晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

アニマルトラッキング in 鈴鹿 2007.02.17

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何の足跡?

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
朝明~伊勢谷~ぶな清水~腰越峠~朝明

 

 このところハードな山行が続いていたが、今日はサークルのアニマルトラッキングに参加する事にした。雪の上に着いた動物の足跡を追い、動物の行動や生態を知ろうという少し知的な野遊びだ。

 

 集合は9時だが、天気予報では晴れるのは午前中だけ。気になる雪の様子を偵察するのと綺麗な日の出が見たいと思い、朝5時に朝明を出発。日の出までに稜線に出て、朝日を眺めながら朝飯にしようと、コーヒー入りのテルモスとアンパン、カメラと三脚だけを持って真っ暗な伊勢谷を歩き出す。

 

 今日は月も無く、本当の真っ暗だ。何も無い山の中だとさほど恐ろしくも無いが、昔の旧街道なので少し薄気味悪い。余計な事は考えないようにしてヘッデンの灯りの範囲だけ見ながら黙々と歩く。

 

 堰堤の上に出ると伊勢平野の灯りが見える。休憩を兼ねて夜景を撮影する。空気が湿っているせいかあまりクリアーには見えない。

 

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真っ暗な伊勢谷からの夜景

 

 通い慣れた道だが、やっぱり暗いと勝手が違う。迷ったり、躓いたりしながら日の出の20分前に根の平峠に到着。残り時間を気にしながら水晶岳に向けて県境縦走路を駆け上る。割堀状の急登を越えると比較的傾斜は緩やかになり、やがて雑木が途切れて東に視界の開けた場所に来た。もう既にあたりは明るい。三脚をセットし、アンパンをかじりながら日の出を待つ。

 

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紫に染まる空

 

 しかし、星が瞬くようだった空も雲がどんどん出てきて、地平線を覆ってしまい、綺麗な日のでは見るコトが出来なかった。雲の間に登る弱々しい朝陽を眺め、一旦下山することにする。

 

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弱々しい朝陽

 

 朝明Pで集合時間までひと寝入り・・。2月は500円おじさんもいないのでのんびりできる。やがて仲間がどんどん集まってきた。今日のメンバーは9名(うち女性6名)の賑やか山行となった。

 

 再び、伊勢谷を根の平峠まで上って行くことになるが、前日に降った雪がうっすらと積もり、動物達の足跡があちらこちらに見える。改めてみると多彩な動物達がいて面白い。鹿の他にも、うさぎ、キツネ、タヌキ、イタチの仲間、ネズミなど、普段は決して人前に姿を見せない動物達があちこちに痕跡を残している。

 

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アニマルトラッキング開始

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イタチ?

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たぬき?

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これは何でしょ

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これは野ネズミ(真ん中の線が尻尾の跡)

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新種発見?

 

 根の平峠の手前を左に折れて、ぶな清水へ向かう。暖かい冬だが、この辺りまで上ってくると結構冷えるのか、沢にはツララが無数にかかっていた。

 

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沢にはツララが

 

 ぶな清水の前で昼食をとる。今日は産休でしばらく山から遠ざかっていた仲間の復帰山行でもあったので、話しが弾む。こんな大声でおしゃべりしていれば動物達は逃げてしまうだろうな~と思う。あまり遅くなると天気が崩れてくるので出発する。

 

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ぶな清水で集合写真

 

 とりあえず、国見岳からハライドに延びる稜線に上がるが、その途中でシカの足跡を見つけた。さすがのシカも滑ったりしながら歩いている。せっかくなのでコースを外れることを覚悟で足跡をつけてみる。

 

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雲行が怪しい

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鹿の足跡を追跡中

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足跡のその先には!

 

 足跡は名も無い尾根を朝明方面に下っている。ついて行こうとの声もあったが、どんなところに迷い込むか、わかったものじゃないのでコースに戻る事に。するの目の前に、谷が現れ、それが傾斜といい、雪の積もり具合といい、抜群のシリセードゲレンデとなっていた。少ない積雪にあきらめていたメンバーは狂喜して斜面に飛び込みすべり始める。

 

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シリセード大会開始~!!

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早い早い~

 

 夢中になって遊んでいると雪が降ってきた。下では雨になっていそうな重い雪だ。時間もいい加減なので本当に下山することにする。

 

 腰越峠への下り道は足場が悪く難儀した。案の定、雪は雨に変わり歩くのが辛くなってくる。何度かルートを失い、腰越峠にたどり着く頃にはハライドに上る気力はとうに失せていた。

 

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雨に煙るハライド

 

 雨のなか、足場の悪い谷を延々と下ってようやく、朝明Pに到着。濡れた合羽を脱いですっきりした後は、下界で反省会。ここでもおしゃべりが延々と続くが楽しいひと時。

 

 今日は日の出こそ不発だったが、アニマルトラッキングとシリセードの両方が楽しめて、実りの多い山行だった。みんなありがとう。