の鞍掛の尾根は歩きやすく、半分すべるように下っていく。鞍掛地蔵様が雪だらけになっていたので雪を払ってあげる。残念ながら傘は持っていなかったけど、恩返ししてくれるかな?

 

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北岳より見下ろす

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鞍掛地蔵様も雪だらけ

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雪を払ってあげました

 

 峠ではハンター人たちが解散するところだった。出くわすことが無くて良かった良かった。