ハクサンフウロ
<メンバー>
サークル
<山域>
白山
<コース>
平瀬道登山口-室堂-御前峰(白山)-池めぐり-室堂-平瀬道登山口
いくらなんでも梅雨明けしているだろう。久しぶりに花旅もいいかもしれないという事で、7月の最後の週末に「花の山、白山」に出かけた。室堂もしくは南竜ヶ馬場で一泊というのが一般的なコースだが、あえて最短時間で行ける平瀬道からの日帰りピストンを選択。前日はふもとのキャンプ場で温泉とすき焼きを楽しみ、鋭気を養って、明け方の5時平瀬道登山口を出発。
平瀬道登山口
歩き初めてすぐはぶなの巨木の森の中を歩く。さすがに日本海側の豪雪地帯だけあって、木の大きさが半端でない。鈴鹿ではめったに見ることができない一抱え以上もあるぶなの巨木の中を縫うように歩く。睡眠ばっちりで体も軽い。フィットンチッドを目一杯吸い込みながら快調に歩く。
最初はぶなの森を
徐々に高度を上げていくと大きな木は姿を消していくが、白いしわしわの幹を持ったダケカンバだけが目立ち始める。巨人のようなダケカンバだけが斜面に生えている光景はなんだか不思議な雰囲気。
ダケカンバが現れる
ダケカンバの森と稜線
やがて、背丈を越える樹木は姿を消し、近くにチューリップハットをかぶせたような白山が見えてきた。雲ひとつない青空に雪渓が映える。登山道の脇にも色とりどりの花が現れる。見たこともない花たちの写真撮影に忙しく、一気にペースダウン。
白山が見えてきた
登山道の花たち① ヨツバシオガマ
登山道の花たち② シモツケソウ
登山道の花たち③ ニッコウキスゲ
登山道の花たち④ オオバギボウシ
それでも約2時間で大倉山避難小屋に到着。少し長めの休憩をとった後、再び出発。思ったよりいいペースで歩けている。ここからも花たちで一杯で、まるでお花畑の中を歩いているよう。
大倉山避難小屋
登山道の花たち⑤ ハクサンフウロ
登山道の花たち⑥ オオバタケシマラン
登山道の花たち⑦ オオヒョウタンボク
登山道の花たち⑧ イブキトラノオ
登山道の花たち⑨ グンナイフウロ
登山道の花たち⑩ コバイケイソウの群落
やがて台地状のところまで登ると白山はぐっと大きくなる。花の数も種類もぐっと増えてきて、みんなの笑顔もこぼれんばかり。いいね、いいねを繰り返しながらぶらぶらと歩く。
お花畑と白山
雲ひとつない青空
ハクサンフウロの群落
やがて周りはハイマツの平原に変わり、一気に高山の雰囲気に。岩の上にはコケモモ。
クロユリが群落を作り、雪解け水の周りには
ハクサンコザクラが可憐な花をつけている。
コケモモ
ハイマツの平原と雪渓
ハクサンコザクラ
前夜、室堂で泊まったと思われるパーティーとすれ違う回数が増えてくると、室堂の赤い屋根が見えてきた。鳥居の前の広場はたくさんの人でにぎわっており、さすがに人気の山なのが改めてうかがえる。さあ、ここで一服したら頂上を目指しましょう。
室堂の赤い屋根が見えてきた
室堂はやっぱりすごい人出だ。テント泊装備の若者もいれば、軽装で山登り初心者と思われる人も見える。みんな晴天の花の山にご機嫌の様子。鳥居の前の広場で休憩し、軽い食事をした後、頂上の御前峰を目指し歩き始める。
御前峰を目指し
山頂までの視界は良好で、歩き始めからずっと頂上が見えている。こういう場合歩いても歩いても山頂はなかなか近づいて来ず、景色もあんまり変わらないのでいささかくたびれてくる。それでも道中の花たちに目を楽しませてもらいながら御前峰山頂に到着。
クルマユリ
イワギキョウ
御前峰山頂はあいにくのガスだった。どうも北側から雲がどんどん流れてきているようで、火口のお池めぐりコースも上からは見えない。霊験あらたかな白山の神様にお参りをしてから火口へ降りていく。
白山の神様にお祈り
頂上で
白山は火山なので、火口の
カルデラに水がたまって池になっている。このあたりは
御嶽山に似ているな~。池の周りには雪渓が残り、あたりはガスが漂う幽玄の世界。風もひんやりして下界の暑さを忘れさせる。
お池めぐりへ
雪渓は気持ちいい~
次第にガスが
剣が峰を右手に見ながらぐるっと回り込むように歩く。翠ヶ池、百姓池を過ぎ、千蛇ヶ池の分岐でお花畑コースを選択する。なだらかな平原をお花を眺めながらテクテク歩く。なんともいい感じだが、花が多すぎていささか食傷気味。それでも
クロユリ、
ハクサンコザクラの群落では思わず息を呑んでしまう。
裏から見た御前峰
イワカガミ
イワヒゲ
シナノキンバイ
お花畑
ハクサンコザクラ
クロユリ
ぐるっと歩いて再び室堂へ到着。ここでようやく昼ごはんにする。で、ザック覗いてみると今日は行動食しかもって来ていなかったことに気づいた。長距離なのでゆっくりご飯を食べている暇もないだろうと踏んだのだが、まわりではデザートのブドウもでてきてのんびりムード。
オールレーズンだけの昼食では味気ないので室堂センターで
カップヌードルを買う。で、これがなんと400円(地上の3倍弱!)。
なんとも贅沢なハクサン
カップヌードルをいただく。
ハクサン
カップヌードル(白山の固有種、外見、中身は地上種とまったく同じだが価格が3倍近く)
下山は来た道を戻る。来た時に撮り忘れた花を撮りながら歩く。昼を過ぎると太陽がじりじり照りつけ、徐々に標高が下がってくるにつれて気温がどんどん上がってくる。汗をだらだらとかきながらゴールはまだかまだかと足を進ませる。遅い時間にもかかわらず登ってくるパー
ティーといくつもすれ違う。
ハクサンチドリ
白水湖がだんだん大きくなってくるとゴールは近い。結局スタートから9時間半で無事下山。すぐに車に飛び乗ってふもとの温泉に向かう
帰りは暑い~
温泉で汗を流しさっぱりした後は一路名古屋へ。行楽帰りの車で少し渋滞した
東海北陸道を過ぎ、一宮で仲間と解散。今日も晴天に恵まれてとてもよい山行だった。なんだか今年はついてるのかなー。
終わり