台高 堂倉谷 沢登り 怒涛の本流遡行③ 2007.09.22-23
<メンバー>
山仲間
<山域>
台高
<コース>
大台ケ原P-日出ヶ岳-堂倉滝-中七つ釜-奥七つ釜-堰堤-地池谷出合(泊)-(本流遡行)-正木ヶ原-大台ケ原P
寒さと背中の痛さに苦しめられたが、それでも明るくなり始めるまではシュラフカバーの中にいた。寒さで出るに出られないのだ。モゾモゾと体を動かして見ると筋肉痛やだるさは無い。今日も大丈夫そうだ。 あまりのんびり寝てもいられないので、ゴソゴソとツエルトから這い出して準備を始める。
が、やはり寒い・・。はなごんさんが焚き火を起こすとどうもそこから離れられない。T氏さんが作ってくれた「地池にゅうめん」を食べ、「地池コーヒー」を飲むとようやく落ち着いてきた。さあ、行きますか。
地池谷のモーニングコーヒー(提供T氏)
斜面を下り、林道から谷に降りると最初は平流をのんびりと歩く。やがて二つ目の堰堤が現れたところで、通過したはずのミネコシ谷出合に気づいていない。遡行図が間違えてるかも、なんて話がでたが結局は3人とも寝ぼけていただけだった。
穏やかな流れの中をスタート
二つ目の堰堤が
穏やかな流れがしばらく続き、なんだか京都の奥座敷の中を歩いているような雰囲気。岩陰にはダイモンジソウが咲き、水面には少し気の早い紅葉が浮かんでいる。山奥はすっかり秋になっている。
もうダイモンジソウが
小さい秋見つけた
谷は出合を過ぎるたびに流れを小さくしていくが、徐々に傾斜が立ってきて滝が現れ始めた。みんなのエンジンもかかってきたようで、はなごんさん、T氏さんも颯爽と岩を飛び越えていく。T氏さんは朝一のシャワーで今日も元気一杯。
エンジンかかってきたよ~
滝が現れる
朝一のシャワー
流木の詰まった3m滝にてこずった後は幅広20m。T氏さんがトップで登り、後続を確保。ホールドは豊富でけっこう簡単に登れたような気がする。
幅広20m
トップのT氏さん
やがて、本日の核心部2段25m滝が現れる。中段のテラスまでは右側を、そこから上は左側を登るようだ。先頭のはなごんさんがザイルをつけてトップを登る。
今日の核心 2段25m
取り付き部から
はなごんさんはどうやらコースとりを間違ったようで、右側で行き詰ったようだ。続いて私がなんとか中段テラスまで登る。T氏さんも登ってきて残置にシュリンゲをかけて支点を造る。私がはなごんさんを確保してなんとか3人が中段へ。
私も挑戦(提供T氏)
上段は左のルンゼを上がってなんとかクリア。その上は溝状3段15m。さして難しくは無いが、最上段は狭いバンドを利用して落ち口へ上がる。
上段は狭いバンドを使って
ここまででずいぶん高度を稼いだようで、稜線もかなり近い。流れも一気に穏やかになり、滑滝が連続する癒し渓へ変化する。ああ、気持ちがいい。
核心を越えると原生林に滑 癒される~
ほっとすると景色も穏やかに
傾斜もほとんど無くなり、大台ケ原の台地上部へ近づいたことがわかる。もう水は切れるだろうと思っても、これでもかというほど滑が現れる。正直、もういいよって感じ。
いつまでも続く
水が切れると深い森の中を歩くことになる。巨木が生い茂る苔むした森を歩くのもまた、いい雰囲気。だが、疲労も一杯で足がパンパンになってきた。うーんまだかなー。
ようやく水が切れ、深い森に
やがて立ち枯れた木が現れると、普通の観光客の姿が見え始めた。正木ヶ原に到着だ。大台ケ原周遊コースのそばに上がってきたようだが、ここは立ち入り禁止区域なので、そそくさと遊歩道へ入る。いままでメンバー以外の人には会わなかったので新鮮なような恥ずかしいような。
立ち枯れた木があらわれると
正木ヶ原に到着
正木ヶ原の展望台で記念撮影。ああ、楽しかった。ここからは遊歩道を30分ほど歩いて大台ケ原駐車場へ。
お疲れ様でした
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二日間のとても密度の濃い時間が終わりました。関西一の呼び声の高い堂倉谷は噂に違わずすばらしい谷でした。そして、何より、初心者の私を気遣い、安全に楽しく遡行できるよう心を砕いてくれた、はなごんさん、T氏さんに心から感謝です。ありがとうございました。