晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

伊吹山 雪山入門に全く雪無し・・ 2007.02.10

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 伊吹山3合目より(これが2月と誰が思うであろうか)

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>
伊吹

 

<コース>
3合目~頂上 ピストン

 

 本来、寒さがもっとも厳しいはずの2月上旬、雪山未経験者を含むサークルのメンバーと伊吹山へ出かけた。

 

 当初の計画はこう⇒「雪の斜面はワカン、スノーシューでひたすら登り、頂上で樹氷見物。下山はヒップソリを使って超ロングシリセードでスキー場まで一気に!」考えていた。

 

 しかし、ゴンドラ乗り場の駐車場に雪は全く無く、いやな予感がする。

 

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スキー場の駐車場のはずなのだが

 

 ゴンドラを降りて3合目に立って、いやな予感は現実となって目の前に広がっていた。雪が全く無いのである・・。シリセードで降りてくるはずの広大な斜面に全く雪は無く、茶色い地面がむき出しになっている・・。いくらなんでもこれは無いだろうという位のショックだった。

 

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雪が全く無い!!

 

 スキー場は人工降雪機でゲレンデ一面を滑走可能にし、辛うじて営業を行っている。苦しいだろうなー。

 

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人工降雪機で辛うじて滑れるゲレンデ

 

 とはいっても、このまま引き返すわけにも行かないので、とりあえず登り始める。登山道は早春の山のように雪解け水で田んぼ状態。思わず花が咲いていないか地面を探してしまった。

 

 青空が広がり、いいコンディションのはずなのだが、いかんせん雪が無いのは・・。

 

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青空も見え、気分はいいのだが

 

 見下ろすとスキー場が一望できる。営業しているゲレンデのみが滑走路のようになっている。遠くに聞こえるBGMが物悲しく聞こえる。

 

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滑走路のようなゲレンデ

 

 3合目でスタートした時から山頂部が見えているので登っても登っても景色はあんまり変わらない。それでも無雪期とほぼ同タイムで山頂部に到着。

 

 山頂部は場所によっては70cmくらいの雪が融け残っている。風も強く、冷たく、霧氷も成長していた。辛うじて冬の顔を見せてくれた。

 

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山頂は辛うじて冬の顔

 

 小屋の影で風をよけながら昼食を済ませた後、山頂部分を一回り。高気温に腐った雪にズボズボ足をとられ、たいそう具合が悪い。それでも小さな斜面を見つけてはヒップソリのシリセードで遊ぶメンバーは、なんとも心強い。

 

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それでもシリセードで遊ぶメンバー

 

 山頂で1時間半ほど過ごし、雪山初めてのメンバーも雪の感触、シリセードの楽しさは解ってもらえたようだ。予報では夕方にかけて天気が下り坂なので、そうそうに下山する。

 

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風が強くなってきたので下山

 

 退屈な下山路をポチポチと歩き、4合目に着くと、ゲレンデの一番上までお客を運ぶはずだったリフトが止まっていた。あたり一面、茶色い草のみ・・BGMだけがむなしく響いていた。

 

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リフトの止まったスキー場

 

 最後の最後に、ゲレンデでシリセードをしようとしたメンバーもいたが、係員に静止されやむなく退散。

 

 帰り際の道の駅で伊吹山を見上げると、雪のすっかり解けた伊吹山が青空の下に聳えていた。

 

 しかし、天気とメンバーに恵まれた今日の山行。せっかくワカンとアイゼンを購入したメンバーには申し訳ないが、雪山の雰囲気だけは伝わったかも。次回はもう少しまともに雪があるところで思いっきり遊びたいものだ。