ジャンプ
夢のようなアルプス赤木沢遡行から1週間・・・やはり下界は暑く世間はセチガライ。たっぷり充電したはずだが、週末になればもう山へ行きたくなってしまう。
小さな滝を超え、濡れるのも平気になってきたので順調に歩みを進める。今日は男二人なのでずいぶんとペースが早い。やがて最初の核心部である深い釜をもった6m滝に到着。ここでしばし休憩。
この滝は釜を泳いで滝の左側に取り付く。今日は水量が比較的少なめなので泳ぎも押し返されることもなく簡単に取り付くことができる。上から見下ろすと結構怖そうに見えるが実はそうではない。岩壁には渓谷には欠かせないイワタバコが咲いている。
渓流には欠かせないイワタバコ
ナメ滝
明るい川床を歩く
ヤブコギは複雑な小尾根を乗り越して隣のツメカリ谷の支流へ入るが、ここでみんな良く迷うようだ。
最短距離を歩くポイントは、
①最初は沢沿い、分岐はとにかく右へ向かう。 ②谷が詰まったら小さな尾根に上がる。この尾根には小さな仕事道が付いている(紫の荷造り紐)ので、これを左に進む。 ③しばらく進むと右側へ下りる薄い踏み跡があるので、これを下り(跡はすぐに消える)後は沢をつたってひたすら下りる。
下っている途中に林業で使われたワイヤーの残骸が出てくる。こんな所でよく材木を運んだな~などと考えながらヤブを漕いでいくとヤブが終わり、小さな流れと合流する。ヤブ漕ぎはここで終了。上手くいくと20分ぐらいで通過可能だ。
ヘルメットで水をすくって頭から浴び、汗と誇りと木の枝を洗い流す。さっぱりした所でツメカリ谷の下降を開始する。ヤブ漕ぎ終了地点は裏見の滝の手前の支流になるため、ツメカリ谷本流に合流した後、少し登って裏見の滝で昼食にする。おにぎりで腹を満たした後は滝に打たれたり、滝の裏側に廻ったりして水遊び。途中でトンボが腕にとまってしばらく離れないので写真に撮る。
滝裏から
腕にとまるトンボ
昼食の後は本格的なツメカリ谷下降だ。当然たくさんの滝が現れる。登るときは色々ルート考えたりするが下りは釜が深そうならすぐに飛び込む。これはラクチンだ。
ジャンプ!
スダレ滝
ツメカリ谷も明るい階段状のスダレ滝や滑滝が連続する面白い谷だ。今度はこちらから登って見るのもきっと楽しいだろう。廊下の出口にかかる滝ではウェットスーツにライフジャケット、ヘルメットのツアーと遭遇。女の子ばかりだったのが印象的だ。思わずサークルの会員募集のビラでも配ったらどうなるか・・なんて考えて見た。
テクテクとゴーロを歩くと見覚えのある木のブランコが現れる。白滝谷出合だ。Bやんはここから白滝谷を遡って見たいという。今日2本めの遡行で野球でいうならダブルヘッダーだ。すこしきついかなとも思ったが、ヘトヘトになるまで遊ぶと決めたので、さっそく遡行開始。
白滝谷は小さな谷でさほど面白みのある滝ではなかった。おまけに水量も少ないのでなおさらだろう。登山道が脇を平行して走っているので、遡行中も見慣れた光景にであう。やがて平坦になり、登山道と交差する滑床で今日の第2ラウンド終了。ここからは歩きなれた登山道をつかって白滝谷出合いに戻る。
登山道と合流する滑床
再び本流についた後は、一気に下降する。ツメカリ谷出合いまではゴーロ歩きが退屈だが、出合いからはもう泳ぎ三昧。足も少しくたびれてきたので少しでも水深があると流れに身を任せて楽をする。
ゴール間近は巨大な岩壁で造られた廊下帯になる。ここでも果敢に飛び込みと泳ぎを駆使して難なく通過。もう泳ぎすぎで全身がくたくたになってきた。
城塞のような岩
デイキャンプの子供たちが
車に戻って着替え、再び石グレ峠を越えて三重県側に戻る。今日は愛知川界隈ではもっとも楽しいであろうコースを廻ることができ、白滝谷遡行というおまけまでついた実に欲張りな一日だった。Bやん、一日つきあってくれてありがとう。